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もりぞおさんがオーストラリアに行った一番の理由は、スキューバダイビングです。

 2年前にカンボジアで、完全な成り行きで、285ドルでライセンスを取って以来、世界一周中にあちこちで潜りまくって完全にはまってしまっています。

 もりぞおさんの、ダイビング関係の記事はコチラ。

で、「地球の潜り方」
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 で確認すると、8月の下旬にダイビングに行くとなると、アジア関係は雨期に入っているため、南太平洋が第一候補になります。(南米とかでもいいんだけど、一週間で行くには遠すぎる。。)

 ニューカレドニアとかも考えたのですが、やはりここは、ニモの故郷であるグレートバリアリーフだ!
 ということで、ケアンズ行きが決定しました。

 世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフ。
 ここは、オーストラリアの右上になります。

austmap.jpg

 そして、ここで親子仲良く暮らしていたニモは、スキューバーダイバーに捕まってシドニーに拉致されます。
 ニモのお父さんであるマーリンは、ニモを探して、東オーストラリア海流に乗ってシドニーを目指す!

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アンドリュー・スタントンアルバート・ブルックス

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 と、いうわけで、ケアンズのダイビングショップをぐぐってみるとたくさん出てきます。世界中どこの情報も一瞬で手に入るのがインターネットのすごいところですが、こうやって世界旅行をする時はそれが実感としてわかります。

 私が選んだのは、Pro Dive Cairnsという店。

 2泊3日、船に乗りっぱなしで11本潜って、AU$620+AU$50(税金)=AU$670=約52000円。

 これがどれくらい変態かというと、
 通常ダイビングってのは、1日2回潜るのがコースになっています。多いときで3回。
 それがここでは、4回、4回、3回の11本。

 値段的にも、日本でやれば2本でレンタル機材込み1-2万円かかるわけで、食事、宿泊費など全て込みでこの値段はお得感があります。

 ちなみに、毎週水曜日と土曜日は日本人のクルーが乗船するらしいのですが、日程の関係上月曜日に参加です。

 ケアンズは、海沿いの町なのですが、砂浜がほとんどないので、海のすぐ側に巨大なプールがあって、無料で入れるようになっています。

P1090271.jpg

 しかし、ここで求められているのはビーチ(砂浜)ではなくてリーフ(珊瑚礁)であって、グレートバリアリーフへの誘いがそこかしこに。

 しかし、この広告はどーよ?

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 ココに写っている魚は、ナポレオンフィッシュという魚で、1m以上の大きさで、ど派手な色でゆうゆうと海を泳ぎ回る姿はまさに「皇帝」

 そんなダイバーのあこがれが、シュノーケルで見れるわけ内だろ!ダイビングをなめんなよ!!

 と、いうわけで、翌朝午前6時に船に乗り込むわけですが、沖合に出て、船から見えたのは。。

P1090613.jpg

 ナポレオンダーーー!

 潜るまでもなくナポレオンくんにあえてしまう恐るべきダイビングスポット、グレートバリアリーフの模様は、次回に続く! 


おまけ
 これは明らかな誇大広告

P1170479.jpg

 島に比べて、船とクジラがでかすぎる。
 特にクジラは100m以上ある。
 しっぽは海底に突き刺さってるよ、きっと。
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今、検察に関する疑惑が高まっています。
そりゃ、捜査と起訴が両方できる検察特捜部が、証拠品を改ざんするという事が起こったら、検察なんか信じられるわけがありません。

なにせ、適当な罪をでっち上げられ、逮捕・監禁され、起訴されて裁判になり、改ざんされた証拠を元に裁かれ、罪を負わされそうになるってことが起こったわけなのですから、ぶっちゃけ、国民は誰でも刑務所にぶち込まれる可能性があるってことです。

そんな、強大な権力を持ちながら、内部は大変なことになっているのではないかと思えてしまう検察。

週刊朝日がこの検察について2009年3月から2010年4月までリポートした内容をまとめたのがこの本です。

暴走検察暴走検察
(2010/04/20)
上杉 隆週刊朝日取材班

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この本の内容を見ると、上記の「誰でも刑務所にぶち込まれる可能性」が現実のものなのだなという事が分かります。

例えば、村木さんの件。
この本に載っている、2009年2月12日掲載の記事には、
「偽の証明書を作成したのは、フロッピーディスクの記録によれば04年6月1日未明となっている。被告人が6月上旬に部下であった上村被告に証明書作成を指示した、という検察の主張は破綻している。」
という事が書いてあります。

この決定的矛盾は、皆さんご存知の通り、ファイルのアップデート日付の書き換えという姑息かつ単純な方法で覆そうとされていたわけです。

村木さんの手記にて

何度も繰り返されている様に、検察の調査方針は
「まず、検察が『この事件のシナリオ』を勝手に考えて、そのシナリオが成立するための証言と証拠を集める」という流れになっています。

仮説・検証型といえば聞こえはいいですが、『仮説が絶対に正しい』という前提の元に全てが進んでおり、何が何でも『シナリオが成立するため』の証言を取ろうと必死にがんばるわけです。

