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 2009年12月のアバターを皮切りに、7本の3D映画を観てきたもりぞおさん。
 どれが一番3D映画として素晴らしかったかと聞かれたら、この「ヒックとドラゴン」と答えるでしょう。

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ジェイ・バルチェル (声の出演)、ジェラルド・バトラー 他

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 DVDの表紙を見るとアメリカっぽいダサさを感じますが、実際の映像を観ると、オーソドックスな3Dの爽快感を感じさせてくれる素晴らしい作品です。

「3Dの凄さを感じるなら、ジェットコースターの映像を3Dにすればええやん!」というのを忠実に守ったこの作品。
 ドラゴンに乗ったヒック目線での、大空を駆け回る映像は素晴らしいの一言です。

 この物語は、海賊達が暮らす島でのお話です。
 岩だらけで農地が少ない島の最大の問題は、そこに飛来するドラゴン。
 家畜や農作物を食い荒らすドラゴンに対して、島のバイキング達は日夜戦いを繰り広げています。

 男も女も、老いも若きも、みんながドラゴンを倒すバイキングになることをめざし、優秀なバイキングは惜しみない賞賛が贈られる。
 ドラゴン図鑑には、どのドラゴンの説明にも「極めて危険。すぐに殺せ」

 そんな島のバイキングとボスの息子、ヒックは、身体の弱いもやしっ子。
 ドラゴンと戦う体力がないため、鍛冶屋の手伝いをしているが、そんな彼に対するそこはかとない哀れみや失望に日々傷ついています。

 この話は、現代のアメリカの縮図みたいな話です。

 ドラゴンという異世界の生物に襲われている状況は、イスラムという異世界の人間と戦っているアメリカそのもの。
 その戦いに参加出来ない人をそこはかとなく哀れむ様も大変アメリカンなマッチョイズムを感じます。

 そんなヒックが、ある日襲ってきたドラゴンの大群の中にいた、最強のドラゴンを偶然撃ち落とすことから新しい価値観が生まれてきます。
 ドラゴンと融和する道が。

 ヒックが撃ち落としたドラゴンは、尾翼を失い、空が飛べなくなっていました。
 そんなドラゴンに彼は2つのことをします。

 まず、ドラゴンに餌をやること。そして、ドラゴンに尾翼をつけてあげること。

 ドラゴンに対して巨大な生魚を運んできて与えてみる、ヒック。
 最初は疑心暗鬼だったドラゴンにも段々と気持ちが伝わり、ヒックが敵ではないと思い始める。
 そして、ドラゴンは、生魚の半分をヒックに分けてくれました。

 眼をつぶって、生魚をかじるヒック。

 この光景が異文化交流の難しさを表現しています。

 日本語を喋る外人を日本人が大好きなように、現地語を喋ってくる旅行者を地元の人はことのほか歓迎してくれます。
 現地のお祭りや儀式に積極的に参加してくれる人も。

「敵」の定義が「自分たちに危害を加える人」であれば、「味方」の定義は「自分たちと同じ事をやる人」なのでしょう。
 
 アメリカ人は、自分たちと違う文化、宗教を持っている人を「味方」とは思えず、「味方」ではない人たちの石油を我が物にするために混乱を創り出しアラブに「敵」と判断されました。
 そして、「敵」となったアラブに反撃され、アメリカ人もアラブの国々を「敵」と判断し、泥沼の戦いが今もなお続いているわけです。

 その戦いは、バイキングとドラゴンの戦いのように、泥沼と化し、誰も幸せになれない、不毛な戦いになっています。

 生魚をかじることでドラゴンの「味方」になったヒックは、ドラゴンに尾翼をつけてあげて一緒に空を舞います。
 この時の、空を飛ぶ映像の美しさ。

 映画冒頭の夜中の不毛な戦いと対をなす、青空と蒼い海の間を、気持ちよく疾走する二人。心が通じたことの素晴らしさが、映像と共に伝わってきて、とてもさわやかな気持ちになります。
 
