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 日本の格闘技界は危機である。

 今回のK-1の前日会見でも、日本No1の実績を持つ(よって日本予選トーナメントには出ない)佐藤嘉洋選手は、「MAXが打ち切りになったら、世界へ出て強いヤツと戦いに行く」と言っていました。

 テレビ的な主役である、長島☆自演乙☆雄一郎は、「新時代っていうより崖っぷちですね。僕はK-1 MAXっていう競技が好きだし、なくしたくない。今回は崖っぷちだと思うし、数字を取ってインパクトを与えないといけないと思う。」と言っていました。

 主役二人が「打ち切り」という言葉を出すほどの危機感。
 実際、去年までの主役というよりK-1 MAXの象徴、魔裟斗が引退し、
 雑誌で谷川プロデューサーが「視聴率はとれていても、放映権料は下がっている」と発言し、と、いう外部環境。

 実際、今までは、うざいくらいパチンコのCMが流れていたのが今回は、普通のCMが流れています。
 これは、パチンコメーカーが、K-1のスポンサーから降りたからだと予想されます。

 こんな風に、選手やファンが心配しなくてはならないご時世。
 まるで、店員や客が潰れるのではないかとひやひやしているレストランのような状況。

 こんな状況で、素晴らしいパフォーマンスは出せるのか。
 非常に微妙な問題です。

 しかし、そんな心配は要りませんでした。

 日本トーナメントは、過去最高の内容。

 そもそも、9月にやる世界トーナメントの日本予選にすぎないこの大会。
 以前は、ぐだぐだな大会になることも多く、なんでこんなものをわざわざゴールデンタイム中継するかなあ。。。ということがよくありました。

 しかし、今回は違った。。。

 とにかく、各選手が、攻める、攻める。
 そして、各選手が、倒れない、倒れない。

 ボロボロになり、スタミナが限界になっても、動きを止めず、攻撃し続ける。

 一回戦最終試合 動かない右手で、それでも最後までパンチを打ち続ける山本優弥。
 唯一のトーナメント外の試合、ローキック被弾しすぎで完全に足が動かなくなっていても、ボクサーの意地で倒れず、パンチを打ち続ける渡辺一久。
 決勝戦、ダウンを奪われたあとの、自演乙の復活。

 攻めている選手だけではなく、劣勢に回った選手も、ギリギリまで試合を諦めずに向かっていく。
 その態度は、技術とかトレーニングとかを越えた、気持ちが入りまくっていました。

 思い出したのが2008年の世界トーナメント。
 魔裟斗は、準決勝でも決勝でもダウンを奪われています。
 しかし、そのダウンのあと、そのダウンの印象を補ってあまりあるくらいの凄まじい反撃を見せ、優勝を飾りました。

 確実に、ダメージはあるはずなのに。
 もしかしたら、意識がハッキリしていないかもしれないのに。

 自分が優勝しなくては、K-1MAXが盛り上がらない。
 自分が攻めなくては、K-1MAXがつまらなくなる。
 自分が勝たなきゃ嫌だ。

 そんな責任感と自己顕示欲が、テレビを通じてもビシビシと伝わってくるような、素晴らしい試合でした。

 そして、今回。
 放送された全ての試合、全ての選手のパフォーマンスは、この魔裟斗の伝えてくれたものを、しっかりと受け継いでいました。

 攻防がかみ合うかは、時の運もあり、今回のように必ずしも名試合が並ぶとは限りません。
 しかし、凡試合でも、しっかりと気持ちは伝わってくる試合というのはあります。

 今回、優勝した、長島☆自演乙☆雄一郎は、試合後こう言っていました。

「絶対K-1MAXは潰させないし、絶対にMAXは潰れません!」

 潰れて欲しくない。
 これからも試合をさせて上げたい。
 そして、試合を観たい!

 そのためにも、きちんとK-1に金を落とすような生活をしていこうと考えています。
 出来たら、会場規模を小さくして、もっとたくさん試合を組んで欲しい。
 出来たら、インターネットのペイパービューで有料で試合を配信して欲しい。
 ついでに、CCBみたいな髪型をした佐藤隆太と、相変わらずろくなコメントができない佐々木希のギャラは、もう少しましな使い方を考えて欲しい。

 でも、K-1があって良かった。これからも、K-1を観たい。
 そんな風に思える、素晴らしい大会でした。
 会場行けば良かった。心からそう思います。
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今、録画しておいたDREAM13(総合格闘技)を観てから、kamipro(バカ格闘技雑誌)のtwitter特集を読んでいます。

kamipro No.145(エンターブレイン) (エンターブレインムック)kamipro No.145(エンターブレイン) (エンターブレインムック)
(2010/03/23)
不明