検察の問題点は上記の2点です。

まず、事件のシナリオを自分で考えること。
 これは、証拠の改ざんに伴って逮捕された大阪地検特捜の幹部たちが「検察が描いたストーリーに沿って逮捕された」と訴えているのだから、もう検事のDNAに刻まれた本能レベルになっていることが考えられます。

例えば、小沢一郎が先日強制起訴された罪状は、
 2004年に約4億円の土地を買ったことを、政治資金報告書には(登記した)2005年に買ったと記載した
 という内容です。小沢一郎が「単純な事務ミス」というのも納得できます。

 検察のシナリオでは、ここに記載された4億円が土建屋からの裏金で、贈収賄容疑ってのがあったわけですが、調べども調べども、この4億円は小沢一郎名義で銀行から借り入れされたもので、小沢の秘書も検察に有利な供述をしないために起訴をあきらめたわけです。

 同様に、ホリエモンの罪状も、
「有価証券報告書の利益に関する利益の記載漏れ」
 裏に脱税とか贈収賄があるというシナリオも、ホリエモンが真っ向勝負を挑んだため、思い通りに進まなかったようです。

 逆に言うと、徹底抗戦せずに、監禁による圧力で、検察のシナリオどおりの供述をしてしまった人がどれだけいるかを考えると、ぞっとします。

もう一つの問題点が調査の強引さ

「村木さんを160日以上も監禁する」
「石川議員の秘書を『証拠の返却があるから』と呼びつけ、そのまま監禁。保育園の迎えに関する連絡すらも拒否する。」
「子宮がんの手術後、放射線治療が必要な鈴木宗男議員の秘書を逮捕。(その後、がんにより死去)」

 もちろん、子育て中だから、病気だからという理由で容疑者から外すというのは問題です。
 しかし、上記の件では、客観的に見て重要な証人とは思えないが、弱そう(=本人または周りの人からの供述が取りやすそう)な人間を狙い撃ちしているわけです。

 この2点の状況を読んでいると、今回の証拠品の書き換えに関しても、さほどおどろくべきことではないと感じてしまうのが恐ろしいです。

 さらにいうと、マスコミはこの検察の書いたシナリオ通りの報道をする傾向があり、これが検察の暴走を加速している可能性があります。

 不起訴になれども、記者会見で説明しても、「政治と金」という抽象的な言葉で小沢一郎の疑惑をあおり、「金の亡者」という物語を語ってホリエモンを潰し、堕ちたエリート官僚というレッテルを貼って村木さんを刺す。

 今回の村木さんの報道も、ネットによるニュースの伝播がなければこれほど大々的に取り上げられたかあやしいところがあります。
 判決の内容を3面ベタ記事だけでこっそり報道して闇に葬っていたら、資料改ざんが発覚したのか・・・。

 今回の事件で分かったことは、検察がかなり怪しい機関であるということです。
 そして、その怪しい機関に関してはきちんとしたチェックを行う仕組みを作らなくてはなりません。

 イギリスの様に、被告に弁護士をつけ、録画・録音がある供述以外は証拠にならないという法律を作ることも大切でしょう。
http://news.goo.ne.jp/article/newsengw/life/newsengw-20090624-01.html

 報道も、「逮捕された」=「悪人」という構造を捨て、「逮捕」「起訴」の段階ではまだ無実であり、「判決」がでて初めて罪が問われるということを認め、それに沿った報道をする必要があると思います。

 そして、一般市民は、新聞テレビの報道から、ネットのニュース、週刊誌、ネット右翼のブログまで、たくさんの情報に触れながら、自分なりの真実を探す必要があります。

 何も知らずに、踊らされていると、いつか自分が被害者になるかもしれないというリスクを認識する。これだけでも、報道を見る目は変わってくるかもしれません。
 
暴走検察暴走検察
(2010/04/20)
上杉 隆週刊朝日取材班

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徹底抗戦徹底抗戦
(2009/03/05)
堀江 貴文

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もりぞおさんが世界一周中に持って行った荷物は約30kgでした。
と、いうのも、多量のガイドブックと、致死量の未読の本をバックパックに詰め込んで、ゴロゴロ転がしていたのが原因です。

が、時は流れて2010年。もりぞおさんには、iPadという強い味方があります。
未読の大量の本は全てiPadに突っ込んだため、重量はあわせて1kgちょい。
と、いうわけで荷物の総重量は10kgを切りました!楽だ!

せっかくiPadを持って行くのだからblogの更新もiPadで!ということで、こんなモノを買いました。


iPad用bluetoothキーボード

リュウド アールボードフォーケイタイRBK-200BT3 (Bluetooth HID、Windows用US配列) RBK-2000BT3リュウド アールボードフォーケイタイRBK-200BT3 (Bluetooth HID、Windows用US配列) RBK-2000BT3
(2010/10/07)
リュウド

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iPadに無線で繋げる上に、ぺたんと二つ折りになるという、非常に便利なキーボードです。
コレに、特製iPad立てになるケース

◎■□■スタンドにもなるipadレザーケー...

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価格:1,299円(税込、送料別)


を加えると、こんな風に!

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まるでノートPCに。。
まあ、5万円以上するiPadに8000円のキーボードと1500円のケースを足してやっとノートPCになるのなら、最初からネットブックを買った方が・・・という気もしますが、意外なことにバックに入れるときの体積は、このiPad+折りたたみキーボードの方が圧倒的に小さいのです。
やっぱすげえぜ!iPad。

ちなみに、iPhoneでも使えます!

