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マイケルムーアの最新作。
 ボーリングフォーコロンバインでは、アメリカの銃社会を、
 華氏911では、アメリカの戦争を、
 シッコでは、アメリカの医療を、
 それぞれの問題点を白日の下にさらしたドキュメンタリー映画を作ってきたこの人。
 今回は、キャピタリズム。資本主義そのものです。

 もりぞおさんは、日本企業やアメリカ企業と契約をあれこれする仕事をしているのですが、これらの企業にはこんな特徴があります。

 日本企業は、あっさり契約を結ぶが、実際に実行するときにごねる
 アメリカ企業は、契約を結ぶときごねるが、実際に実行するときは従順

 契約を破るとすぐ訴えられるのが原因でしょうが、「ルールを守る」という意識が良くも悪くも強いと感じています。

 良い意味ではフェアなのですが、悪い意味では非情です。
 この映画では、その非情さがクレイジーなまでに現れている事態が次々と出てきます。

 民営化された少年院。ここには収容している人数によって国から費用が支払われます。経営者はホテルと同じように空室率を下げることに全力を尽くします。
 宣伝するわけにもいかないのでとった手段が、判事に献金をすること。
 マリファナを吸った少年を、ショッピングモールで友達とケンカした少女を、My Space(mixiみたいなもの)に教頭の悪口を書いた少女を、
 判事は数分で有罪にし、少年院に放り込むのです。

 格安航空会社。より安い料金で顧客を運ぶために、飛行機好きの若者を、年俸200万円以下でパイロットに雇います。
 パイロットは、喫茶店でバイトをしたり、食料の配給券をもらって生活しています。

 有名な大企業たち。従業員が亡くなることは、会社にとっての損失です。だから、会社は従業員に生命保険をかけます。従業員が亡くなると、会社に数百万円の金が振り込まれるのです。
 CEOは、年間で一人も社員が死なないと、担当者を呼び出して叱るのですが。


 ルールは守っているかもしれないが、人道的に明らかにおかしい行為。
 こんな状況を見ながら、私は中学校時代にやったゲームを思い出しました。

 信長の野望戦国群雄伝
 戦国シミュレーションゲームで、自国を栄えさせ、軍事増強して、他国を滅ぼし、天下統一するゲームです。

 里見家という最弱の大名を選んだもりぞおさん。しかも隣には強大な勢力の北条家が。 そこでもりぞおさんが考えた攻略法がコレ。

 里見と北条の間にある国を占領。
 その国で税率を無茶苦茶高くして金を得て、その金で兵士を徴兵しまくる。
 民の暴動が起こる前に、その国から撤退。
 しばらくすると北条がその国を占領。民の暴動が起こりまくり北条の兵士が死にまくる
 多大な犠牲を払いながら、北条家がその国を立て直すのを待つ
 頃合いを見計らって、先ほど徴兵した兵士で北条をぶったおす

 ゲームの世界では、全ては数字で表されます。
 民の苦しみは、「民 忠誠度」というパラメータ一個で表現されるわけです。
 その数字がもたらすデメリットを回避できれば、民の苦しみなんてどうでもいいわけです。

 数字でのみモノを見ることの怖さを感じた、少年時代の体験です。
 
 きっと、大きな会社のCEOも、里見家の大名であったもりぞおさんと同じ心境だったのでしょう。
 実際の会社経営では、「民 忠誠度」なんてパラメータすらないわけですし。
 
 そのゲームの中で許されるルールを守って、目的を達成すれば報酬がもらえる。
 資本主義社会の中でのプレイヤーがやっているのは、ただこれだけのことです。

 米を根こそぎ持って行かれた上、徴兵までされる農民とか、
 少年院に入れられる少年とか、年収200万円のパイロットとか、夫が死んで会社に金が入ったことを知った妻とか、
 そんな人たちの生活は関係ないのです。

 さて、そんなことを許すルールはどこで作られたのでしょうか?
 議会です。

 レーガンの横にいる執事のような男は、メリルリンチの社員です。
 ブッシュのまわりには、ゴールドマンサックスのお偉方が集まっています。

 ルールに従順な人たちが住む国で、ルールを決める人たちを牛耳れば、何でも出来る。
 アメリカのキャピタリズムの恐ろしさはここにあるのです。

 そして、リーマンショックの後に税金から投じられた7000億ドル。
 大統領選挙2週間前のどさくさに紛れて金融機関がかっさらった膨大な金。
「何に使ったかを公表する義務はない。法律にそう書いてある」

 そんな中、マイケルムーアが思うかすかな希望が、オバマと民の反乱です。

 銀行がローンの支払いの出来ない家の立ち退きを求めても、住み続けてしまえ。
 周囲の住民をそれを応援して、銀行員を追い返してしまえ。
 マイケルムーアはそれを映画に撮って、世界中に垂れ流す!

 私は、理不尽なことがあると、
「ルールが間違ってるのだから、ルールを破ればいい。」
 といって、平気で無茶をします。

 ルールを守っていると、その見返りとして偉い人から守られることが多いため、意外と楽だったりします。
 でも、そんな誘惑に負けず、時にはルールを破るのも必要な気がします。

 アメリカ国民の多くが、ルールを破って戦い出せば・・・。
 アメリカは、CHANGE出来るのでしょうか・・。


 次回、アメリカのCHANGEしない人たちの話をします。

[追記]
 オバマ大統領が、金融機関へ税金の追加徴収を決めました。
 膨大な量のロビイスト(日本でいうところの族議員とそのとりまき)の反対を押し切っての決定。
 この人は、本当にアメリカの希望になるかもしれない。もう、なっているかもしれない。

米大統領:大手金融への課金、救済資金の全額回収が目的



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