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 今、アメリカおよび各国で、アバターを越える史上最高のヒットを飛ばしているらしい、アリス イン ワンダーランド。
 ジョニーデップが、宣伝的には主演。

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(2010/04/03)
不明

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ポスターで、明らかにアリスが隅っこに追いやられてるのってどーよ?

 で、3Dで、不思議の国のアリスの続編ですってよ。
 確かに、不思議の国を3Dで撮ったら、宇宙人が住む未知の惑星ばりにすごいことになりそうです。

 ってことで、首都圏では最高の3Dシアターである、川崎のIMAXシアターまで行って観てきました。

 未知の惑星を撮ったアバターは、3D専用の映画でした。

 薄暗くて、ぼんやりといろいろなモノが光っている空間は、どうしても暗くなってしまう3D映画に最適。
 観たことのない世界を、3Dで楽しめるよう、無駄にあちこちを見て回る、まるで「新世界紀行」のようなカメラワーク。
 そして、主人公である青い宇宙人の身体能力と無駄に高いところを好む習性から、上から見下ろすその3D奥行き感が強調されます。

 その3D専用であるために、犠牲になっているものもあります。
 まず、話の展開がとろい。
 あちこちカメラで写しまくっているので、無駄なカットが多いんですね。
 そして、話の奥行きが浅い。
 3D画像の奥行きとの対比のため・・・ではないでしょうが、「悪い奴をやっつければ、自然を愛する民は幸せになる」という単純明快なストーリー。

 悪い奴が人間で、いい奴が宇宙人なんですが。。
 主人公は人間なのに宇宙人に味方して・・・って、そこに葛藤はないのか!?

 そんな感じのアバターを越えるヒット映画。
 どんなことになっているのでしょうか?

 結論。
 アバターと同じ方向でした。

 まず、話は単純です。
 現実世界で嫌なことの真っ最中の19歳のアリス。
 そこから逃げ出して、穴に落ちたら不思議の国へ。

 不思議の国では、赤の女王と白の女王が闘ってて、なんでか白の女王の側にたって闘うことになったアリス。
 赤の女王のボスを倒してめでたしめでたし。

 現実に帰ってきたアリスは・・・。

 ってなかんじ。

 白の女王、何もしてないのになんかいい目だけ会ってねえ?
 あの剣がなんでそんなところにあるの。あと鍵置き場近すぎね?
 ちゅか、白の女王より赤の女王の方が親近感わかね?
 そして、赤の女王への仕打ち、ひどくね?白の女王一番性格悪くね?

 そんな突っ込みをしながら、途中飽きながら話を観てました。
 やっぱり、3D画像を魅せるために、話はあえて退屈にしてるのでしょうか?

 ただ、その3D画像も実はそんなに・・・。
 ちゅか、不思議の国、そんなに不思議じゃなくね?

 主要キャラは不思議なんですよ。
 姿を消す猫とか、変なデブの双子とか。
 でも、それ以外の細かいところがあんまり不思議じゃないんですよ。

 なんか、カメラが適当に写したら、見たことのない虫とか植物とか生物とか動く無機物とかそういうモノがいっぱい映っててああ楽しい・・的な世界を想像してたんですが、なんか、そういうのないんですよね。。。

 トランプの兵隊とかも、うっすいのが、パラパラゾロゾロとたくさん出てきて、その整列した列がずーーーーーーと奥の方まで続く・・・とか思ってたけど、結構重くて厚い鎧みたいなの着てるし。。

 やっぱり、全然不思議じゃないんですよ!!!!

 と、いうわけで、まあ目くじら立てて起こるほどの映画でもないのですが、いいところが何かあったかと言われると何もない。

 事前に期待値をやたら高めてしまって、わざわざ川崎まで行き2200円も払って見てしまったために、がっかり感が強く出た映画でした。

 いや、マジで、2010年度アカデミー賞がっかり部門有力候補ですよ。

 あと、3D映画5本目だけど、もう飽きてきた。。。
 ぶっちゃけ、奥行きのある画像よりも、奥行きのあるシナリオの方がいいや。。。

 ってことで、次観る3D映画はたぶん、トイ・ストーリー3です。
 おもちゃが主役のアニメーションの方が、ストーリーに奥行きがあるって、どーよ?