 そして、ドラゴンの習性を学ぶことで、ドラゴンを殺すことなくおとなしくさせる方法を知り、ドラゴンたちが人間を襲ってくる本当の理由を見つけるわけです。

 911後、ブッシュが行った戦争は、襲ってきたドラゴンに対して「非常に危険。すぐに殺せ」に他なりません。
 その戦いが生み出すものはおびたたしい量の死体のみ。
 誰も幸せにしませんでした。

 本当にやらなくてはならないことは、相手の事を理解し、相手と同じ行動を受入れ、相手が襲ってくる本当の理由を探し出すことです。

 しかし、「ドラゴンと戦うこと」が市民の義務であり、英雄の条件である世界では、ヒックのようにドラゴンと仲良くしようとする人間はなかなか受け入れられません。
 厄介者としてつまはじきにされ、社会の主流から外れたところで細々と暮らすことになってしまいがちです。

 今、日本でも、日本以外の国でも、とても沢山の問題が生じまくっています。
 簡単には解決できない問題ばかりであるのですが、それでも何とか解決しなくてはならない。
 そんなとき、実は、ヒックのような主流の外にいる、ひ弱な人間が解決の鍵を握っているのかもしれません。

 社会の常識、価値観だけを信じるのではなく、それ以外のアプローチを試してみること、そういう人を応援することはとても大切な事です。

 それが成功したときの素晴らしさを感じるためにも、是非多くの人にみて欲しい映画です。

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 新宿や渋谷のガード下を歩いていると、スプレーで描かれた落書き、グラフティが描いてあります。
 これは、世界中あらゆるところで描かれており、これを描く作家にもカリスマ的人気を誇る人たちがいます。

 そんな、グラフティアーティストの生態を記録に残す映画のはずだった作品が、Exit through the gift shop です。

exit_through_the_gift_shop_contest.jpg


 この映画は、今、東京では渋谷シネマライズのみでしか公開されてないほどのマイナー作品のため、みんなどうせ観ねえだろという予想の元に後半はネタバレ入ってますので、観る予定のある人はこの続きは、観た後に読んでください。


 映像を撮っているのは、映像撮影が趣味の見るからに冴えない、アメリカ在住のフランス人、テリー。
 彼は、子供時代のトラウマからのただひたすらビデオカメラを回しまくり、そのまま観もしないで放置するのが趣味の男。

 しかし、彼がいとこのアーティストに会って感銘を受けるところから話が始まります。
 アートの世界に感動してひたすら撮影するテリー。
 勿論非合法活動なので、夜中に高い屋根の上で作業を行い、時には警察に追い回される危険な仕事。
 しかし、アートにはまった彼は、どんな危険な場所にもついて行き、撮影を行います。
 その命知らずっぷりが評価され、様々なアーティストを撮るようになり、ついには最大のカリスマ、バンクシーを撮ることになります。

 バンクシーは、世界中の美術館に勝手に自分の作品を置いたり、ガザ地区の壁に子供が壁に穴を空けている絵を描くような超大物。

banksy2.jpg

 ついには、彼の映像作品を残すことになります。

 が、テリーには全く映像作品を撮る才能がないことが発覚します。ただひたすら映像を撮ることだけをやってきた男の作品は、ただひたすら観るのが苦痛なだけの何のおもしろみもない映像でした。

 で、映画の企画ががらっと変わり、バンクシーは、このテリーという男を主役にした映画を作りました。
 それが、このExit through the gift shop です。

 何の才能もない、映像を撮ることとグラフティアートが好きなだけの冴えないおっさん。彼をそそのかして、新鋭のグラフティアーティストに仕立て上げてしまうというのがこの映画の後半です。

 誰かの物まねにしか見えない作品。
 グダグタの展示会準備。
 最期はスタッフが適当に並べた展示物。

 しかし、バンクシーによる推薦文がでかでかと掲げられ、ロサンゼルスの有名情報誌がこぞって取り上げた展示会は2ヶ月以上にもわたる大盛況。100万ドル(当時のレートで1億円)以上の売上を上げ、テリー改めMBW(Mr Brain Wash)は、新進気鋭のアーティストとして大成功するのです。