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流行だから特集を組んでいるというのもあるのですが、それ以上に、メディアの危機感を感じる特集でした。

kamiproとは「紙のプロレス」の略。
あの「ハッスル」と同一資本だった(この辺事実関係適当)ため、ハッスル倒産と共に消えてしまう可能性があった雑誌です。

そして、そんなつぶれかけのマガジンのtwitter特集には、K-1や総合格闘技のTV局からの放映権料が、視聴率がそこそこいいにも関わらず下げられているという驚愕の事実が載っています。

視聴者に番組を提供し、時間をもらうTV局。
その時間は企業に販売され、企業は時間をCMを通じて購買意欲に替え、現金化します。

が、視聴者には、時間をもっと有効に使える手段がたくさん提供されるようになり、時間を売る人が少なくなった。
さらに、企業も時間と現金の換金効率があまり良くないことに気付き始めた。

そんなことが重なって、番組から生み出す現金が少なくなり、多くのエンターテイメントが衰退している。
日本の格闘技もそのまっただ中に。

そんな状況の把握と打開策の模索を、おちゃらけながら試行錯誤しているこの特集、非常に面白いです。

まあ、まだ全部読んでないので、詳しい内容はまたそのうち。。

そして、twitter特集のすぐ後ろのページが、「藤波辰己変態座談会」

と、いうわけで、昔書いた、藤波辰己の名曲「マッチョドラゴン」の紹介の再放送でお茶を濁します。



最近、「世界一空気が読めないプロレスラー」藤波辰巳に思いを馳せています。

どれくらい読めていないかというと、新日本プロレス社長時代、新日本プロレス東京ドーム大会のカードが変わったことを、東スポを読んで初めて知ったくらい。
いや、これは、空気を読んでいないわけじゃないな。

で、なんで、藤波かというと、先週ふとしたきっかけで「マッチョドラゴン」という言葉を使ってしまい、それが頭から離れず、毎日寝る前にYou Tubeで視聴してたからです。

マッチョドラゴン。
藤波辰巳が出した、伝説のレコード。
音程、リズム、抑揚、その全てが常識外れに外れまくっている、最も神に近い音楽です。

さらに、そのビデオで行われている、暗黒舞踏のような踊りも凄まじいです。
5分ほど暇な時間がある方は、是非見てみてください。(当然音が出ます)




さらに、B面に収録されている「ドラゴン体操」もカオスなので、さらにお暇がある方はどうぞ。
「人間、何事にもチャレンジが必要」と言われますが、「やらなくてもいいこと」ってのもあるということがよく分かります。

やっぱ、仕事は選ばないとねえ・・・。
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先々週に書こうと思って、いろいろあって放置してたのが、漫画「岳」。
 山岳救助隊について描かれた、ほぼ一話完結式の漫画です。

岳 (1) (ビッグコミックス)岳 (1) (ビッグコミックス)
(2005/04/26)
石塚 真一

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 で、この漫画、小栗旬と長澤まさみで映画化が決定しました!

岳

小栗旬:映画「岳」に主演 ヒロイン長澤まさみは髪をバッサリ 3000メートルの雪山に挑む

 写真の洋服が新品感あふれていて、泥臭い原作とまったくあっていないのがすごく気になります。
 背景の山も、ものすごく白すぎて、CG合成感あふれまくってるし・・・。

 あまり期待しないで、かつ、たぶん観に行かないと思います。

 と、いうのは、この漫画の素晴らしい点は、山岳救助隊の活動をリアルに描いていることです。
 リアルさのひとつに、「山では人が死にまくる」ということがあります。

 2008年度日本での遭難事故は1631件、死者・行方不明者は281人。
 膨大とまではいいませんが、たくさんの人が命を落としています。

 この漫画で描かれる遭難事故では、約半分くらいの確率で死者がでます。

 吹雪にあい、方向感覚をなくしどこにも行けなくなる人。
 崖から落ち、足を切断し、失血死する人。
 落石により、頭蓋骨骨折で亡くなる人。

 その残酷な死が、淡々と描かれます。

 この、ピカピカの洋服を着た美形の二人と、地肌の茶色や陰の青が見えない真っ白な山からはとても想像できない、死という現実。

 ただ、この漫画の最も素晴らしいところは、残酷さの表現ではありません。

 そんな、残酷な一面を持っている山を愛している人々。その人たちが、山と山を登る人たちに送る暖かさ。

 これが、この漫画の主題です。

 主人公の、ボランティアの山岳救助員は、山で見つけた遭難者に、必ずこういいます。
「よく頑張った」

 それは、遭難者が生存していても、亡くなっていても一緒です。
 死にそうな目に遭って、やっと見つけた遭難者が、ただの打撲であったときも、自分がいろいろ犠牲にして何とか見つけ出した遭難者が、背中で力尽きたときも、一緒です。

