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 ワールドカップにより、南アフリカブームが来ているのか、インビクタスに続いて南アフリカが舞台の映画です。

 ネルソン・マンデラの実話であるインビクタスとは大違いで、無茶苦茶な近未来映画なのですが。

20100209115751.jpg

 ある日、南アフリカの首都。世界で一番治安が悪い都市。暴力だけが支配する暗黒の世界であるヨハネスブルグ上空に、巨大な宇宙船がやってきます。

 やってきたものの、空中に浮いているだけで何もしない宇宙船を、空軍が無理矢理こじ開けて中に入ってみると、栄養失調のエビ人間型宇宙人が大量に。

 仕方がないので、宇宙人を移民として受け入れ、ヨハネスブルグの宇宙船の真下に宇宙人が住む場所を作り、そこを第九地区と呼ぶことにしました。

 第九地区は、ものの見事に巨大なスラムに。
 バラック小屋が立ち並ぶ中、こ汚いエビ宇宙人がうろうろ。
 マフィアが住み着いて、売春を斡旋したりするのが無駄にリアル。
 ちゅか、人間の女性とエビ宇宙人で、売春は成り立つのか?

 で、この宇宙人は、南アフリカに広がる、黒人のスラム街そのものなのです。
 大都市のすぐそこにある巨大なスラム。アフリカや南米ではおなじみの光景です。

 アパルトヘイトがあった南アフリカを舞台に、スラムや移民のの話・・と、政治的な話になると思いきや、この点に関してはあまり掘り下げられません。

 主人公の男は、民営化された移民局の局員。
 第九地区があまりにもスラムになって、付近住民が迷惑しているので、砂漠の真ん中に第十地区を作ることになり、彼はそのプロジェクトリーダーです。

 ちゃんと、人権擁護団体は宇宙人の人権も守るようアピールしており、主人公は第九地区の家を一軒一軒回って、移動に同意する書類にサインをもらいます。

 英語も満足にしゃべれない宇宙人に書類もクソもないんですが。。。

 そんな感じで、地味に生々しい移民スラム宇宙人との交渉のなか、主人公にとんでもないことが起こります。
 そして、とんでもないこと故に、南アフリカの軍事産業を敵に回す羽目になり、ついでにマフィアにもおそわれ、結局、宇宙人と共に人間と闘うことになります。

 宇宙人と地球人が同じ場所で暮らす。
 宇宙人とコンタクトを取る地球人が、半宇宙人となり、宇宙人と仲良くなり、悪い地球人と闘うことになる。

 まさに、アバターと同じ。


 ちなみに、この映画がアメリカで公開されたのは去年の夏なので、アバターより前です。

 アバターの宇宙人は、弓とかヤリで闘っていましたが、第九地区の宇宙人はなぜか凄まじい威力の兵器を持っています。
 なぜ、この兵器を使って人間を殲滅しないのかは一切描かれていませんが。

 そして、主人公は、この中でも最強の兵器、パワードスーツを着て、南アフリカ軍をぶっ飛ばしまくるのです。

 パワードスーツって、アバターの人間のボスが着てたやつじゃないか。。。
 デザイン、機能共に似てるし・・・。

 そんなわけで、むやみやたらとアバターと共通点があるこの映画ですが、大きく違うのが、善悪の基準です。

 アバターの場合、宇宙人が平和に暮らしている星に、いきなり地球人が入っていって、資源を略奪。明らかに地球人:悪。宇宙人:善。なわけです。

 第九地区の場合、南アフリカ人が(平和ではなく)暮らしている所に、いきなり漂流してきて移民となる。
 でも、地球人は宇宙人を差別して、劣悪な環境に押し込む。
 地球人も宇宙人も、悪であり、かつ被害者なのです。

 そして、一番ひどい目に遭った主人公が、暴走して人間も宇宙人も巻き込んでどっかんどっかん大虐殺を行う。
 んー。ひどい映画だ。。

 しかし、この映画から学べることがあります。
 イヤイヤながらも、共存をしている人たち。
 しかし、その中間に立つ人が、それぞれの立場を知り、体感することで、そのひどさに気付く。

 そして、その中間の人間が導火線となり、事態は急転する。

 世の中の多くの国や民族は、それぞれが被害者であり、加害者でもあります。
 そして、その良さも悪さも知った人間が間に入ることで、はじめてわかり合うことが出来る。
 でも、場合によっては事態をさらに悪化させる事もあるわけです。

 移民受け入れは難しい・・・なんて考えていると、主人公と南アフリカ軍は、第九地区の真ん中でとんでもない勢いで戦闘をしまくります。

 その凄まじさは、政治的な思案などどこか遠くへ飛んでしまうくらい。
 もう、闘ってる間は、モノ考えてる暇なんかねえっ!
 ってかんじに脳みそが退化していくのが素晴らしい。

 そして、戦いのあと、何も解決しないのも素晴らしい。

 バカは結局貧乏になり、ひどい目に遭う人はひどい目に会い続け、悪い奴をぶっ殺しても事態は解決しない。

 適当なシナリオの中に、こんなリアリティがある映画。
 バカB級感あふれる中に、超大作映画より遙かに心が揺さぶられる映画。

 バカ、万歳!


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