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タイタニックでおなじみジェームスキャメロンの超大作。
 驚愕のCGを3Dで。
 そんな人工着色料バリバリの宣伝文句でおなじみアバターです。

 ただ、ストーリーも、「ナヴィ」という宇宙人が住んでいる「パンドラ」という星を征服しようとしている人類と、「ナヴィ」側に寝返った人間の戦いという、なにやら深そうな話であり、観に行ってみることにしました。

 アバターというのは、パンドラに来ている地球人が作ったモノです。
 ナヴィのDNAと地球人の作ったDNAを混ぜて作った人造人間。
 これは、人間と神経接続をすることが可能で、酸素カプセルみたいなモノに入った人間がその中で眠ると、人間の感覚、意識などがアバターに移ります。

 内蔵か遠隔操作かの違いはありますが、エヴァンゲリオンと同じ操作方法です。

 そんな、アバターを使って、科学者からはナヴィの生態を調べることを、軍人からはナヴィへの侵攻策を探るように命令されている男が主人公。
 彼が、次第に、ナヴィの人々に惹かれていくわけです。

 物語の主題は、人間と自然。
 自然を愛するナヴィの人々を、鉱物資源を求めて虐殺する人類。
 その人類に反抗する主人公。

 主人公の姿形は違いますが、風の谷のナウシカやもののけ姫と同じ立ち位置です。

 まず、何がすごいって、その映像。

 3Dメガネをかけると画面が暗く見えるのですが、この映画の大部分は、そもそもくらい場所で展開されます。

 人間であるときは、薄暗い研究所。
 そこに、3Dの地図や、PCのディスプレイがぼんやりと光っており、画面にコントラストを与えています。

 アバターであるときは、薄暗いジャングルの中。
 そこに、ぼんやり光る植物や、派手な色の生物、幻想的に浮かぶ精霊のような生物などがコントラストを与えています。

 そして、ナヴィ驚異的な身体能力を持っている上に、木の上で暮らし、翼竜のような生物に乗って空を飛ぶため、高いところのシーンが頻発します。

 これを3Dで表現すると・・・すげえ!

 序盤は、「素で見るとどうなるんだろう。。」などと何度もメガネをつけたり外したりしたものですが、後半になると、この映像世界に完全に取り込まれます。

 そして、アバターやナヴィの人々の動きも凄い。
 スターウォーズで、初めて人間以外の生物がシーンの主役を張ったと思うのですが、そこから数十年の歳月を超えて、ついに人類以外の生物が人類を倒すという物語が誕生したわけです。

 そして、その生物は、人類を倒す役割を担うだけの動きも、感情も持っているのです。
 前回のカールじいさんの空飛ぶ家で、「CGを使って人の姿も声もなしに、人生を描いている」と書きましたが、

カールじいさんの空飛ぶ家 「人」なしで「人生」を描くという、新しい冒険

 このアバターでは、「CGと人を総動員して、人類に匹敵する生物を創り出している」といったところです。

 凄まじい技術力を使って、映画の新たな領域に踏み込んだともいえる本作品。

 がしかし、観終わった後、あまり残るモノもないのが現実です。

 なんといっても、人間にもナヴィにもアバターにも自然にも葛藤がないのです。
 
 人間は最初から最後まで自然をぶっ壊す破壊者であり、そこに疑問を持つ人々を主人公の回りの数名のみ。
 ナヴィは最初から最後まで自分たちの生活に誇りを持っており、人類に迎合しようという人物は一切出てこない。
 アバターは、人間を裏切って異星人として戦いを挑むのに全く葛藤がない。
 そして、惑星パンドラの自然は、あくまでナヴィの味方です。

 そこには、エヴァンゲリオンのような「なぜ人類を救うために自分が戦わなきゃいけないのか」と悩み続ける姿も、
 山を切り開き、もののけを殺していかないと、豊かな暮らしを続けることが出来ない人間の業があらわになる姿も、
 ナウシカが命がけで暴走する王蟲を止めるような、自然の暴走と無力で愚かな人類。それでも人類の未来に救いを求める姿もありません。

 ハリウッド映画らしい、善悪がハッキリした、勧善懲悪の物語。
 その中で、ナヴィ=善、人類=悪とレッテルが貼られてしまっただけのように感じます。

 せっかく、人間とナヴィの中間のアバターという新たな生物を生み出したのに、非常にもったいない。。

 この映画、上映が始まってから、エンドロールが終わるまで2時間50分くらいある超大作です。
 そして、エンドロールに出てくる人の数が、かつて観たことがないくらい凄まじい人数なのです。

 これだけの、技術と、労力と、時間をかけたのに・・・。

 とはいえ、映像の凄まじさだけでも、充分に価値のある大作です。
 カールじいさんを観た後にでも、ドウゾ。
 
 あ、「カールじいさんは3Dで観た方が面白い」けど、「アバターは2Dで観ると何一つ面白くない」と思います。

 ここで終わらせたのですが、予想外にYahoo映画とかの評価が高いのでもうちょっと続けます。
 
 この映画の最大の欠点は、人物描写が薄いんです。
 人間のボスの大佐は、ただ悪いだけの軍人だし、
 主人公と恋に落ちるナヴィの王女は、人間だとわかってるのに恋に落ちるとき何の迷いもないし、
 ナヴィ族は自分にまとわりつく虫も殺さないのに、攻めてきた人間はまよいなくバンバカ殺すし、
 登場人物が、ものすごく薄っぺら。

 ちゅか、ナヴィって、戦争になったら、やってること、人間、ってかアメリカ人と一緒じゃん。

 大佐がこんな風になった理由が、ナヴィがこんな風に変わった理由が、きちんと描写されてたら、面白い話になったはずなのに。。
 
 3時間近い時間をかけてるのに、こんなふうに人が全然描写出来ていないのは、やっぱり、映画の趣旨が3Dで映像を見せることだからなんでしょう。

 ってなわけで、3Dの凄い映画を観たい人にはお勧めです。映像がずーーーっと凄いので眠くはなりません。

 自然と人間の調和を考えたいなら、もののけ姫か風の谷のナウシカを。。 


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