 そして、遭難者が無事に救助され、ヘリコプターで山を下りていくときに、こうやって声をかけます。

「また、山に来てね」

 また、山に登ることの素晴らしさは、それほど押しつけがましく描かれることはありません。
 登る人それぞれに、いろいろな理由はあるのですが、それは、頂上から観た山の風景や、そこにいる人々の表情を中心に描かれているものばかりです。

 残酷さをリアルに、素晴らしさをさりげなく。

 出来そうでいて、なかなか出来ないこのバランスの素晴らしさ。
 疲れることが大嫌いで、リフトがない山に登るのは絶対嫌な私でも共感してしまうのは、この絶妙なバランスによるものだと思います。


 そして、主人公の「よく頑張った」と「また、山に来てね」
 この二つの台詞の素晴らしさ。

 私は、この二つの台詞は、「国が個人にしてほしいこと」そのものだと感じました。

 例えば、日本国民。
 一億数千万人が、好む好まざるに関わらず、この国に住んでいます。
 この国のなかで、たくさんの素晴らしいことを経験するのと同時に、ひどい目にもあっています。

 働けど働けど生活は苦しくなり、生きていくのが日々辛くなったり、
 様々な困難により心を病んで、死にたくなったり、
 一生懸命仕事をしてたくさん金を稼いだのに、税金や理不尽なルール変更でごっそり持って行かれたり。

 そんなときに、一番して欲しいことは、「よく頑張った」と手を差し出してもらうこと。
 
 この漫画の中では、酔狂なボランティアである主人公と公務員である山岳救助隊がこの役目を担ってくれます。
 給料は少額の謝礼金のみで、命がけで山を捜索してくれる人間はそんなにたくさんはいません。
 山岳救助隊は予算が限られており、ある程度以上の捜索は、隊員の個人的ながんばりに支えられています。

 日本の国は、金がたくさんあるころは、おだやかな夏山のように、遭難者も少なく、救助活動も比較的簡単でした。
 また、そこに登りたがる人もたくさんいました。

 しかし、世界全体の格差が縮まるに従って、段々冬山になってきて、その厳しさを増してきました。
 登りたがる人の数も減ってきています。

 そんななか、必要なのはどんなことでしょうか?

 多額の予算を公共投資に突っ込み、山道やリフトを作ること。これは、もう充分やってきたでしょう。これ以上便利にしても、登る人が減っているのはどうしようもありません。

 それよりも、遭難した人に「よく頑張ったね」と手をさしのべること。
 つまり、生活困窮者にとりあえずの水と食料と応急処置を施すこと。そして、病院に運び、怪我を治し、社会復帰への道筋をつけてあげること。

 そして、そんな風に税金を使って助けた人たちに「また山に来てね」つまり、また日本で素晴らしい経験をしてね。とポジティブに応援すること。

 そんなことを地道に続けていけば、日本に住もうという人は少しずつ増えていくのではないでしょうか?

 日本という山は、これからどんどん気温が下がり、天候は荒れ、登りにくい山になっていくと思います。
 そんななか、少しでも登山者を増やすために、バスを増便したり、入山料を安くしたりすることも必要です。

 しかし、それ以上に、ある程度遭難するということを想定した上で、遭難した人に希望を持ってもらえるような救助制度を作る。

 限られた予算の中で優先して行うべきはそんなことではないかと思うのです。

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一度は途絶えたディズニーアニメーションの復活。
 
 シンデレラや白雪姫などのアニメーションを作ったディズニー。
 しかし、最近は全くヒットせず、トイ・ストーリーなどを作ったピクサーに実質買収されています。

 そして、トイ・ストーリーのプロデューサーが作り上げた、新しいディズニーのプリンセスアニメーションがコレ!

pkiss


 ピクサーのアニメは、おもちゃや魚やロボが主人公でありながら、現代の人間が抱える、不安や悩みを表現し、彼らがそれを克服していくことを魅せてくれます。

 今回の登場人物たちは、どんな闇を抱えているのでしょう?