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普段もこれを持ち歩けば、どこでもメールやblogが書けますな。。

で、調子に乗って、新しいデジカメまで買っちゃいました。


Panasonic デジタルカメラ ルミックス ブラック DMC-TZ10-KPanasonic デジタルカメラ ルミックス ブラック DMC-TZ10-K
(2010/03/05)
パナソニック

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なにがすげえって、光学ズーム12倍。デジタルズームと合わせると、画像を劣化させずに20倍以上のズームができてしまうという優れもの。
もりぞおさんが写真で気を遣うのは構図だけなので、ズームが凄ければスゴイほど楽になるのです。

さらに、カメラのくせにGPS内蔵!
撮った写真に自動で、○○国○○州○○付近みたいなことが記載されます。
PCやiPadに取り込めば、Google Earthと連動して、どこでどの写真を撮ったかを地球儀に載せて見れるし。。
やばいなあ。。おもしろいなあ、世界は。

そんなNewデジカメをつなぐのには、こんな風に

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iPadにデジカメやSDカードを使うツール(白いモノ)を買わなくてはならないというトラップがあります。
これが地味に3000円くらいするわけですが、もう、ジョブス様へのお布施として気持ちよく払うことにしましょう。
ちゅか、USBとかSDカードスロットくらいつけておけよ!

で、ここまでしてiPadで写真を使ったblogを更新できる状態に持ってきたのですが、実際にやってみると・・・結構めんどい。
iPadの仕様とFC2 blogの更新アプリのしょぼさが相まって、更新、特に写真のアップロード関係がかなりめんどいことになっています。

もりぞおさんの旅行記は、なにげに40%くらい写真がないと成立しないわけで・・・blog更新できるのか・・・。
まあ、せっかくこんだけ投資(散財)したのですから、更新するけどね。今まで通りの木日の週2回以上はやるので、ヒトツヨロシク。

なお、twitterは、可能な限りつぶやきまくるので請うご期待!




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 最近、TBSの格闘技担当班が解散になったことが、K1ファイター佐藤嘉洋のtweetによって明らかになりました。
 私が民放を見るのは、ほぼ格闘技観戦だけだったので、本格的にTVの存在意義が亡くなりつつ今日この頃です。(まあ、元々持ってないんですけど)

 そんな、縮小傾向まっしぐらの日本格闘技界ですが、それよりも早く縮小傾向に入っていたのがプロレスです。

 年に何回も東京ドームで興業が打たれていたのは今は昔、ハッスルに芸能人が出まくっていたのも今は昔。テレビで放映されることもなく、ひっそりと規模を縮小して行われているのが現実です。

 ただし、規模を縮小しながらも、一部団体はしっかり固定ファンを掴んでおり、会場の中では盛り上がっているというのも事実。

 テレビをターゲットに作ると、「初めて見た素人でも分かる」というのが必須条件になってしまうのですが、その足かせを外すと、常連のファンにとって非常に満足度が高いものを作れるのもまた事実なのです。

 そんなプロレス。その中でも、プロレスラーに焦点を当てた漫画がこのプロレスメンです。

プロレスメン (ヤングマガジンコミックス)プロレスメン (ヤングマガジンコミックス)
(2011/02/04)
ジェントルメン 中村

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 まず、一目見て気付くのが、「絵が酷い」
 そして、作者のペンネームが「ジェントルメン中村」 絵柄と真逆の方向性です。
 しかし、話の内容はガチです。

 ホームレスウォリーアーズという、ホームレスの格好をした悪役レスラーを、彼らの付き人の目線から見た、バカギャグマンガなのですが、この中にプロレスに対する愛に満ちあふれています。

 海外武者修行から帰ってきた若きエースレスラーと戦うホームレスウォリーアーズの片割れホームレス・ドリー。 
 試合前だというのに、控え室で「炊き出しだ!」といって、賞味期限切れのコンビニ弁当を煮込む二人。
 
 驚く付き人を尻目に、煮え立った炊き出しを一気飲みするドリー。
 その直後、試合の入場時には、野草を食べながら入場というホームレスらしいパフォーマンス。

 試合開始数分後、エースレスラーの必殺技、高速タックルがドリーに炸裂!
 たまらず、ゲロを吐くドリー。
 そのゲロには、血が混じっており、高速タックルは、内臓破りのタックルとして伝説となる。

 このゲロ。直前に食った煮え立った食べ物により、胃が炎症を起こしていたことにより血染めになっているという、ドリーの作戦。
 さらに、入場時に食っていた香草により、ゲロの臭いにも気を遣っている。

 さすが、インテリジェント・ホームレス・ドリー。
 相手の必殺技をこれ以上なく効果的にみせる上に、エチケットにまで気を配っている!