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 と、いうわけで自殺島です。

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(2009/08/28)
森 恒二

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 この不気味な絵を描く漫画家、森恒二。 前作「ホーリーランド」という作品では、
「引きこもりの少年が、家でシャドーボクシングを続けてたら、異常に強くなってしまい、路上の喧嘩で最強になってしまう」
 という恐ろしい話を書いていたのですが、本作ではさらにとんでもないことになってしまいました。

 主人公は、何度も自殺してるのですが、助けられちゃった人。
 病院で安楽死を申し出るのですが、気がついたら・・・無人島にいました・・・。
 しかも、同じような自殺志願者と一緒に。。

 ここから「15少年漂流記」的な展開になるのか、「バトルロワイヤル」的な展開になるのか・・・。

 大筋は、前者なのですが、それ以上に強調されているのは、「なぜ生きるのか?」ということでした。

「生きる意味」を失った連中が主人公なので、当然と言えば当然なのですが、「生と死」が非常に強調された漫画なのです。

 島で目覚めた連中は、数日中に半分くらい自殺してしまうのですが、半分くらいは、必死で生きる手段を探し出します。

 川を探し、野菜を探し、魚を捕り・・・。

 その中で見つけるのが、自分の存在意義なのです。

 多くの魚を捕ることは、一人では出来ません。

 魚がたくさんいるポイントを探し、船のようなモノを作り、島で見つけた網を修理し、網をしかけ、数名で魚を網で追い込む。
 それぞれが、自分の役割に責任を持ち、作業を遂行することで、今日の食事を得ることができるのです。


 彼らが生きていた(ほぼ)現代の日本において、彼らには役割がほとんどありませんでした。
 会社では、役立たずとののしられて、いてもいなくても会社の売上は変わらない。
 それでも、給料は入るので飯は食える。

 ニートに至っては、何もせず、自分でも何もしていない自覚があり、それでも飯は食えている。

 役割がないのに、食えているから必死になることも出来ない。
 そのうち、必死になる方法すら忘れてしう。

人間の欲求には5段階あると言われています。

1 生理的欲求(食欲とか睡眠欲とか)
2 安全の欲求
3 所属と愛の欲求
4 承認の欲求
5 自己実現の欲求

日本では、何もしなくても1-2は満たされているので、欲求かどうかも曖昧になっています。
 そして、3-5に関しては、一部の人には得ることが難しくなっています。

 と、いうのも、1や2を得るために必要な作業がすごく減っているので、全員が一生懸命働かなくても得ることが出来るからです。

 たぶん、日本人の1/3くらいが働けば、全国民の1-2の欲求は満たされるでしょう。
 だから、それを提供する組織である会社には所属出来る人が少なくなる。
 さらに、その中でほめられる人は少なくなる。

 豊かになることで、3や4の欲求が満たされなくなるわけです。

 逆に、無人島に行ってしまえば、1,2の欲求が満たされるだけで満足感が多大になり、それを得るために、必然的に組織、役割が出来、3,4が満たされるわけです。

「途上国の活気」もこれが非常に大きいのでしょう。

 と、いうわけで、前回の「もりぞお世界一周紀行」最終回で、日本は一度貧乏になった方が幸せになれるというようなことを書いたのです。

 しかし、その上にあるのが、5 自己実現の欲求

 日本が豊かなままで幸せになるためには、これを育てるしかない訳です。

「自分は自分。そして、自分がしたいことはコレだ。」
 これが明確かつ揺るぎないものになれば、どんな状況でもポジティブになれる。

 キューバとか、「人生を楽しむ」っていう価値や、「キューバはキューバ」って価値が揺るぎないからあんなに楽しそうなんだろうな。。。

 2巻現在、主人公は、「自分が生きるために、動物を殺すこと」に対して真剣に向き合っています。
 この様な経験が積み重なることによって、「自分は何のために生きるのか」という事を見いだし、自己実現の欲求が満たされて行くのでしょうか?

 そのプロセスを、これからの日本人の歩んでいくプロセスと重ねてみていくと・・非常に楽しみです。

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こんばんわ。
 今週は、ちとblog書く暇がないんで、宣伝させてください。

 私、2008年から2009年にかけて世界一周旅行していました。
 2日に一度くらいの驚異的なペースで更新してたのですが、それでも書き足らず、帰国してからもしばらく続け、最近は週一ペースで旅で訪れていた国を振り返っていました。

 で、その振り返りも終わり、先週ついに最終回。

ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行
 最終回 旅で学んだこと。日本人として世界で生きていく事への希望
 ことあるごとに、「日本はもうだめぽ」と言っている男の、日本で生きることの希望。
 
 たぶん、ろくでもないことになるけど、死ぬほどではないと思う。(ちなみに、今日は時間があったら「自殺島」という漫画について書こうと思ってた)

 国別にカテゴリ分けしてあるので、気になる国の記事なんかを読んでもらえると嬉しいです。
 個人的なお勧めは、あらゆる意味で日本と真逆の国、キューバ編
 スゴイ風景を見たければ、ボリビア編のウユニ塩湖を。

 どっちの国も、死ぬほど貧乏だけど、国民は楽しく生活しています。

 たぶん、日本経済がろくでもないことになっても、日本人は貧乏慣れして、下手すると今より楽しく暮らせるかも、なんてことも考えたりしています。

 と、いうわけで、さすらーいーもーしないでー このまま死なねえぞ!