 舞台は20世紀前半のジャズの都、黒人差別の巣窟ニューオリンズ。
 
 主人公は、貧乏な黒人女性。
 父親は戦争で戦死。父親の夢でもあったレストラン経営のため、仕事をいくつも掛け持ちしてお金を貯めています。

 そこに突如現れる王子様。
 よくわからん国の王子なのですが、全然働いたことがなく、遊んでばかりで、あまりにもバカなので、王様に勘当されたのか、一文無しでニューオリンズに迷い込んできたのです。


 ディズニーの話は、一般的に「宝物としての金貨」はあっても、「お金」は出てきません。
 しかし、この物語の二人の主役は、緑色の札束(=ドル紙幣)に振り回されているのです。

 黒人。アメリカ。金。
 ディズニーが触れてこなかった部分にガンガン踏み込んでいるのが爽快です。

 で、このバカ王子が、悪い魔法使いに騙されて、カエルになるところから物語は始まります。

 ちなみに、英語のタイトルは、The Princess and the Frog (プリンセスとカエル)
 こっちの方が正しい気がします・・・。

 そして、カエル王子も主人公も、絵本で読んで知っているのです。
 カエルにされてしまった王子は、プリンセスのキスで元に戻ると。

 ネバネバしたカエル王子に主人公がイヤイヤキスすると・・・主人公はプリンセスではないので、二人ともカエルになってしまいます・・・。

 現実は厳しいですね。
 なんというか、格差社会を感じます。

 なんやかやで、森の奥に住む魔法使いのババアに人間に戻してもらおうと頼む二人。
 ババアはこういいます。

「欲しいモノと、必要なモノは違うんだよ。」

 主人公が欲しいモノはお金。父の夢でもあったレストランを経営するために、一生懸命働いて、たくさんお金が欲しい。
 王子が欲しいモノはお金。遊んで暮らすために、好きでもない金持ちと結婚してでも、たくさんお金が欲しい。

 大変現実的な、現代アメリカ的なテーマです。


 引き合いに出すのもなんですが、アバター
 この二人の問題は、アバター的世界観をもってするとこの様に分類されます。

主人公 一生懸命頑張る働き者 = 青い宇宙人 = 善。
王子  楽してもうけようとする欲張り = 人間 = 悪。

 主人公が王子をぶっ殺して話が終わってしまいそうです・・・。


 しかし、単純な善悪論で終わらないのがこの映画。

 こんな正反対の道を通って、同じモノを求めている二人のカエルは、冒険を続ける中で少しずつ心を通わせていきます。
 
 野菜を刻んで料理をつくる楽しさを。
 音楽に合わせて踊りを踊る楽しさを。

 正反対の二人が、お互いが楽しいと思うことを知ることによって、もう一段深く考えることになるのです。

「私がレストランを持ちたい理由はなんだろう?」
「私が遊んで暮らしたい理由はなんだろう?」


 そして、物語はおとぎ話のように、観ている人たちに、夢と希望を与える展開に収束していきます。

 最初は、黒人、貧乏、過剰労働という、リアルな問題を描き、
 その後、カエルになっちゃった!という、おとぎ話的な問題に移り、
 魔法使いのババアが、カエルに、リアルな問題の解決の糸口をつかませ、
 その答えが見えたところで、リアルな話とおとぎ話が、素晴らしいひとつの物語になる。

 完璧な、脚本。
 まさに、ディズニーのおとぎ話と、現代人の抱える物語の一体化です。

 現実的にある問題に対して、おとぎ話の中で答えを見つけて、また現実にかえって解決する。
 これは、ある意味、最高の映画体験。「一生モノの映画」ってやつです。

 映画を観る人が幸せになる様を、映画の中で実現してくれる。
 これぞ、まさに子供に夢を与えるディズニーのおとぎ話なのです。

 しかも、子供だけではなく、大人にまでその体験を与えてくれる。
 現実逃避にもなり、現実の問題を直視することにもなる。
 あらゆる人にお勧めの、大傑作です!
 
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このCMが、ヤバイ。



 宮崎あおいのEarth Music and EcologyというファッションブランドのCM。
 あまりに素晴らしいので、すでに30回は観ています。
 もっといい画質で観たい人や、他のバージョンも観たい人は、公式サイトで。

 ついでに宮崎あおいが歌っている、ブルーハーツの1001のバイオリン



 も、iTunesで購入。(1000のバイオリンは持っていたが、オーケストラバージョンの1001のバイオリンの方がCMのイメージに近い)