 この映画を通じてバンクシーが訴えたかったメッセージは、

「アートなんて、こんなもん」


 でしょう。

 情報誌やカリスマアーティストの言葉に踊らされ、展示会に列をなす庶民達。
 オークション会場で、何十万ドルという値段で作品を買いあさるセレブ達。

 彼らを撮す映像は、彼らを小馬鹿にしたテイストに満ちあふれています。

 アートなんて、それぞれの人の感じ方によって、一人一人にバラバラの価値を持っているわけですが、自分の感覚に絶対的な自信を持っている人なんてどこにもいません。
 よって、マスコミやカリスマの言葉によって、価値は決められます。

 そして、自分の不安定な価値観を安定させるため展示会に行ったり、作品を買ったりして迎合するわけです。

 これはアート作品に限らず世の中のあらゆる物に言えることです。
 正義とか、愛とかの形に見えない物により顕著に表れます。

 だから、バンクシーはディズニーランドのビックサンダーマウンテンに、アメリカの捕虜収容所で拷問を受けている捕虜の人形を置くんです。

 愛と夢の世界に、正義の名の下に作られた収容所の非人道的な行為を表現する。

 もりぞおさんは、こういう矛盾を皮肉る行為が大好きです。

 もっというと、庶民やセレブがアートの代償に支払うお金も一緒です。
 本来はただの紙切れなのに、国が「これは価値のある物だ」と定めたが故に、命の次に大事な存在となっているお金。

 そんな紙切れを、何の価値もない変なおっさんが作ったアートと交換することが、バカバカしい物とバカバカしい物の交換という、非常に滑稽な姿として映るのです。

 映画のエンドロールでは、こんな一部始終に関して、いろんなアーティストの「やれやれだぜ。。」コメントで締められます。

 こんな映画をみせられた観客も、「やれやれだぜ。。」感満載なのですが、それが人生の本質。
 バカバカしい事をいかに楽しめるかが、人生を楽しむ事の様な気がしています。

 まあ、「芸術は、バクハツだ!」ってことで。



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もりぞおさんは、世界一周から帰ってきた後、年収の1割は給料以外から獲得するようにしています。

このblogの運営によるアフィリエイト収入とか、本のスキャンとかで小銭を稼いだり、各種投資であぶく銭を稼いだり。

昨年は時間があったのでいろんな商売をちみちみやっていましたが、今年は時間がないためもっぱら投資。
昔は日本株とか中国株とかをやっていたわけですが、日本の経済成長は論外だし、中国もバブル崩壊が恐い。
と、いうわけで、最近はもっぱら金を中心とした商品に投資をしており、さっさと年間目標を達成してしまいました。

毎日、1ドル=xx円で円高だ円安だと、世界各国の通貨のレートは動いています。
アメリカの経済が好調ならドルが上がるし、ヨーロッパならユーロが上がる。
じゃあ、アメリカも、ヨーロッパも、その他のいろんな国も経済がダメダメなら・・紙のお金の代わりに「金」が上がるわけです。

そんなわけで、金で稼がせて頂いたお金の数百分の一を使って、金と世界経済についておさらいする意味も含めて、こんな本を買ってみました。

豊島逸夫が読み解く金&世界経済 (日経ホームマガジン 日経マネー)豊島逸夫が読み解く金&世界経済 (日経ホームマガジン 日経マネー)
(2011/06/21)
豊島 逸夫

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冒頭、冒険投資家ジムロジャースの対談記事があるのですが(私はこの対談の動画も見た)、彼がここ5,6年一貫して言っているのが、国債を中心とした債権が下がり、金や穀物などの商品相場が上がるということです。

南欧の債権の現状は悲惨です。
ギリシャ国債の年利は30%を越え、サラ金で金を借りてギリシャ国債を買っても(為替レートが変わらなければ)儲るレベル。つまり、だれもギリシャがまともに借金を返済できると思っていないレベル。そして、イタリアやスペインも同レベル。
よって、ユーロはだだ下がりです。