 ちなみに、最終回で301話目だった。ホント、よく書いた。
 一話100行くらいだから、三万行。
 自分で自分をほめてあげたい。
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 もりぞおさんが、今、テレビを録画しているのは、MXテレビの「松嶋町山未公開映画を観るテレビ」と、テレビ東京の「カンブリア宮殿」だけです。
 どっちも、東京ローカルだ・・・。

 しかし、カンブリア宮殿は、半分以上観ていません。
 と、いうのも、テレビで見ると一話1時間くらいかかるのに、本で読むと10分くらいで読めちゃうからです。

 もちろん、テレビでは表情とか話し方とか様々な付加情報があるので、興味がある社長の時は観ますが、そこまでちゃんと観たい人も少ないし・・・。

 と、いうわけで、足かけ2ヶ月くらい。毎日風呂場で読んでたのが、このカンブリア宮殿の本です。

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(2009/12/19)
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 タイトルからも分かるように、流通業、サービス業の社長と村上龍の対談がまとまっています。

 ニトリの似鳥社長は、顧客には、「1に安さ、2に安さ。3まで安さでいって4に適正な品質」と言っており、社員には「人がいるから作業をするのではなく、作業があるからそこに人を配置する。だから少ない人間でも回せる」といっています。

 ヤマダ電機の山田社長は、顧客には「安さこそが最大のサービス」といい、社員には「働いて良かったという会社にしよう」と言っています。

 多くの社長が、顧客に対して、そして社員に対して、明確なビジョンを持っており、それを実行に移しています。
 対談で語られるそのビジョンは、非常に筋が通っており、商売で成功している人の凄さが伝わってきます。
 しかし、それは、社長の「広報」としての一面であるとも言えます。

 例えば、この本では出てこないけど、「餃子の王将」の社長。

 インタビューでは、「店長に対して裁量権を与え、店長の個性を出させている」と言っています。

 しかし、実際の新入社員研修は、限りなく宗教団体もしくは、軍隊の洗脳教育。
 まるで、ベトナム戦争時のアメリカ陸軍キャンプのようです。フルメタルジャケットだ・・。

 と、いうのも、会社として利益を得るためには、顧客を満足させる必要があります。
 値段を安く、品質を高くするためには、素晴らしいビジネスモデルを作ることが第一です。そして、第二に社員に安い給料で質の高い仕事をしてもらうことです。

 この本にも出てくるような有名企業の中の人から、いろいろなことを聞いています。

 役員以上でないとエレベーターを使えない、超階級社会企業。
 希望を持って入社してくる新入社員と、過剰な仕事量で疲弊し目が腐っている二年目社員のコントラストが激しい、格差企業。
 管理職は残業代払わなくていいという理由だけで管理職に格上げし、月150時間以上残業させる、奴隷企業。

 それでも、社員がついてくるようにするのが社長の手腕な訳で、この様なテレビ出演によるカリスマ性の強化や、洗脳教育、社員への住宅ローン補助によるマイホーム人質化など、あの手この手を考えています。

 終身雇用制度とは、こんな風にいろいろ手を尽くさなくても、社員が死ぬまで働いてくれる非常に便利な制度でした。
 20代のうちに払われるべきだった給料および退職金を人質に、50代まで働かせるわけです。

 そんな便利な制度がなくなった日本で、しかも、人口が減り、さらに一人一人が貧乏になっているこの日本で、それでも成功している社長の言葉。

 優秀な戦略家であり、同時に邪悪な奴隷商人にも見えてきます。

 とはいえ、社員に優しくしすぎても意味がない。
 日本郵政の派遣社員を10万人正社員にしようとしている亀井大臣。
 確かに正社員と派遣社員で同じ仕事をしているのに給料に格差があるのは問題です。
 でも、全ての社員を正社員の給料にしたら、経営が成り立たないのも事実です。(そして足りない分は税金から補填。。)

 そう。社長というのは、優れた戦略を立てより良いサービスを考えながら、心を鬼にして社員に厳しい仕打ちをし、それでも社員や顧客に尊敬されるよう振る舞わなくてはいけない、非常に辛い職業なのです。
 そして、その辛さを負って、自分が捨て石になってでもやり遂げたい事がある、そんな志を持った、崇高な夢想家なのです。

 その辛さを分かっているからか、時々厳しいところを突きながら、本当に厳しいところまでは追い込まない、村上龍の案配は非常に素晴らしく、しかしちょっとむずがゆいところもあります。

 そんな違和感を感じながら、この本を読んでいると、自分の中で会社との距離感をどう保っていくべきかが見えてくると思います。

 会社が社員に何かを与えるのは、自らの崇高な夢のために、社員に捨て石になってもらうためだ。

 そんな、ちょっとすさんだ考えも頭に忍ばせておくと、いざ会社に裏切られたときに絶望せずに済むと思います。
 そして、その練習のために、この様な社長の言葉を、意地悪な解釈をしながら読んでみるのは、非常に役立つことなのではと思ってしまうわけです。
 
 あなたは、「社長の志のためには捨て石になってもいい」というくらいの崇高な志は持っていますか?