 このCMを見つけたのは、mixiニュース。

 もりぞおさんは、ニュースを読むとき、いろいろなサイトをのぞくのですが、mixiニュースは、ニュースの下にたくさんの人が書いた日記がくっついているのが好きです。

 たくさんの人が、ニュースで感じたことを好き勝手文章を書いている。これをみると、世間ではこんな風にも受け取られているのか・・ってのがわかって大変興味深いのです。

 このCMに関しては、おおむね好評。
 宮崎あおいのかわいさと、ブルーハーツの素晴らしさがたくさん語られています。

 しかし、中には、宮崎あおいの歌の下手さを一生懸命解説しているものもありました。

 でも、私の観点からみると、このCMの素晴らしさは、宮崎あおいの歌の下手さなんですよ。

 職場では、「いい仕事」をしていると思われるよう一生懸命頑張り、
 プライベートでは、「幸せそうな女」だと思われるよう一生懸命頑張り、
 いつも一生懸命頑張っている人たち。

 これに対して、宮崎あおいは、下手くそな歌をニコニコしながら、気持ちよさそうに高らかに歌い上げます。

 映像を載っけた「歩く」篇では、頭を振ってとっているリズムが合ってないし、
 「野球」篇では子供が打った球を、全然やる気なく後逸してるし、
 「鉄棒」篇では懸垂全然できてないし。

 冷静に考えると、全然駄目な宮崎あおい。
 でも、ずーっとニコニコしていて、楽しそうなんです。

 そして、この歌の歌詞も

♪ヒマラヤほどーのー 消しゴムひとーつー たのしいことーをー たくさんしたーい
 ミサイルほどーのー ペンをかたてーにー おもしろことをたくさんしたーいー

 小学生男子のような素敵な妄想と共に、希望に満ちた今日を歩いていく歌詞。

 歌なんて下手でもいいじゃん!
 ボールが上手く捕れなくてもいいじゃん!
 楽しくあそぼうよ!
 今日もたのしいよ!

 そんなメッセージが伝わってくるから、このCMは素晴らしいんじゃないかと思うのです。
 だから何度も繰り返して観たくなっちゃうんだと思います。


 これをはじめて観たとき、なんのCMかさっぱりわからなかったのですが、女性用ファッションブランドのCMでした。

 私が今まで観た中で一番キツかった広告は、ブラジルの日本人街で見たJJのこれ。

JJ.jpg

「予定の数だけ、服がいる!」

 日本の女性は、こんな風に脅迫されながら生きているのか・・・と悲しい気持ちになったものです。
 
 それに対して、このCMの力のぬけっぷり。
 3パターンとも同じ服だし。
 なんか、すごく、ほっとするわけです。

 いつも全力は、とても疲れます。
 時には、blogにだらだらと好きな文章書いてみたり、
 twitterにどうでもいいこと書き込んでみたり、
 仕事辞めて世界一周の旅に出てみたり、
 のんびりといろんなことをやってみたいというのは、多くの人の求めることだと思います。

 ただ、成果主義とか氷河期とか日本沈没とか、嫌な言葉がたくさんあって、仕事以外の時間も一生懸命頑張らなくてはならないのではないかと、うっすらとした強迫観念がおおっているのもまた現実。

 そんななかで、宮崎あおいが、下手でもたのしければいいじゃん!という表情と行動を、元気いっぱい表現しているこのCM。

 みんながiPhoneやPCに入れておいて、自分が仕事でミスった時とか、部下が仕事でミスった時とかに、30秒間時間を作ってこの映像を見れば・・・もっと楽しい職場になると思います。

♪おもしろいことをたくさんしたーいー
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こんばんわ。
 今日は書くネタも、構想も完全に出来ていたのですが、今あまりにも眠すぎるので再放送です。
 花粉症の時期は、とにかく体力の消耗が激しい。

書こうと思っていた内容に通じることがあるってことで、2007年2月に見たNHKスペシャルの内容です。
 では、ドゾー。

NHKスペシャル インドの衝撃
インドの教育に関するレポート番組なのですが、紹介されているのは、以下のようなことです。

・教育に力を入れるインドの政策
・貧困から抜け出すために必死に勉強するインド人
・海外の企業からわんさかスカウトが来る、インドの一流大学

吹きっさらしの教室に、1000人以上の若者がすし詰めで集まり、週七日一日十時間授業を受けているその様に、異様なまでの迫力を感じます。

「歓喜の街 カルカッタ」という70年代インドを描いたセミドキュメンタリー小説で、生きていくのに必要なものがおおかた全て足りない、カルカッタのスラムで、貧民たちがまず最初に欲しがったのが、子供たちに勉強をさせる夜間学校だったことを思い出しました。

このインドの教育に関して、日本と比べて、非常に優れているのが、「方針が明確である」ということです。

インド政府は「頭脳立国」という方針を明確にしており、とにかくエリートを育てる事に特化しています。
それゆえに、国立大学のために多くの国家予算を割いており、教師もものすごい優秀な人材を当てています。