 こんな内容の話が、全1巻の単行本にこれでもかと詰め込まれているわけです。

 八百長とかやらせとかとは異次元の存在にある、プロレス。
 しかし、勝敗が決っていないことだけが真剣ではない。
 例え、ただのショーであっても、真剣にパフォーマンスをしている人はいるわけです。

 社会通念からすると滅茶苦茶な、豪快過ぎるプロレスラーの行動。
 しかし、その豪快さの裏には様々な考えが張り巡らされており、その役を演じ続けることによってファンを喜ばせているのだ。

 いかがわしいながらも、テレビ局やスポーツ新聞がプロレスラー一緒になって幻想を作り続けていた、古き良きプロレス。
 インターネットにより、あらゆる情報がすぐに明らかになってしまう上に、テレビがいかがわしいものを認めずに(表面的に)清廉潔白なものだけを取り上げるようになった今日この頃。
 マスコミの状況は、プロレスとは真逆に動いています。

 とはいえ、そんなマスコミ(主にテレビ)の状況に嫌気が指している人も大量に出てきており、テレビの視聴率はだだ下がり中。
 そんな、テレビ離れをしている人たちが行き着く先のひとつが、人間離れしたバカをやるプロレスメンな気がします。

 正々堂々、清廉潔白、正義の味方だけが素晴らしいんじゃない。
 いかがわしいこと、バカなことを、真剣にやることだって素晴らしいんだ。

 24時間テレビで芸能人が死にそうになりながらマラソンをする姿や、東電のえらい人が座布団の上で被災者に土下座する姿に馬鹿馬鹿しさを感じている人に、是非お勧めしたい一作です。

プロレスメン (ヤングマガジンコミックス)プロレスメン (ヤングマガジンコミックス)
(2011/02/04)
ジェントルメン 中村

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最狂超(スーパー)プロレスファン烈伝 (Count.1) (マンダラケ・リベンジ・コミックス)最狂超(スーパー)プロレスファン烈伝 (Count.1) (マンダラケ・リベンジ・コミックス)
(1999/09)
徳光 康之

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 予告編で何度も観ていたけど、それほど惹かれなかった本作品。
 しかし、twitterなどの評判が異常に高いので行ってみました。

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 井上真央と永作博美。
 いずれ劣らぬ丸顔童顔の二人が親子であるという時点で、その遺伝子の強さが意識されるわけですが、この二人が本当の親子ではないというのがこの物語のキモです。

 井上真央の実の父と不倫関係にあった永作博美。
 彼との間に子供が出来たが、彼の要望により堕ろすことになる。
 これにより、永作博美は一生子供を産めない身体に。

 そして、井上真央の実の母親に子供(=井上真央)が出来る。
 彼女は家庭を守るために、永作博美を罵倒し、不倫関係を終わらせる事に成功する。

 この時の、罵倒の言葉が凄まじい。

 そして、心が空っぽになった永作博美は、ひとめ彼の赤ちゃん(=井上真央)を見ようと彼の家に忍び込むが、ついうっかりそのまま誘拐してしまう。

 そのまま井上真央を育て続け、4年後に逮捕されるまでの逃避行の様子と、20歳くらいに成長した井上真央の母親を追いかける旅が交互に展開していくのが、この映画の主題です。

 4歳まで永作博美を母として育ってきた井上真央は実の母親を親として見ることが出来ない。
 そのことに対してヒステリックに対応することしかできない実の母との心は離れていくばかり。
 4歳まで、あふれんばかりの愛情を受けてきた少女が、その後一切の心を閉ざして空っぽになってしまう。

 その心の空白が、母親の面影を求める旅の中で埋まっていく様が非常に美しい。

 公園のトイレのシーン、島での自転車を乗るシーン、そして、井上真央がたどっている人生。
 そのポイントポイントが、永作博美との同化のステップになっているわけです。

 以前、ザ・ファイターでも書いたのですが、この映画からも感じるのが、

「血のつながりってなんだろう?」
 
 ってことです。
 ザ・ファイターでも、実の家族は滅茶苦茶な連中ばかりでしたが、この映画でも井上真央の実の両親はヒステリー&浮気性の、ろくでもない夫婦です。
 
 それに対して、永作博美は、
「明日もこの娘 といっしょにいることができますように。
 一年後、五年後などと大きなことは願わない。今日一日、それから明日一日、それだけでいい。だからどうか私の祈りを聞いてください」
 と、悲痛なまでの切ない祈りを捧げます。

 そして、この永作博美との生活と、実の両親との生活の落差が、井上真央に「私は誰からも愛されたことがないから、どうやって子供を愛せばいいのかわからない」と言わせるまでの心の傷となっています。

 血のつながりという障害物によって、人と人との繋がり方を見失い、実の子を愛する自身すらなくしてしまうという、この矛盾。

 日本企業の「家族的経営」は、機能しているときにはこの上ない一体感を生み高度成長を生み出したわけですが、思ったように収益が伸びなくなったときにただのめんどくさいしがらみになったように、血縁関係というものも絶対ではないのだなということを感じます。

 実際問題、永作博美と井上真央は、逃避行中、血縁関係とは全く関係ない、宗教団体的コミュニティや地域社会に守られて幸せに生活していたわけですから。

 ただ、問題は、そうやって自分で血縁関係を無視した、新しい道を切り開いていったとして、それで全てが上手く行くわけではないことです。

 実の母が井上真央を愛せなくなり、よりヒステリックになった理由は、永作博美の誘拐が原因であり、それはどうあっても肯定できるものではありません。
 自分の中の母性の赴くままに生きていくことは、実の娘までも傷つけてしまうことになる。