アメリカの債権の現状も悲惨です。
アメリカには法律で国が出来る借金の上限が決められており、今年はその上限を超えることが確定的。もしこの法律を改正しなきゃアメリカの国債は返済されないことになり世界が大パニックになります。
まあ、法律を改正すればいいだけの話で、共和党が駆け引きに使ってるだけなので、債務不履行になる確率は限りなくゼロですが。。
で、アメリカはバンバンドル札を刷っていることとあいまって、アメリカドルもだだ下がりです。

日本の債権の現状も悲惨です。
とにかく、借金の金額が尋常ではありません。
公的累積赤字900兆円。9.6兆ドルのアメリカと大差ありません。(経済規模はアメリカは日本の3-4倍)。ちなみに、どちらの国も年金などの債務を含めるともっととんでもないことになります。
ただ、日本は基本的に国民から借金をしているため、「まあ、消費税30%くらいにして国民から搾り取れば取りっぱぐれはないだろう」と、ナニワ金融道的な計算の元、円高絶賛進行中です。
ちなみに、国家債務上限法があったら、日本はとっくに債務不履行です。まあ、ホントは赤字国債を発行することが原則禁止なのですが、特例公債法がここ30年中26年くらい、毎年制定されて、例外がすっかり恒常化するという大変日本らしい状況です。

で、人民元は中国共産党が価格を操作しているために論外。

最悪なユーロとドルが下がり、とりあえず数年は(連帯保証人がいるから)大丈夫な円が買われ、それ以上に金が買われているわけです。

この対談の中で、ジムロジャースは名言を吐いています。
「景気が良くなればモノは足りなくなる。悪くなればバーナンキがお札を刷ってくれる」

 つまり、世界の貧しい国の人たちが豊かになると、物の消費が増えて、食料や石油などの値段が上がります。
 先進国の金が足りなくなると、通貨をバンバン発行して、紙のお札の価値が下がり、金などの投資向けの金属を中心に商品の値段が上がります。

 通貨なんて所詮国が発行した紙切れなわけで、富が先進国から途上国に移ったり、先進国の国力が弱まったりすれば価値は下がっていく。
 私は、世界中をうろうろして、この流れは確定的だと感じているため、金の投資に走ったわけです。(ちなみに、冒険投資家ジムロジャースも世界を2周しています

 ただ、この流れを確信している上に、実際その通りになっているのですが、実際に投資をしてみると、稼ぐのはそう簡単ではありません。

 短期的に下がることもあるし、他の投資先(株とか銀とか新興国通貨とか)のがもっと上がって心惹かれることもあります。
 そういう経験をするたびに、実行に移すことの難しさを学習することが出来ます。

 日本政府の運営が滅茶苦茶だと言うことは、ほとんどの日本人が認識していると思います。
 そして、多くの日本人が「こうすればいい」という方針を持っていると思います。そして、かなりの高確率でその案の方が現政権の運営方針より正しいです。

 しかし、一番難しいのは方針を実行に移すこと。

 twitterやYahoo掲示板で首相の悪口を言っていても、何も始まらないし、仮にその人が首相になってもかなりの高確率で事態は好転しません。
 
 政治家や大企業のオーナーにでもならない限り、世界を大きく救うことは不可能です
 多くの人にとって、救うことが出来るのは自分と自分の周り数人の人くらいです。

 だったら、政治の状況を学んで、問題点を発見したら、その状況を踏まえてどうすれば自分や自分の周りが利益を得られるかを必死で考えた方が建設的です。

 本当に社会貢献したいなら、自分の周りのために金を稼ぎ、その金で保育園を作って地域の人を助け、さらに大きな金で会社を作り地域の雇用を作り・・と、一つ一つステップアップしていけばいいのですから。

 そんなわけで、まずは世界の情報を知ること。そして、そのためにどのような行動を取ればいいのか考えること。
 この本では、「金」を縦軸に、現在の世界の経済状況を知ることが出来、さらに各状況において資産を増やすヒントを学ぶことが出来ます。