道路もまだ整備されておらず、多くの国民が飢えており、識字率も65%、本来ならエリート教育以外にやらなくてはならないことは、山ほどあります。

しかし、政府は、あえてエリート教育に力を入れることを公言しているため、国民には下記のような意識が芽生えます

・エリート候補として選ばれなければ、自分は死ぬまで(両親と同じように)貧乏な ままである。
だから、私はエリートとなり、この環境から抜け出さなくてはならない

・エリート候補として選ばれた人は、国が成長の手助けをしてくれる。
だから、エリートとなった人は、国・故郷に恩返しをしなくてはならない


かたや、「特技:七光り」の我が国の首相が出している方策は、

・具体的な目標値のない格差是正
・抽象的な題目に終始する教育基本法改正


インドでは、エリート教育という機会を限られた少人数の人間だけに与えることにより、格差を広げていると思います。

しかし、選ばれたエリートたちは、「自分たちのために他の国民が犠牲になっている」という事が分かっているので、インドを「美しい国」にすることに全力を尽くしています。

インドでは、世界中何処へ行っても通用する理数系の教育に特化することを明確にし、この分野でトップになれば、海外で大きな仕事ができるという道筋を示しています。
道が見えているので、国民は、その道をまっしぐらに突き進みます。


このような、余裕のない、猪突猛進的な突き進み方は、私はあまり好きではありません。
でも、インド政府が出している、方針の明確さは、非常にうらやましいです。

「何かを本気でやるためには、何かを捨てなくてはならない。」

多くの庶民の豊かさの底上げを捨てて、一部エリートの教育に特化する。
無数にある学問の分野を縮小し、理数系に特化する。

多くのインド人には迷惑な政策かもしれませんが、その目的が「インドを強い国にするため」であると理解している国民が多ければ、愛国心は育ちます。


支持率が下降トレンドまっただ中で、次の選挙で上場廃止になるであろう安部内閣。
その前に、経営再建するために必要なことは、

「○○をするために、××を捨てる。それは、「美しい日本」を作るためだ」
ということを明確にし、それを国民に納得させることではないでしょうか。


「国際競争力をつけるために、格差縮小を捨てる」のか
「国民の安定した生活のために、競争心・射幸心の喚起を捨てる」のか
このバランスを何対何にするのか、

そろそろ明確にしないと、じり貧ですよ。


 と、ここまでが2007年。
 結局、安部→福田→麻生→鳩山と変われど変われど何一つ明確にならず、見事なじり貧。
 そりゃ、外資系企業も撤退するって。

有力外資、相次ぎ日本撤退 ミシュランや現代自

 私は正直、国には何も期待していないので、自分の中で何をしたいかを明確にすることに重きを置いています。
 そして、そのために何をすればいいかが、生きる指針。

 インドの貧困層と違って、自分で何でも勉強できるし、どこにでも行けるし。
 いい国に生まれたと思っています。サンキュー、ジャパン。もしかしたら、そのうちグッバイ、ジャパン。
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現在も続いているイラク戦争。
 バグダッドでは今日もテロによりたくさんの爆弾が仕掛けられ、たくさんのアメリカ兵やイラクの民間人が死んでいます。

 そんな中、日々爆弾を処理する、爆発物処理部隊の物語。

ハート・ロッカー

 戦争映画には、必ず敵がいて、その敵は共産国人であったりベトナム人であったり宇宙人であったりロボットであったりするわけですが、この映画の敵は、爆弾です。

 そもそもイラク戦争自体が、なんのための戦争かわかってないのですが、この、動きもしない爆弾との戦いは、非常に地味です。

 防護服を着込み、爆弾に近づき、起爆装置のコードを切る(交渉人と一緒だ!)
 しかし、リモコン式の爆弾は、まわりに起爆装置を持った人間がいて、爆発物処理を行う人間を亡き者にするため、処理中に爆破スイッチを押そうとする。
 チームメンバーは、銃を構え、起爆装置を持った人間を射殺しようと目をこらす。

 なんの感情もなく、ただ爆発を待つだけの爆弾を中心に、様々な殺意が渦巻くその光景の緊張感。
 生きているうちに、絶対出くわしたくない状況です。


 この映画を撮ったのは、キャスリン・ビグローという女性監督。
 現在、この映画とアカデミー賞を争っている、「アバター」の監督、ジェームス・キャメロンの2番目の妻です。(ちなみに、現在の(4番目の)妻はタイタニックに出てた女優)