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 ワールドカップにより、南アフリカブームが来ているのか、インビクタスに続いて南アフリカが舞台の映画です。

 ネルソン・マンデラの実話であるインビクタスとは大違いで、無茶苦茶な近未来映画なのですが。

20100209115751.jpg

 ある日、南アフリカの首都。世界で一番治安が悪い都市。暴力だけが支配する暗黒の世界であるヨハネスブルグ上空に、巨大な宇宙船がやってきます。

 やってきたものの、空中に浮いているだけで何もしない宇宙船を、空軍が無理矢理こじ開けて中に入ってみると、栄養失調のエビ人間型宇宙人が大量に。

 仕方がないので、宇宙人を移民として受け入れ、ヨハネスブルグの宇宙船の真下に宇宙人が住む場所を作り、そこを第九地区と呼ぶことにしました。

 第九地区は、ものの見事に巨大なスラムに。
 バラック小屋が立ち並ぶ中、こ汚いエビ宇宙人がうろうろ。
 マフィアが住み着いて、売春を斡旋したりするのが無駄にリアル。
 ちゅか、人間の女性とエビ宇宙人で、売春は成り立つのか?

 で、この宇宙人は、南アフリカに広がる、黒人のスラム街そのものなのです。
 大都市のすぐそこにある巨大なスラム。アフリカや南米ではおなじみの光景です。

 アパルトヘイトがあった南アフリカを舞台に、スラムや移民のの話・・と、政治的な話になると思いきや、この点に関してはあまり掘り下げられません。

 主人公の男は、民営化された移民局の局員。
 第九地区があまりにもスラムになって、付近住民が迷惑しているので、砂漠の真ん中に第十地区を作ることになり、彼はそのプロジェクトリーダーです。

 ちゃんと、人権擁護団体は宇宙人の人権も守るようアピールしており、主人公は第九地区の家を一軒一軒回って、移動に同意する書類にサインをもらいます。

 英語も満足にしゃべれない宇宙人に書類もクソもないんですが。。。

 そんな感じで、地味に生々しい移民スラム宇宙人との交渉のなか、主人公にとんでもないことが起こります。
 そして、とんでもないこと故に、南アフリカの軍事産業を敵に回す羽目になり、ついでにマフィアにもおそわれ、結局、宇宙人と共に人間と闘うことになります。

 宇宙人と地球人が同じ場所で暮らす。
 宇宙人とコンタクトを取る地球人が、半宇宙人となり、宇宙人と仲良くなり、悪い地球人と闘うことになる。

 まさに、アバターと同じ。


 ちなみに、この映画がアメリカで公開されたのは去年の夏なので、アバターより前です。

 アバターの宇宙人は、弓とかヤリで闘っていましたが、第九地区の宇宙人はなぜか凄まじい威力の兵器を持っています。
 なぜ、この兵器を使って人間を殲滅しないのかは一切描かれていませんが。

 そして、主人公は、この中でも最強の兵器、パワードスーツを着て、南アフリカ軍をぶっ飛ばしまくるのです。

 パワードスーツって、アバターの人間のボスが着てたやつじゃないか。。。
 デザイン、機能共に似てるし・・・。

 そんなわけで、むやみやたらとアバターと共通点があるこの映画ですが、大きく違うのが、善悪の基準です。

 アバターの場合、宇宙人が平和に暮らしている星に、いきなり地球人が入っていって、資源を略奪。明らかに地球人:悪。宇宙人:善。なわけです。

 第九地区の場合、南アフリカ人が(平和ではなく)暮らしている所に、いきなり漂流してきて移民となる。
 でも、地球人は宇宙人を差別して、劣悪な環境に押し込む。
 地球人も宇宙人も、悪であり、かつ被害者なのです。

 そして、一番ひどい目に遭った主人公が、暴走して人間も宇宙人も巻き込んでどっかんどっかん大虐殺を行う。
 んー。ひどい映画だ。。

 しかし、この映画から学べることがあります。
 イヤイヤながらも、共存をしている人たち。
 しかし、その中間に立つ人が、それぞれの立場を知り、体感することで、そのひどさに気付く。

 そして、その中間の人間が導火線となり、事態は急転する。

 世の中の多くの国や民族は、それぞれが被害者であり、加害者でもあります。
 そして、その良さも悪さも知った人間が間に入ることで、はじめてわかり合うことが出来る。
 でも、場合によっては事態をさらに悪化させる事もあるわけです。

 移民受け入れは難しい・・・なんて考えていると、主人公と南アフリカ軍は、第九地区の真ん中でとんでもない勢いで戦闘をしまくります。

 その凄まじさは、政治的な思案などどこか遠くへ飛んでしまうくらい。
 もう、闘ってる間は、モノ考えてる暇なんかねえっ!
 ってかんじに脳みそが退化していくのが素晴らしい。

 そして、戦いのあと、何も解決しないのも素晴らしい。

 バカは結局貧乏になり、ひどい目に遭う人はひどい目に会い続け、悪い奴をぶっ殺しても事態は解決しない。

 適当なシナリオの中に、こんなリアリティがある映画。
 バカB級感あふれる中に、超大作映画より遙かに心が揺さぶられる映画。

 バカ、万歳!