 母性の暴走を、終止、痛々しいまでの切迫感を持って演じた永作博美と、
 無表情な前半から、段々と取り戻していき、最期に母性を取り戻すという変化を演じた井上真央。
 この二人が、本当に素晴らしい映画でした。

 自ら選んで人生を生きることの大切さと、その暴走の危険性。
 それでも、生きていかねばならない事の残酷さと、希望。
 いろんな感情が渾然一体となって、生きていくことの難しさを改めて考えさせてくれます。

 
 
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以前、映画ハングオーバーを手放しで絶賛したもりぞおさん。

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(2011/04/21)
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ 他

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ハングオーバー! バカなことを、この上なく真面目にやってみせることの素晴らしさ

当然、同じチームが作成した映画、
デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~

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も観に行き、非常に素晴らしく、同じく星5つです。

で、作成が決ってから、ずーーーーーっと楽しみにしていたのが、今回ご紹介する映画、
ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える

hangover.jpg

です。

前作、ハングオーバーは、ラスベガスで結婚前夜のパーティーで、乾杯をした瞬間全員の記憶が飛び、目が覚めると、

特攻野郎Aチームが通った後のように滅茶苦茶になったスイートルームに横たわる男三人。
入り口のドアから、娼婦の様な女がのんびりと出て行く。
目覚めた男がトイレに入ると、虎。ガオーと、脅しをかけてくる。
クローゼットを開けると、見ず知らずの赤ん坊が・・・。
外に出て車庫からクルマを出して貰うと、ベンツのオープンカーではなく、パトカーが。。

という素敵な状況になっていたわけですが、

今回、メンバーの一人がタイ人と結婚することになり、バンコク近郊のリゾートで結婚式前のちょっと一杯をした瞬間に全員の記憶が飛び、

バンコクのボロホテルで汗だくで横たわる男三人。
一人は坊主、一人は顔面にマイクタイソンと同じデザインのタトゥー
キーキー暴れ回るサル。
テーブルの上に、花嫁の弟の指
そして、いきなり出てきて、いきなりコカイン吸って、いきなり心肺停止する謎の中国人
 と、ろくでもないことになります。

 そこからのストーリーは要約すると全く同じ。

 無駄にスケールアップしたり、新しい要素を組み込んだりして、話がしっちゃかめっちゃかになる駄目な続編たちに比べると、この潔さは清々しい。

 そして、アメリカ的、合理的な猥雑さが漂うラスベガスから、アジア的、非合理な猥雑さが漂うバンコクへ舞台を移したことで、滅茶苦茶さの質が変わっているので、きちんと別の話として楽しめる。
 まるで、「男はつらいよ」でヒロインとロケ地が変わることで、違う映画だと判断できるように。

 変わらぬメンバーが、変わらずバカな事をやって、変わらず馬鹿げたことに巻き込まれる。
 そして、その話が少しずつ飛んだ昨晩の記憶を紡ぎ出していく。
 バカ&ミステリーという新しいジャンルを、そのまんま定番映画にしてしまったようです。

 前作の感想として、
「バカなことを、この上なく真面目にやってみせることが素晴らしい」
 と言ったわけですが、今作は
「バカな事を基本に忠実にやり続けていることが素晴らしい」
 です。

 バッターボックスに入って、バットをよく見たら大根だったり、審判がビッグ・ザ・武道だたりするようなチームなのに、やっていることは、短く持ってコツコツ当てる。得意な技は送りバントと全力疾走みたいな、基本に忠実なプレー。

 この変態的なアンバランスさがこの映画およびチームの素晴らしさなわけです…。

 派手なアクションやCGを売りにして、雑なシナリオと演技をカバーするような映画は多数ありますが、その真逆の方向に走っているハングオーバー。

 今度は、舞台を、変態的に生真面目で、変態的に変な店がたくさんあり、変態的に独自の文化が幅をきかせている日本で撮っていただきたいと、心から思う所存であります。


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 先日、伊豆のシャボテン公園に行ってきました。
 何のためかというと、映画「紀子の食卓」のロケ地を見るためです。

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(2007/02/23)
吹石一恵、つぐみ 他

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 この映画は、「家庭」というモノに疑問符を投げかける映画です。

 仲むつまじく暮らしていると思われる4人の家庭。
 しかし、主人公の長女・紀子は、こんな家族からも、こんな家からも逃げ出したいと日夜考えています。

 必死に幸せな家庭を作ろうとしている父。
 家庭こそが自分の人生そのものだと感じているであろう母。
 逃げ出したい姉。
 無関心な妹。

 こんな家族の関係が如実に表れているのが、劇中でこの家庭が伊豆のシャボテン公園で撮ったこの写真。
 
noriko.jpg

 何ともいえない、ムリとか虚構が渦巻いている写真。
 背後にある、日本にはなさそうな丸っこい巨大なサボテンがその感覚を増幅します。
 温室の中の、カラカラに乾いた土に育つ、中に水を大量に蓄えて、それを針で必死に守っているサボテン。