 アバターと、このハート・ロッカーを見比べると、そのあんまりにもあんまりな、掘り下げ方の違いを感じます。

 アバターには、明確な「悪」が存在します。
 惑星パンドラにある鉱物資源を求めて、侵略する事を決めた企業。そして、その企業の代表である軍人と社員。

 映画の中で彼らは明確な悪であり、青い宇宙人が彼らをやっつければ、全ては丸く収まることがわかっています。

 これに対し、ハート・ロッカーでは「悪」の存在がわかりません。
 テロリストの姿はほぼ描かれることはなく、「人間爆弾」も誰が作っているかわかりません。爆弾は、何も語ることがなく、解体されたり、爆発したりします。

 バグダッドで続く、「死」の連鎖は、いったいどうすれば終わるのか見当もつきません。
 ただ、凄惨な死が描かれ、それに対して主人公たちは深い怒りと悲しみに包まれます。 近くにあり、日常でもある死が、この上なく重く描かれているのです。

 これに対し、アバターでの「死」は比較的軽いです。
 地球人は、マシンガンでバンバン青い宇宙人をぶっ殺し、青い宇宙人も弓矢でヘリコプターを撃ち落としまくります。
 死をおそれずに突っ込んでいく宇宙人とヘリコプター。勇猛果敢というか軽いというか。

 映画を観に来る人の多くは、非日常を味わいにくるのでしょう。
 日頃抱えているややこしい問題や、嫌な現実から離れるための空間。

 何をすれば自分は幸せになれるかなんて全然わからない現実から、誰が悪いのかハッキリとわかり、そいつを倒すために仲間たちが協力してくれる世界へ。

 新しいことをやりたくても、現状の既得権を失うリスク、自分が傷つくリスクを恐れてなかなか踏み出せない現実から、死をもおそれず目的に向かって突っ込んでいく世界へ。

 アバターの3Dグラフィックのなかで繰り広げられる世界は、多くの人が映画に求めている世界そのものなのかもしれません。

 そして、その対極にある、ハート・ロッカー。
 我々が、最も行きたくない現実の世界。
 そこには、今も数万人のアメリカ兵が送り込まれているのです。
 そして、数百万人のイラク人が生活しているのです。

 アメリカ兵たちは、絶望することなく、淡々と任務をこなします。
 イラク人たちは、日常の生活を淡々と営んでいます。

 悲惨な非日常と、淡々とした日常が同居する世界が、この映画の中では描かれています。

 つかの間の現実逃避も映画の重要な役割ですが、現実を直視し、自分の人生のシミュレーションとするのも映画の役割。

 命の重さと軽さを同時に突きつけられ、「おまえだったらどうする?」と聞かれるのがすごく怖くなる映画。
 
 主人公は、こんなことを言います。
 
年を取ると、だんだんと大好きなモノがなくなっていく。
 おもちゃはただのブリキやぬいぐるみだと気付いてしまう。

 そして、この年になると、大切なモノはひとつだけになるんだ。

 そのひとつだけの大切なモノについて、じっくり考えるきっかけに。
 ハート・ロッカー、お勧めです。

【追記】
 アカデミー賞作品賞取りました。
 アバターとの対決でしたが、コチラに。
 やはり、今、この世界的な不況という時代に、

「悪い金持ちをやっつければ、みんなが幸せになれる素敵な世界がやってくる!」的な、ファンタージーではなく、

「誰が敵だかもわからない。目の前には処理しきれないほどの無数の問題がある。それをひとつひとつ命がけで処理していかなければ前には進めない世界なんだ」というリアルな現実を見るべきなんだと思います。
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最近飲んでいて、映画の話になると、インビクタスの素晴らしいっぷりを延々と話すのもうざいし、26世紀青年のバカっぷりを話しても理解されないしなので、交渉人 THE MOVIEの予告編から妄想した駄目さ加減を喋ることにしています。

 とはいえ、何度も喋っていると、実物を観たくなるのが人情・・・。
 と、いうわけで、3/1映画感謝デーなんでも1000円の日に行ってみました。

 映画全体を観た感想。

「交渉していない。」


 米倉涼子が乗った飛行機がハイジャックされる。
 それは、映画の冒頭であった立てこもり事件の犯人に関係するものだった。

 という話で、米倉涼子は地上のチーフと何とか連絡を取ろうと「ライン」の確保に奔走します。
 やっとの事で衛星携帯電話を手に入れ、地上連絡が通じるのですが、それによってコレといった成果は現れません。

 それどころか、主犯格の反町(ポイズン)は、全然交渉に乗ってこないため、最終的には米倉涼子がポイズンの部下をぶっ飛ばして事件が解決に進むことになります。
 なかなか、意表をつく展開でした。

 序盤のキモとなる、確保したラインもステキです。
 飛行機の中で、衛星携帯電話を持っているのは機長だけ。
 スチュワーデスに扮した米倉涼子が、アイコンタクトで(これも交渉じゃない。。)機長と会話をして機長のカバンに衛星携帯電話があることを確認。

 機長室を見守っている反町(ポイズン)の目の前で、機長のカバンをあさる米倉。
 あった!
 黄色いテプラででかく「機長用衛星携帯電話」って張ってある電話!