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もりぞおさんは、そこそこ本を読む人です。

 大体、年間10万円分くらい本を買って、そのうち8割くらいは読んでいるはずです。(途中でほっぽり出すか、なくすのが2割)
 最近は、twitter読んだり英語の勉強したり映画観たりで、読書量が減っているのに、本を買うペースが変わらないため、読んでない本がこんな事になってます。。

P1150305.jpg

 1Q84 book3も出るのに・・・。

 そんなわけで、家には巨大な本棚があり、保管にかなり無駄なスペースを使っています。
 そのため、はやくこれをハードディスクに入れられる時代がこないかと、毎日星に祈りを捧げていました。

 同時に、もりぞおさんは、電子デバイスが大好きです。
 携帯電話で文字を入力するのは未だに大嫌いなのですが、PDAと呼ばれるものに関しては、まだ標準では日本語が入力出来ない時代のPalmから始まり、SONYのCLIEを何台か渡り歩き、今は、一昨年シカゴで買ったiPod touch(第二世代)を使っています。

 これらのPDAと呼ばれる小型メカに様々なソフトを入れ、何とか読書を出来ないかと頑張っていたのですが、なかなかしっくり来るものはありませんでした。

 Palmは液晶がしょぼすぎて文字が読みにくい。
 CLIEで改善されたものの、やはりページめくりがうざい。
 Nintendo DSの地球の歩き方ソフトは、自分の見たいページを探すのが大変な上、画面が小さすぎて使い物にならない。
 DS読書のソフトも、やはり画面の小ささがネック。
 iPod touchでクーリエジャポンを読めるソフトもあったのですが、従来の雑誌のレイアウトがそのまま画面に表示。文章をタッチするとそこが拡大というめんどくさい仕様だったため2冊でギブ。
 新聞のレイアウトそのままの産経新聞for iPhoneは論外。

 アメリカでは、kindolがあり、SONYがReaderだしており、iPadまで出るのに、日本ではなんで・・・と日々悲しい思いをしていました。

 そんな中、ディスカバーという会社が、佐々木俊尚(2011年新聞テレビ消滅を書いた人)の電子書籍の衝撃という本を、電子ブックで期間限定110円で発売するという情報を、twitterで入手しました。

 正直、iPod touchで本を読むことは諦めていたのですが、元々読みたかった本であるということもあり、購入。
 読んでみました。

 これが、読みやすい!!

P1150307.jpg
 
 ごらんのとおり、文字が横書きですが、私は活字を読む量はメールやWebサイト、twitterの方が圧倒的に多いため全く問題ありません。むしろ横書きの方がいいくらい。

 そして、一ページあたりの文字量が少ない。
 この本に関して言えば、紙の本だと300ページくらいのところ、電子書籍では684ページ。一ページの文字数は半分以下と言うことになります。

 そうすっと、紙の本よりも2倍以上ページをめくらなくてはならないのです。

 が、これが全然苦にならない。
 と、いうのもiPhone OSのインターフェース。画面をするっとなぞると、画面がするっと切り替わるあれ。
 これが何とも快適なのです。
 っていうか、完全に片手でページをめくれるので、明らかに紙の本よりも使いやすい。
 ついに、ここまできたか。。電子ブック。

 こんな小さな画面でもここまでできるのだから、iPadやKindolがあるアメリカなら・・ということは、「電子書籍の衝撃」の中に書いてあります。

 デバイスの発売と同時に電子書籍の品揃えと、それを販売するプラットフォームを完備しているamazonとapple。

 デバイスで検索かけて、購入ボタンを押せば、その瞬間ダウンロードされ、デバイスの中の本棚に本が並ぶという素晴らしいプラットフォーム。
 しかも、その本はiPadでもiPhoneでもPCでも読むことが出来、しおりをはさめばどのデバイスでも自動で同じ所にしおりがはさまれます。

 読者にとって、本屋+紙の本よりも10倍便利な環境が整備されました。

 それと同時に、amazonでは、誰でも本を発行することが出来ます。
 amazonに登録してテキストファイルをアップロードすれば、誰でも簡単にamazonに本を並べることが出来るわけです。しかも、印税率は70%。300円で本を売れば210円入ってくるわけですから、10%印税で1000円の紙の本を売るよりも倍儲かります。(通信費とか取られるみたいですが。。)

 著者にとって、出版社+取次+本屋よりも7倍お得な環境が整備されました。

 世界は変わりつつあります。

 そんな中でも、日本の出版社は無駄な抵抗を続け、日本では電子書籍がどんな形で発行されるかまだ全然目処がたっていません。
 ってか、電子出版したら確実に本屋と取次があぼーんするから、昔からのしがらみで新しい世界に踏み出せない。
 そんななか、段々と沈んでいく姿は、近い将来の日本のようです。