 ちなみに、この映画は冬の映画ですが、夏にいくと暑くて死にそうになります。

 物語は、ぬぼーっとした長身の、どう見ても冴えないOLにしか見えない吹石一恵が演じる女子高生・紀子の独白で進んでいきます。

 家庭には飽き飽きし、それを紛らわすために学校では無理矢理忙しく活動し、その空しさを抱えながらハマったのが、廃墟.comという自殺サイト。

 そして、ある日、家が停電した時に、東京に飛び出し、廃墟.comの首謀者と会い、彼女の元で仕事を始めます。

 レンタル家族という仕事。

 この廃墟.comの首謀者の経歴もすごいのですが、彼女を演じるつぐみという人の眼力が凄い。人の心を掴んで離さない、しかし社会に対して無関心なあの眼。

 そんな彼女の元で、有料の虚構の家族として、身寄りのないおばあちゃんや、ひとり暮らしの男の元に行き、幸せな家庭を演じる仕事。ビジネスとして成功するかはともかく、今の日本に対する皮肉として、この上ない仕事です。


 やがて、妹のユカも平和な家庭から飛び出し、父と母が命がけで作り上げてきた平和な家庭という虚構は、もろくも崩れ落ちます。

 それでも何も出来ない父親。
 精神を病む母親。

 母親が必死になって行う作業は、冒頭の写真を絵にすることです。
 写真では不機嫌と無関心の二人の姉妹を、「幸せな家庭」の笑顔に描き変える作業。
 この夫婦が、ここ数年必死に行ってきた作業そのものです。

 日本の法制度は、「家族」に非常に優しく出来ています。
 専業主婦に関しては、過剰とも言える優遇がなされており、配偶者の税金も大きく控除され、年金・社会保険も払う必要がありません。
 最近は子供に関して手厚くする傾向にあり、子供手当なんていう無謀なモノが実行され早くも終焉を迎えそうになっています。

 また、日本のマスコミも、(韓流などよりもずっと)「家族」推しを続けており、例えば家庭用洗剤のCMは必ず、一軒家の庭で「父・母・子供」が楽しそうに洗濯物を干している画像が入ります。

 当然、教育もそのような傾向があり、成長するにつれ「家族とは、かけがえもなく大切なモノ」という意識がすり込まれるわけです。(社畜にはその後、「仕事はもっと大事」という洗脳がなされる)

 この映画では、「我が命尽きようとも、家庭は守るべきモノ」と洗脳された母親がまず真っ先に精神崩壊します。
 そして、家庭より大切な「仕事」を持っていた社畜はかろうじて崩壊を免れていましたが、その後の展開により決定的に崩壊し、「仕事」も「人生そのもの」も捨て、「家庭」探しの旅に出ます。

(日本に限らず)世の中の多くの映画やドラマ、物語は、「家庭」の楽しさ、絆の素晴らしさを説く事が多いです。

 確かに「家庭」は多くの人に幸せを運んできてくれる素晴らしいものですが、その幸せさを過剰に期待させ、その大切さを過剰に浸透させることによって悲劇は起こります。

「家庭」が上手くいかなくなったときの罪悪感、「家庭」がなくなった時の虚無感。

「家庭」とは人に生きる意味を教えてくれる大切なモノかもしれませんが、同時に生きている意味を全否定する諸刃の剣となる場合もあるわけです。

 その、諸刃の剣で傷つけられた人々が沢山出てくるのがこの映画なわけです。

 家族の存在に空しさを感じた姉。
 崩壊していく家族に歯止めがかけられなかった父。
 家族と共に自身が崩壊した母。
 そもそも、家族というモノが存在しなかった首謀者。

 そして、この映画で最も素晴らしかったのが、妹・ユカを演じた吉高由里子。
 ブレイク前、デビュー作の彼女が醸し出す存在感。

 舌足らずな台詞と、クールな眼が、この物語の不気味さと、その原因をクールに見透かす様子と重なり、いつのまにか物語の中心になっています。

 彼女が到達した最終地点。
 そこは、「家族」という虚構の虚構の最終地点の様な気がするのですが、彼女が一体どこにたどり着いたのかは、私にはまだよく分かっていません。

「家庭」というモノを客観的に見直したい人にはお勧めの映画ですが、既にかけがえのない「家庭」を持っている人は近づかない方がいい映画かもしれません。
 
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吹越満、でんでん 他

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回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)
(2004/10/15)
村上 春樹

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春休みに入って浮かれた大学生2万人が、湖で大騒ぎをしているときに、
湖の底から、太古の世界の兆凶暴なピラニアが出てきた!

「リア充爆発しろ!」とばかりに、水着のリア充たちを惨殺するピラニアたち!
むやみやたらと飛び出るポロリの数々!
その全てが、3Dで過剰に飛び出してくる!

 これが、ピラニア3Dという映画のあらすじの全てです。

ピラニア3D


 一応、主人公がいて、船に取り残されたガールフレンドがどーたらこーたらっていうくだりがあるけど、まあどうでもいいでしょう。

 また、ピラニア研究家という役割で、Back to the Futureのドクことクリストファー・ロイドが出てきますが、こいつがまた何の役にも立ちません。
 ちゅか、ぶっちゃけ、ピラニアとかどうでもいいんです。この映画。

 過剰なまでに浮かれていて、
 過剰なまでにセクシーで、
 過剰なまでに残虐!

