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 もりぞおさんが、今、テレビを録画しているのは、MXテレビの「松嶋町山未公開映画を観るテレビ」と、テレビ東京の「カンブリア宮殿」だけです。
 どっちも、東京ローカルだ・・・。

 しかし、カンブリア宮殿は、半分以上観ていません。
 と、いうのも、テレビで見ると一話1時間くらいかかるのに、本で読むと10分くらいで読めちゃうからです。

 もちろん、テレビでは表情とか話し方とか様々な付加情報があるので、興味がある社長の時は観ますが、そこまでちゃんと観たい人も少ないし・・・。

 と、いうわけで、足かけ2ヶ月くらい。毎日風呂場で読んでたのが、このカンブリア宮殿の本です。

カンブリア宮殿 村上龍×経済人3 (日経スペシャル)カンブリア宮殿 村上龍×経済人3 (日経スペシャル)
(2009/12/19)
村上 龍

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 タイトルからも分かるように、流通業、サービス業の社長と村上龍の対談がまとまっています。

 ニトリの似鳥社長は、顧客には、「1に安さ、2に安さ。3まで安さでいって4に適正な品質」と言っており、社員には「人がいるから作業をするのではなく、作業があるからそこに人を配置する。だから少ない人間でも回せる」といっています。

 ヤマダ電機の山田社長は、顧客には「安さこそが最大のサービス」といい、社員には「働いて良かったという会社にしよう」と言っています。

 多くの社長が、顧客に対して、そして社員に対して、明確なビジョンを持っており、それを実行に移しています。
 対談で語られるそのビジョンは、非常に筋が通っており、商売で成功している人の凄さが伝わってきます。
 しかし、それは、社長の「広報」としての一面であるとも言えます。

 例えば、この本では出てこないけど、「餃子の王将」の社長。

 インタビューでは、「店長に対して裁量権を与え、店長の個性を出させている」と言っています。

 しかし、実際の新入社員研修は、限りなく宗教団体もしくは、軍隊の洗脳教育。
 まるで、ベトナム戦争時のアメリカ陸軍キャンプのようです。フルメタルジャケットだ・・。

 と、いうのも、会社として利益を得るためには、顧客を満足させる必要があります。
 値段を安く、品質を高くするためには、素晴らしいビジネスモデルを作ることが第一です。そして、第二に社員に安い給料で質の高い仕事をしてもらうことです。

 この本にも出てくるような有名企業の中の人から、いろいろなことを聞いています。

 役員以上でないとエレベーターを使えない、超階級社会企業。
 希望を持って入社してくる新入社員と、過剰な仕事量で疲弊し目が腐っている二年目社員のコントラストが激しい、格差企業。
 管理職は残業代払わなくていいという理由だけで管理職に格上げし、月150時間以上残業させる、奴隷企業。

 それでも、社員がついてくるようにするのが社長の手腕な訳で、この様なテレビ出演によるカリスマ性の強化や、洗脳教育、社員への住宅ローン補助によるマイホーム人質化など、あの手この手を考えています。

 終身雇用制度とは、こんな風にいろいろ手を尽くさなくても、社員が死ぬまで働いてくれる非常に便利な制度でした。
 20代のうちに払われるべきだった給料および退職金を人質に、50代まで働かせるわけです。

 そんな便利な制度がなくなった日本で、しかも、人口が減り、さらに一人一人が貧乏になっているこの日本で、それでも成功している社長の言葉。

 優秀な戦略家であり、同時に邪悪な奴隷商人にも見えてきます。

 とはいえ、社員に優しくしすぎても意味がない。
 日本郵政の派遣社員を10万人正社員にしようとしている亀井大臣。
 確かに正社員と派遣社員で同じ仕事をしているのに給料に格差があるのは問題です。
 でも、全ての社員を正社員の給料にしたら、経営が成り立たないのも事実です。(そして足りない分は税金から補填。。)

 そう。社長というのは、優れた戦略を立てより良いサービスを考えながら、心を鬼にして社員に厳しい仕打ちをし、それでも社員や顧客に尊敬されるよう振る舞わなくてはいけない、非常に辛い職業なのです。
 そして、その辛さを負って、自分が捨て石になってでもやり遂げたい事がある、そんな志を持った、崇高な夢想家なのです。

 その辛さを分かっているからか、時々厳しいところを突きながら、本当に厳しいところまでは追い込まない、村上龍の案配は非常に素晴らしく、しかしちょっとむずがゆいところもあります。

 そんな違和感を感じながら、この本を読んでいると、自分の中で会社との距離感をどう保っていくべきかが見えてくると思います。

 会社が社員に何かを与えるのは、自らの崇高な夢のために、社員に捨て石になってもらうためだ。

 そんな、ちょっとすさんだ考えも頭に忍ばせておくと、いざ会社に裏切られたときに絶望せずに済むと思います。
 そして、その練習のために、この様な社長の言葉を、意地悪な解釈をしながら読んでみるのは、非常に役立つことなのではと思ってしまうわけです。
 
 あなたは、「社長の志のためには捨て石になってもいい」というくらいの崇高な志は持っていますか?


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