 そんな状況の中現れた小さな船が、このディスカバーという会社。

 まだまだ、買える書籍は数十冊しかないし、横書きになってるのは2010年4月現在この本だけだし、半分以上の本は紙の本と同じ値段だし。。。amazonやitunes book storeとは比べものにならないくらいのしょぼさです。

 沈みゆく護送船団ヤマトと、ちいさなスワンボートしか選択肢がない日本の電子出版界に哀しみを覚えながらも、スワンボートが存在していることに希望を感じ、資金提供もかねてここで何冊か本を買っていこうと思います。

 Make a little place, Make a better place.

  全ての本が、紙でも電子書籍でも読める未来を夢見て・・・。

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
(2010/04/15)
佐々木 俊尚

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もりぞおさんは、宮崎あおいが、ニコニコしながら下手くそな歌を歌うCMが大好きです。

 宮崎あおいのステキCMと1001のバイオリン かわいさと、たのしさと、歌の下手さと

 これだけの理由で、宮崎あおいが歌を歌う映画、ソラニンを観に行ってしまいました。。

ソラニン

 ソラニンの登場人物(男3人女2人)は、25歳。
 社会人2年生とフリーターと大学6年生
 みんな、人生をぷらぷらしている人たちです。

 こいつらが、
「自分の夢を捨てて社会に出るのか?」
「俺、何すればいいのかわからない」
 的なことをほざくと、「てめえら死ね!」って感情がふつふつと沸いてきます。

 おめーら、グアテマラに生まれたら、そんなこと悩む前に5歳から働かされるんだよ!!なんて、日本に生まれた若者(それも架空の人物)に言ってもしょうがないことをつぶやいてしまうあたり、もう、すっかりじじいです。

 もっというと、社会に出て、そこそこの給料を稼ぎながらも、一年間やりたい放題やった上に、結構毎日楽しく過ごしている、奇跡的な社会適合と不適合の融合を達成している人間のおごりのような気もしてきます。

 そうだよ・・・大学生の頃って、自分になんにもなかったから・・・。
 そして、「新卒」から2年たって、自分の価値が下がっていることを認識してしまったら・・・。
 現在と、将来に対する不安が高まって、もやもやが止まらなくなる気持ちがすごく分かってきました。

2010年度の大学卒業者の就職率は80%。
内定率は就職希望者に占める内定取得者の割合を指しているってことなので、失業率20%ってことだよ!

さらに、日本には新卒一括採用という悪しき慣習があり、新卒で採用されなければ、その後正社員として採用される道は細く険しくなります。
転職の採用の際にも、人事担当者は「新卒でどの会社に入ったかを重視する」なんて言ってるのですから、かなり根深い病気です。

で、5人の登場人物たちのうち、まともな正社員をやっているのは女性二人のみ。

宮崎あおいは、映画の冒頭でいきなり会社を辞めます。
宮崎あおいの彼氏は、「バンドの夢を忘れられないフリーター」という、かなりどうしようもない人間です。

 明らかに、大人が引いた線路から外れてしまった人たち。
 彼らは、その実感をおぼろげながらひしひしと感じているだけに、焦燥感ともやもや感にさいなまれ、「おまえら死ね!」的な言動を吐いているのだと思うと、切ないものがあります。

 予告編にも出ているので、ネタバレすると、この宮崎あおいの彼氏が死んで、彼が残した歌「ソラニン」を宮崎あおいが歌うのがクライマックスです。

 しかし、彼氏はなかなか死にません・・・。

 もやもやした日常が、たいしたドラマもなく、淡々と描かれていきます。
 きっと、この映画の主題はこのもやもやなのでしょう。

 とりあえず、食うには困らないけど、将来は心配。
 とりあえず、今はそこそこ楽しいけど、これから楽しいことは減っていきそう。

 まさに、日本全体を覆っているもやもや感。

 実際社会に出てみれば、「本当の自分」が殺されるわけでもなければ、「自由」がなくなるわけでもないということは分かるはず。
 でも、彼らにはそこに踏み出す勇気がないのか、そこに踏み出すチャンスがないのか、そこで闘う力がないのか、もやもやは続きます。

 そんななか、彼氏は、ひとつの結論を見つけたあと、死にます。
 それも、かなりつまらない死に方で。
 それを見つけたことがひとつの原因かもと思わせるような死に方で。

 その見つけたものは、とても単純なもので、たぶんきっと近いうちに心変わりするようなものなのですが、彼の中では、新しい一歩を踏み出す大切なもの。
 結局、新しい一歩を踏み出すきっかけってそんなもんなんだと思う。

 そして、なかなか歌っているシーンが出てこず、観客のもやもやが止まらない中、宮崎あおいが、最後のライブシーンでやっと歌う!