 バカとおっぱいと血があれば何でもいいじゃん!

 90分の上映時間の8割くらいがそんな素敵なノリで埋め尽くされているわけです。
 そして、それがやはり過剰に3Dで飛び出してくる!

 2009年12月のアバター以来、本格的に3D映画がたくさん作られるようになってきました。
 3D映画は通常の映画よりも200-400円高いため、映画配給会社的にも映画館的にもおいしいし。

 この3D映画、最初の大ヒット、アバターでジェームス・キャメロンが発明した「飛び出すよりも、奥行きを表現した方がすごくね?」により、多くの映画が奥行きをしっかりみせる演出に偏ってきました。

 もりぞおさん的に、3D映画の魅力を最大限に引き出した二大作品は、「ヒックとドラゴン」と「Day & Night」(トイ・ストーリー3のおまけについてくる短編映画)

「ヒックとドラゴン」は、美しい島々を、ドラゴンに乗って飛び回る様子が、ドラゴンの上からの目線で、遠くの岩山やキラキラした海の様子が3Dの奥行き感を使って、これ以上なく気持ちよく表現されているのが印象的でした。

「Day & Night」は、今までに全くなかった映画。「夜」の人と「昼」の人の奥に見える「夜の世界」と「昼の世界」。3Dでしか表現できない、もちろん私の筆力でも表現できない、全く新しいジャンルの映画でした。

 こんな風に、やはりどちらの作品も「奥行き」が演出の重要な力点であり、もっとも気持ちよくさせてくれる要素でした。

 それに引き替え、ピラニア3D。
 この映画の売り文句は、「景気よく飛び出します!」

 ピラニアも、血しぶきも、おっぱいも、ゲロも、○○○も、とにかくバンバン飛び出してくる!

 それは、25年前に作られた(1分あたりの制作費が世界最高の)映画、キャプテンEOのようです。

 そして、ピラニア3Dのストーリーも、全く深みがない。
 バカなリア充大学生たちが浮かれて、水着で踊っているところを、

PIRANHA3D04.jpg

 ピラニアが惨殺!

ピラニア3D2

 トップレスでパラセーリングしている女は、思ったとおり、下半身を食われ
 さっきまでTシャツに水をかけてスケスケ大会やっていた舞台は、人がたくさん避難してきたところで思ったとおり、沈没し
 言うことを聞かない馬鹿なガキは、思った通り、遭難します。

 同じく浮かれた水着美女が襲われる映画「ジョーズ」は、核兵器の投影であり、博士や警察官や市民がそれを倒すという姿が、スピルバーグが考える世界のあるべき姿の表現という、非常に奥深いストーリーです。

 しかし、ピラニア3Dは、ピラニア博士は何もしないし、警察はバカだからパニックを全く防げない上にピラニアに食われるし、そもそもピラニアに関して何も解決しないしと、深みとか思想が全くない話です。

 でも、そういう映画があってもいいじゃん!

 バカとエロとグロという、いつもの世界では排除されがちな、それでいて人間の本能が求めてやまない、普遍的なエンターテイメント。

 暑くて、ものを考えるのが嫌になるような今日この頃。
 こういうバカで、本能を直撃してくれるような映画を観るのは非常に心地よいです。
 さらに、映画館という非日常空間で、無駄にでかいスクリーンで、下世話にも飛び出してきてくれるなんて、最高です!

 今、映画館に観に行くべき映画!おすすめです!

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ツレがうつになりまして

この映画を観てまず最初の、たったひとつの感想

ツレうつ


あ お い た ん が か わ い い 。

さて、気を取り直して映画の話を。
この映画は、神経質な外資系苦情受付係サラリーマンのツレが、激務によりうつになったのを、売れない漫画家のあおいたんが支えるって話です。

うつになったことを受け入れられず、働けないことに罪悪感を抱え続けるツレと、
そんなツレにどう対処していいか分からないあおいたん。
そんな二人が、だんだんと成長していき、うつとのつきあい方、二人(+2匹)で生きていくことの意味を見つけていくという、大変よくあるストーリーです。

しかし、そんなよくあるストーリーでも、ツボがしっかり押さえられているので、大変感動的です。
(終盤のCGを使った謎の演出や、講演会でのアレを除けば)最初から最後まで、あおいたんとツレに感情移入できるし、二人で見つけた新しい道を歩いて行く姿を心から応援したくなります。

結婚式にて、多くのカップルがカタコト日本語の神父に言われるあの形式的な言葉が、これほどまでに胸に響く言葉として生まれ変わるとは…。
純粋に、とても素敵な映画でした。

ただ、元サラリーマンとして思うのは、ツレのそばにあおいたんがいなかったらどうなっていたんだろう…ってことです。

まず、ツレは映画の中で2年以上社会復帰会社復帰出来ていないわけですが、自己都合退職で雇用保険が支払われるのは30歳以上、勤続10年以上だと210日(約7ヶ月)です。
これが20代、勤続5年未満だとたったの90日(3ヶ月)です。しかも、給付が始まるのは、退職の3ヶ月後。