 学んで、実行が出来る人へのひとつのステップとして、おすすめです。

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以前、映画ハングオーバーを手放しで絶賛したもりぞおさん。

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ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ 他

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ハングオーバー! バカなことを、この上なく真面目にやってみせることの素晴らしさ

当然、同じチームが作成した映画、
デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~

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も観に行き、非常に素晴らしく、同じく星5つです。

で、作成が決ってから、ずーーーーーっと楽しみにしていたのが、今回ご紹介する映画、
ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える

hangover.jpg

です。

前作、ハングオーバーは、ラスベガスで結婚前夜のパーティーで、乾杯をした瞬間全員の記憶が飛び、目が覚めると、

特攻野郎Aチームが通った後のように滅茶苦茶になったスイートルームに横たわる男三人。
入り口のドアから、娼婦の様な女がのんびりと出て行く。
目覚めた男がトイレに入ると、虎。ガオーと、脅しをかけてくる。
クローゼットを開けると、見ず知らずの赤ん坊が・・・。
外に出て車庫からクルマを出して貰うと、ベンツのオープンカーではなく、パトカーが。。

という素敵な状況になっていたわけですが、

今回、メンバーの一人がタイ人と結婚することになり、バンコク近郊のリゾートで結婚式前のちょっと一杯をした瞬間に全員の記憶が飛び、

バンコクのボロホテルで汗だくで横たわる男三人。
一人は坊主、一人は顔面にマイクタイソンと同じデザインのタトゥー
キーキー暴れ回るサル。
テーブルの上に、花嫁の弟の指
そして、いきなり出てきて、いきなりコカイン吸って、いきなり心肺停止する謎の中国人
 と、ろくでもないことになります。

 そこからのストーリーは要約すると全く同じ。

 無駄にスケールアップしたり、新しい要素を組み込んだりして、話がしっちゃかめっちゃかになる駄目な続編たちに比べると、この潔さは清々しい。

 そして、アメリカ的、合理的な猥雑さが漂うラスベガスから、アジア的、非合理な猥雑さが漂うバンコクへ舞台を移したことで、滅茶苦茶さの質が変わっているので、きちんと別の話として楽しめる。
 まるで、「男はつらいよ」でヒロインとロケ地が変わることで、違う映画だと判断できるように。

 変わらぬメンバーが、変わらずバカな事をやって、変わらず馬鹿げたことに巻き込まれる。
 そして、その話が少しずつ飛んだ昨晩の記憶を紡ぎ出していく。
 バカ&ミステリーという新しいジャンルを、そのまんま定番映画にしてしまったようです。

 前作の感想として、
「バカなことを、この上なく真面目にやってみせることが素晴らしい」
 と言ったわけですが、今作は
「バカな事を基本に忠実にやり続けていることが素晴らしい」
 です。

 バッターボックスに入って、バットをよく見たら大根だったり、審判がビッグ・ザ・武道だたりするようなチームなのに、やっていることは、短く持ってコツコツ当てる。得意な技は送りバントと全力疾走みたいな、基本に忠実なプレー。

 この変態的なアンバランスさがこの映画およびチームの素晴らしさなわけです…。

 派手なアクションやCGを売りにして、雑なシナリオと演技をカバーするような映画は多数ありますが、その真逆の方向に走っているハングオーバー。

 今度は、舞台を、変態的に生真面目で、変態的に変な店がたくさんあり、変態的に独自の文化が幅をきかせている日本で撮っていただきたいと、心から思う所存であります。


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学校ではいじめられ、両親は不仲。
どこにもいる場所がなく、空を眺めて誰かが降りてこないかと待ち続けた少年、スティーブン・スピルバーグ。

彼は、辛い現実から逃れるためか、8ミリカメラで映画ばかり撮っていました。

そして、そんなスピルバーグの映画を観て、8ミリカメラで映画を撮り始めた少年がJJエイブラムス。
15歳で映画祭で賞を受賞し、スピルバーグに目をつけられて、彼が少年時代に撮った映画を編集するという仕事を手に入れたとか。
そんな彼は、TVドラマ LOSTで大ヒットメーカーに。