 歌声、無難!! エイベックスの女性歌手のような、かなりの音声加工が入っていることが予想される無難っぷり!
 いいのか!? それで?

 たぶん、楽しく生きていくために必要なのは、自分が生きていけるだけの力を持っていることを、自分で認識することだと思う。

 彼氏は自分で生きていくことを決意したことで、一歩踏み出す決意をし、
 宮崎あおいは、歌をライブで歌うことで、自分が生きていけることに実感を持ったと思う。

 本人が「演奏はめちゃくちゃだったけど、ソラニンだけは間違えないで歌えたよ」って言ってたので、もっと下手くそな歌でも良かったと思う。

 下手くそでも、楽しく。
 自分の今の力で、何が出来るかを試してみる。

 やっぱり、私は、宮崎あおいのあのCMが好きらしい。


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最近、漫画がまさかの朝日新聞朝刊に連載になり。
 さらに、まさかのアニメ化。

 十年以上「さくらももこが憎い」といい続けてきたサイバラりえぞお先生が、ついに安住の地を築いてしまったかのように見えていました。。

 しかし、狂犬のように有名レストランから国税庁まで噛みつくことがアイデンティティの彼女が、ほのぼの家族漫画だけを描いていておさまるような輩ではありませんでした。
 今回の噛みつき先は、「漫画家」

 自ら、絵が下手な漫画家として自認する彼女が、多くの漫画家に画力対決を挑むという、リアルストリートファイターのような漫画。
「俺より、下手な奴に会いに行く。」

 これを、公衆の面前でライブで行い、それを漫画にまとめたのがこの本です。

西原理恵子の人生画力対決 1 (コミックス単行本)西原理恵子の人生画力対決 1 (コミックス単行本)
(2010/03/17)
西原 理恵子

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 出演の漫画家がスゴイ。
 藤子A不二雄(笑うせえるすまん、怪物くん)
 やなせたかし(アンパンマン)
 ちばてつや(あしたのジョー)
 しりあがり寿、MJ(みうらじゅん)そして、福本伸行(カイジ)

 当然の如く井上雄彦(バガボンド)や浦沢直樹(20世紀少年)は呼んでないわけで、かなり香ばしい画力対決が行われます。

 まずお約束なのが、美大卒の漫画家(りえぞお、MJ、しりあがり)の絵が壊滅的に下手くそなこと。これは、漫画が下手なのではなく、車とかビルとかそういうモノを描いても下手。
 美大って何を教えてるんだろう・・・。

 そして、それ以外の漫画家も、以外と自分で絵を描いていないこと。
 自分の漫画の登場人物はもちろん自分で描いているのですが、背景とかはアシスタントが描いているので、大御所になっているような人たちは、何十年も自分で絵らしい絵を描いていない。

 従って、絵が下手なりえぞおさんと似たりよったりの悲惨な作品が次々と生まれてくるのです。

 漫画家にとって、絵の上手さとは必須条件ではない。
 下手な絵でも、読者の心になにか強烈なモノが伝われば、漫画家として成功できる。

 漫画家を目指す人にとって、ある意味安心な、ある意味非常に人生迷子になりそうな教訓を身をもって示してくれています。


 先日、アメリカ在住の友人が言っていました。

「海外で働くために英語は上手くなくてよい気がします。
 英語のハンディを補うだけのスキルのほうが重要だと思います。」
 
 まさにその通り。
 最低限言いたいことを伝えることが出来、言っていることを8割方理解し、英語の会話に恐れず、わからないことは聞き返す。
 このレベルまで出来ていれば、海外との仕事は何とかなります。

 私は、コレが出来てない状態でもやってましたが・・・。まるでしりあがり寿の漫画のように・・・。

 これは、漫画家も同じで、必ずしも絵が上手くなくても良い。
 伝えたいモノを持っているか、それを表現できるかがポイント。
 画力は表現の一手段に過ぎません。

 この様な気持ちがサイバラ先生にもあるのでしょう。
 ゲストに対する突っ込みは、絵の下手くそさよりも、ゲストの人生に対するモノが多いです。
 まさに、人生対決。

 やなせたかしのとうふの「とうふちゃん」とか森の「もりくん」など、ギネスブックにも却下されたなめたキャラ作りから、戦争体験を踏まえてのアンパンマンの「ぼくの顔を食べなよ」の話など、笑いと涙の振れ幅の大きさ。この料理の上手さはさすがサイバラ先生です。

 しかし、そこに最強の男が立ちはだかった。

 カイジの福本伸行

 デッサンが狂っているというより、頭が狂っているというあの絵。
 因果関係が狂っているというより、頭が狂っているというあのストーリー。
 作者の頭だけではなく、読者の頭まで狂ってくるあの演出。