 わかりやす!
 あと、ポイズン、そっぽ向いてないで、前をみろ! 機長のカバンをあさるスチュワーデス、明らかに怪しいぞ!

 また、(後にぶっ飛ばされる)ポイズンの部下は、若い二人の兄弟です。
 彼らは、ショッピングモールでバイトしているワーキングプア。
 時代の鏡ですね。

 いろいろあって、兄の方が錯乱して、ハイジャックに関わった理由を怒鳴ります。

「金は!金はどうしたんだ!?
 弟は頭がいいから、金があれば、大学に行けて、大企業に入れるんだ!

 金があっても、大学を出ていても、ハイジャック犯を入社しさせてくれる大企業はないと思います。

 この二人の兄弟は、飛行機にハイジャック用の凶器を持ち込んでいます。
 まず、トイレの壁をぶっ壊すと、そこから荷物格納庫に降りられるようになっているのですが、普通の飛行機はこんな構造なのでしょうか・・・。

 それ以前に、拳銃を都合4丁。さらに爆弾1個を持ち込んでいるのですが、この飛行機、荷物を金属探知器に通したりしてないのか・・・。

 さらに、そのうち一個。反町(ポイズン)の最終兵器である爆弾なのですが、コレがまた見事な爆弾。
 四角い筐体にでかい押しボタンが一個。

 ちゅか、これ、どっかのクイズ番組で使ってた早押しボタンだろ・・・。

 壁にぺったんと貼り付けて、ボタンをぽんと押すと起動!
 ポイズンが持っているリモコンのスイッチを押すと爆発!ポイズンはパラシュートで脱出!(10000mから飛び降りるとさすがに死ぬので、高度は下げてある)
 どんどん力ずくの展開です。もう、ここらあたりでは、交渉もクソもありません。

 さらに、飛行機が揺れて爆弾のふたがパカンと開いちゃうんですが、中にはコードがいっぱい!
 デター! 間違ったコードを切ると爆発しちゃうやつ!

 ポイズンは、別に愉快犯じゃないので、コードを選ばせる見ながらニヤニヤするタイプじゃないと思うのですが・・・。もう、パラシュートで逃げちゃってるし。
 そして、普通こういうの作るなら、電子基板とか使うよなあ。。。なんで、コード。。

 しかし、これをみた米倉涼子。
 右腕撃たれて血まみれなのに、客席に戻って、

「だれか!電子工学に詳しい人はいませんか!?」

 あんまり、電子工学と関係ないと思うけど・・・。しかも、いるし。

 その後もいろいろあって、クライマックスは、機長が気絶してこのままじゃ飛行機墜落!
 なぜか血まみれで意識朦朧の米倉涼子がハンドルを握る!

「セスナなど航空機の運転経験は!?」「ありません!」

 だったら、別の奴にやらせろよ!

 もはや、交渉なんてこれっぽっちも関係なく、音楽と画だけで盛り上げます。
 ちゅか、米倉涼子は、管制塔の指示に従ってボタンとかレバーとか動かすだけだし。ただの操り人形。交渉とは真逆。。
 そして、序盤から思っていたことですが、飛行機の航空映像が、子供の頃に見たテレビのウルトラマンなみにしょぼいのが残念・・・。

 そんな感じで、期待を裏切らない、つっこみどころ満載の映画でした。
 
 唯一興味深かった、反町(ポイズン)の裏にいる黒幕の話。
 これは、おおーと思ったのですが、ちょっとわかりにくいかなー。もっと詳細に物語に織り込めばいいのに・・・でも、こいつだけが交渉に成功してるんだよな・・・って思ったら、ラストでじじい二人が顛末を全部会話で説明してくれました。

 たぶん、プロデューサーから、「テレビの視聴者はバカだから、ちゃんと説明しないとわかんねーよ!」ってつっこみが入ったんだと思います。

 一応、頭脳戦を売りにしている映画なんですが・・・。
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