そんなスピルバーグが制作総指揮、JJエイブラムスが監督を務めた映画が、「SUPER8」

super8_2_1b.jpg

ちなみに、「SUPER8」とは8ミリカメラの規格の名前です。

主人公は、E.T.の舞台のような田舎町に住む少年。
彼の母親が工場の事故で亡くなったところから話が始まります。

彼は彼の友達、グーニーズのようなボンクラ少年達と一緒に8ミリ映画を撮っています。
映画のヒロインとして美少女を迎え、夜中、列車の駅での撮影中にとんでもないことが起こり・・それを8ミリカメラで撮影をしてしまったが故にアメリカ空軍に目をつけられ・・とどんどん話がでかくなっていくのがこの映画です。

物語がでかくなるにつれて少しずつ姿を現してくる生物の来るぞ・・来るぞ・・感はジョーズだし、
実際出てきたときのアクションは、ジュラシック・パークだし、
その生物が空に帰って行く感は未知との遭遇だし、

物語のそこかしこのシーンに、スピルバーグ映画の面影が見え隠れします。
いや、もろだしです。

母親を失った少年の成長と、母との別れ
ボンクラ少年たちと、大人達とのチェイス
謎の生物との出会いと、相互理解

やっぱり、スピルバーグ印のドラマが繰り広げられるのですが、ちょっと詰め込みすぎでひとつひとつが薄くなってしまっている感はいなめません。


E.T.では、宇宙から来た生物との理解と別れが2時間にわたって丹念に描かれていました。
田舎町の星が瞬く空の下に、ぽつんと光る納屋の中の謎の生物

恐怖を感じながらも近寄ってみると、見たこともない生物が
とりあえず危害は加えられそうもないので、チョコレートをあげててなづける
部屋まで連れてきたけど大人に見つかったらヤバイので保護する
身振り手振りで意志の疎通をしながら言葉を教える
E.T.自身とシンクロし、互いにわかり合う
言葉を覚えたE.T.が訴える事に耳を傾け、彼のために協力する
E.T.のピンチに必死に周りの人と戦い、助けようとする
命がけで、彼を助け、E.T.も主人公を助ける
そして、「一緒に宇宙へ行こう」というE.T.に対して「僕はここに残るよ」とお別れをする

美しい映像と、ハラハラするアクションの中で、コミュニケーションを通じて人がわかり合うってどんなことかということを描いたE.T.

これに比べたら、SUPER8のストーリーは唐突感あふれるものになっている気はします。

でも、この作品は、JJエイブラムスが、憧れていたスピルバーグへの、既にわかり合えている人へのラブレターみたいなもんだから、きっとそんなまどろっこしい事は要らないんでしょう。

だってさ、軍は想定外の事に関しては的外れな事をやるんだよ。未知との遭遇にあるとおり
もちろん、ボンクラなガキどもが必死で頑張れば、大人を煙に巻けるんだよ。グーニーズみたいに
でさ、未知の生物と少年はわかり合えるんだよ、E.T.みたいに。
そこに何の疑問があるんだい?

そう。その疑問を解決するには、スピルバーグ映画を観ればいいんです。

と、いうわけで、映画自体は荒削りな所はあるし、突っ込みどころもあるのですが、それを上回るスピルバーグ愛がこの映画を素晴らしいものにしています。
純粋にアクション映画としても十二分に面白いです。

そして、この映画でなにげに一番面白いのが、エンドロールに流れるボンクラ少年達が「SUPER8映画祭」に出品した8ミリ映画。
巨額な金と、巨大な才能をもって作った映画の最期についた10分弱のちゃちな映画。

少年時代のいたずら好きな映画小僧の二人が仕掛けた、素敵なおまけ。

「ああいうでかいのもいいけど、こんな映画も面白いだろ」
ってにやついている、二人の顔が思い浮かんできて、とても楽しい気持ちになります。

映画って、本当にいいもんですねぇ。。

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