 彼が描いた絵は、サイバラ先生の突っ込みすら狂わせた。

 福本伸行画「キティちゃん」

P1150303.jpg

 まさに圧倒的。
 これは、絵を突っ込まざるをえない。
 しかも、突っ込みどころが多すぎて、どこから突っ込んでいいかわからない。

 この様な神の領域に達した人間。常人では永遠に到達できない天上人もいるということも思い知らせてくれる。コレもまた人生。
 まさに、タイトルの通り「人生画力対決」でした。


 なお、この本の、最後のオチ。福本伸行画「あしたのジョー」は凄まじいです。


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アメリカ在住の映画評論家、町山智宏さんがハート・ロッカーをこう評していました。
 最低の泥沼になっているイラクという職場。
 自分のせいで泥沼になったわけでもない主人公が、その職場でボロボロになる。
 しかし、一度家に帰った彼は、「自分が出来ることはコレしかないんだ」と悟り、イラクに戻る。

 昔は映画監督になりたかったけど、今は評論家になっているという彼の人生。
 でも、どんな状況でも、自分がやれることをやるだけだと悟る主人公に共感を覚えたと。

 そんな彼が勧めている映画が、このマイレージ・マイライフ。

p-1049.jpg

 年間300日以上出張し、マイレージを貯めるのが趣味な主人公の話。
 ちなみに、英語の原題はUp to the Air(宙ぶらりん)

 彼の仕事は、解雇告知人。
 部下にクビを通告できない上司に代わって解雇を通告する会社の社員です。

 この不況の最中、仕事の量はうなぎ上り。
 全米中を飛び回り、解雇宣告される人が暴れないように、絶望しないように、訴訟を起こさないように、上手く言いくるめるのが彼の仕事です。

 何年間も勤めた会社を、突如クビになる人たちはいろいろな反応を示します。

「なぜ私なの?こんなに会社に貢献してきたのに」
「このことをどうやって家族に説明すればいいんだ」
「失業は親族の死の次にストレスレベルが高いと言われてるけど、実際に宣告されてわかった。これは、自分の死だ。」

 日本人ほどではないにせよ、やっぱり人生の中でかなりの割合を占めている「仕事」
 時間的ではなく、プライドや生き甲斐に関しても同様です。

 その「仕事」から突如戦力外通告を出され、外にほっぽり出されてしまう状況。
 いきなり、海のど真ん中に放り出されるような瞬間。

 主人公は、自分の仕事を
「彼らを、ほのかな希望が見えるところまで連れて行き、そこで再び海に入れて泳がせる仕事だ」と評しています。

 失業した登場人物のうち何人かは、家族の話をします。
 仕事と同じくらい、自分を支えてくれているのが家族なのかもしれません。

 さて、そんな風に人を支えているモノをブツブツと切りまくる主人公。
 自分自身は、年間数十日しか家には帰らず、親戚づきあいもあまりない、浮き草生活。
 ってか、飛行機で浮いている時間が長い。。

 そんな彼が、あるときふとしたきっかけで、「仕事」に絶望し、「家族のようなもの」から切り離されます。

 仕事以外は宙ぶらりんの状況にあった彼が、本当に全て宙ぶらりんになってしまうわけです。

 
 さて、話は変わって現代日本。
 失業率はうなぎ上り。特に給料の高い中高年が数十年間自分のプライドの源泉となっている会社から戦力外通告され、宙ぶらりんになっています。

 もっというと、日本という国自体が貧乏になり、世界での存在価値が減少し、多くの人たちのアイデンティティが宙ぶらりんになりつつあります。
 
 私はその辺をあまり気にしない人なので、会社を辞めることになんのためらいもなく、国だってしばらくの間海外移住して、良くなったら帰ってこようくらいのことを普通に考えてしまいます。

 でも、歳をとり、自分が出来ることの選択肢が狭まり、自分が何が出来るかが明確にわかってきてしまうと、先の町山さんのように、「最低の場所でも出来ることをやっていかねばならない」という気持ちになるのでしょうか?

 少なくとも、私が会ってきた多くの日本企業の従業員の人は、会社から戦力外通告されたら宙ぶらりんになってしまうだろうな・・と考えさせられます。

 そして、現在日本人で一番人数が多い年代が50代。
 この不況で、彼らのクビが次々と切られると・・・宙ぶらりんの人々が日本にはたくさん出てくることが予想されます。

 そんなとき、彼らをつなぎ止めてくれるモノはあるのか?
 彼らが、こんな状態でも、俺はこれをやるしかないのだといいきれるモノはあるのか?

 そんな、ごく近い近未来の日本のことを考えさせられてしまう映画でした。
 でも、きっと、たくさんの人が観ておくべき映画だと思います。

 一度、予習しておけば、ほのかな希望が見えるところまでいける確率が高くなるから。
 そういや、私が仕事辞めて世界一周したのも、この「Up in the Air」な気持ちを体感したかったからなんだよな。
 宙ぶらりんでも、やりたいことがしっかりわかっていれば、人生は楽しいですよ。
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