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えええええ。意外と面白かった・・・。

TBS制作木村拓哉主演人気アニメの映画化。

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面白くない映画の要素満載のこの映画を観たのは、映画の日で1000円で観れたことと、アマルフィばりのパンチの効いたバカ映画を観たかったのが原因です。(ちなみに、交渉人 The Movieも映画の日に観た)

がしかし、2時間10分越えの、ちょっと長い上映時間中眠くなることも、飽きることもなく、最期まで観きったことに軽い感動を覚えてしまった訳です。

なぜ、飽きが来なかったのか。
それは、ストーリーの芯がしっかりしていたからです。

ヤマトが宇宙の彼方イスカンダルへ行って戻ってくるという話。
その中で、最初は自分のやりたいことを貫くだけだったキムタクが、多くを背負い、責任ある行動を取れるように成長していく物語。

この基本線をしっかり描いているので、最期まで感情移入することが出来たわけです。
自分の信念と、組織の一員(もしくはリーダー)の責任ってのは、自分でも思うところがあるテーマですし。


ただ、見終わった後振り返ってみると、上映中に膨大な量の突っ込みを入れていたことを思い出します。っていうか、突っ込み以外ほとんど思い出せない。

地球の運命を背負う船に、死にかけの老人を乗せるな!
波動砲が、しょぼい!
敵が弱い!!人類が全く歯が立たなかった割には、ヤマトの主砲と波動砲で簡単に処理できるので、全然危機感がない!
ヤマトのワープが、船員が食事中にも出来てしまうほどお手軽で、危なくなったらすぐワープするので、やっぱり危機感がない
それくらいワープがお手軽なので、簡単に目的地に到達してしまい、辛く険しい旅感が全然ない
最初犬猿の仲だったキムタクとメイサが簡単にくっついてしまい、ぽかーん
ぶっちゃけ、キムタク以外の人間の掘り下げが滅茶苦茶適当なので、誰が死んでも何とも思わない

その他、書きたいことは山ほどあるのですが、ネタバレにならないようにこの辺で止めておきましょう。

で、私が観た後に思ったことをまとめると、こんなことが言えます。

ヤマトの往復と、キムタクの成長をぶれることなく語っているので退屈しない
それ以外の細かいことを全て簡単に処理をしているので深みがない


実は、もりぞおさん、宇宙戦艦ヤマトは一個も観たことがありません。
知識は、波動砲を撃つこととか、高田総統っぽい宇宙人が敵だとか、その辺くらいです。
そして、テレビの長いシリーズ作品の中では、きっとクルーたちの様々なエピソードや、敵との戦いによるヤマトのピンチ、そして長い長い旅路の様子が克明に綴られているのでしょう。

これを、2時間に収めるという作業の中でとった手段が、「メインストーリー以外は全て切り捨てる」だったのだと思います。

それ故に、原作ファンが観たら、「あの重厚長大な物語を、なぜこんな薄っぺらにしてしまうんだ・・」と、怒り心頭になってしまうと思われます。
原作ファンの人は、芸能人お遊戯会でやっている、ヤマトのパロディーだと思って観に行くといいと思います。

原作に思い入れがなく、とりあえず2時間楽しみたいという人には、お勧めできます。

しかし、この映画を観て思うことは、「やっぱ、ハリウッドってすげえ」ってことです。

昭和にデザインされた漫画の記号的デザインをそのまま実写にした恐るべきユニフォームはもちろん、CGで描かれた巨大な宇宙戦艦ヤマトの造形のしょぼさは、偏頭痛の種です。
そして、その艦内のセットは、ホントに第二次大戦で使った戦艦大和の船内をそのまま使ってるんじゃないかってくらい、未来感が乏しいチープなものになっています。(そもそもなんで宇宙船なのに重力があるんだ?)

それゆえに、全編を通して、画面を観ただけで、ハリウッド映画と日本映画にはデスノートと社長島耕作くらいの美術的な落差があるんだと再認識させられます。

そして、同じ2時間で、状況説明からメインストーリー、そこから付随する複数のサブストーリーをきちんとまとめ上げる脚本の上手さ。これを、バカでも分かるようなわかりやすさを保ちつつこなすこと。
2時間かけて、メインストーリーをなんとか描いたヤマトを観ると、脚本力の差も感じさせられてしまいます。

メジャーリーガーが日本に帰ってくると、「メジャーが全てにおいて日本の野球を上回っているわけではない」ということをよく言います。
確かにその通りであり、バントや内野守備のフォーメーションなどは、日本の方が遙かに上です。

でもやっぱり、メジャーもバントはしっかり決めてくるし、内野のフォーメーションを補うだけの足の速さと肩の強さで、日本では確実にヒットになる打球を悠々と処理します。

私が観てきた日本の大作映画は、ハリウッドと同じようにいろんな事を映画に突っ込もうとして、全てが破綻し、しっちゃかめっちゃかになった結果、完全な比較対象外になっていました。

しかし、やれることを絞り、その一点に一点投下したこの作品を観たことで、やっと比較対象となり、その差があらわになった気がします。

そして、やっぱアメリカすげえ・・って結論にたどり着いてしまったのは、まるで、当時の残った資源を全部突っ込んで造った戦艦大和が、アメリカ海軍にあっという間に沈められてしまったような、哀しい気分にさせられてしまうわけです。

ま、そもそもSF巨大資本CGバリバリ大作映画ってのがハリウッドが創ったリングなわけで、そこでわざわざ勝負する必要はないわけですが、やっぱり資本力の差はいかんともしがたく、我々はどうやって生きていくべきかと、改めて考えさせられてしまうわけです。

そういえば、地球の未来をしょって立つ船の乗組員が全員日本人なのってどうなんだろう?
日本人以外は全滅したという設定なのか、原作が作成された当時の「世界の未来は日本がしょって立つ」という気概の表れなのか?

それが、今の国際情勢と映画のクオリティと混ざり合って、またちょっと哀しい気持ちになるわけです。


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