もし、あおいたんが漫画を描く仕事をしていなければ、生活は成り立ちません。
もし、あおいたんがいなかったら、退職7ヶ月後のなにも出来ない亀状態のツレは、その状態で働きに出ないと生きていくことは出来ません。(あおいたんの両親は映画に登場するが、ツレの親戚は一切出てこないため死別してるんじゃないかと思われる)

また、経済的に問題がなかったとしても、あおいたんがいなければ、ツレは精神的に立ち直れなかっただろうし、そのことで命を絶っていた可能性も高いです。(そのことを示唆するエピソードもいくつか入っている)

こんな話の中で憤りを感じるのは、こんな人を死に追い込むような傷を負わせた会社に何のペナルティもないことです。

業務上で負った負傷に関しては、会社がその保証をしなくてならない「労災保証」という制度があります。
しかし、うつ病などの精神疾患に関しては、会社の業務だけがその原因だったかを証明することが非常に困難なため、労災認定をされることはまれです。(早朝出社、深夜帰宅、家では寝るだけの生活であっても)

大企業であれば、精神疾患者をタコ部屋に閉じ込めて給料を支払い続けるということをしていますが、中小企業にそんな余裕はないため、さっさと追い出すのが通例です。
ってか、在職期間中に追い込めるだけ追い込んで、労働力を絞り出して、壊れたら捨てるのが一番企業にとってリーズナブル。

ブラック企業ってのは、そんな風にオレンジを搾ってジュースを作って売るような経営をしている企業の事です。

私は、周りの過剰労働している人たちによくこういうことを言います。

「寝不足で週末寝てばっかとか、時々頭が痛いとかのレベルなら、後で笑い話にもなるからまあいい。でも、うつ病とか不眠症とか、長期間後遺症に残るような事態になりそうなら、絶対に仕事を休んだり辞めたりするべきだ。
 たかが仕事で、一生背負わなければいけない傷を負う必要は全然ない

映画の中でツレが、「やらなきゃいけない」「周りのみんなに迷惑がかかる」「社会にもうしわけない」ということを何度もいいます。
あおいたんが、「辞めなかったら離婚する」と言わなかったら、倒れるまで(もしくは自殺するまで)会社を辞めなかったでしょう。

そんなことを心配する必要は全然ない。


会社なんて、労働者をつぶして果汁を搾り出す機械みたいなもんだ。
そして、あなたが辞めて、そのことに周りが共感すれば、会社は変わる。
部門長が失脚したり、部署がなくなったり、会社が潰れたり。
それは、短期的には部門長や部署のメンバーや会社の社員にとって悪いことかもしれないけど、ながい目で見れば、その人たちを精神疾患から救うことになるかもしれないのです。

そして、国には、こういう会社を辞める人たちを支援する制度を作って欲しい。
独占や覚醒剤の売買など、多くの人にとって害があり、かつ絶対に儲かる商売は法律で規制されているように、従業員から果汁を搾り出して搾りかすを捨てるような商売にも規制をかけるべきだと思う。

もりぞおさんは、国に富をもたらす企業に対しては優遇すべきで、法人税はもっと下げるべきだと心から思っています。
しかし、企業よりも国が守るべきは労働者の命なわけで、サービス残業に対する罰則強化と共に、労働基準局はもっと仕事をして欲しいし、国会議員は法律を整備して欲しいのです。
残念ながらそれはあまり期待できそうもないけど。。

そして、現状、それが出来ていないこの国で生きていくためには、自衛をしていかなくてはなりません。
あおいたんとツレがそうしたように、自営で生きていくという選択肢を確立するのが一番だとは思うのですが、それはそれでなかなか困難です。現実的には、いつでも会社を移れるようにスキルを身につけ、準備をしておくというのが精一杯かもしれません。

もりぞおさんは、常に意識をして「年収の一割は給与所得以外で得る」ということをルールとしていろいろ準備をしています。
また、働く場所は自分で選べるように、「アジア就職活動」と題して、いろんな国で働くことにチャレンジしています。

願わくば、そんなノウハウをたくさんの人に伝えて、たくさんの人に選択肢を確立して欲しいと考えています。

世界の多くの人のそばには、あおいたんはいないんだから。

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ども。1ヶ月に1度も更新できてません!
 と、いうのも、所用で毎日死ぬほど文章書いてるので、これ以上無理。。って感じです。
 ただ、本読んだり映画見たりした内容はこっちに地味に書き続けてるので、今回は5月のおすすめ3点を転載します。

漫画貧乏漫画貧乏
(2012/04/17)
佐藤 秀峰

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漫画雑誌の行く末を冷静にデータを元に分析し、沈みゆく船であることが分かったので、必死に別の船を探す様が赤裸々に描かれている。その船を作るための悪戦苦闘も。

自身の収入も赤裸々に書いており、億単位の収入(ただしそこから経費が引かれる)があるにもかかわらず、この様な行動を取るのは彼の漫画の主人公そのもの。既得権益に乗っかれば生きていけるのに、納得いかない世界だから、あえてそこから踏み外す。それが性分なんだろう。

私も漫画は好きだし、生き残って欲しい。でも、子どもの数が30年で半分になるんだから今のままでは生存不可能。だったら(流通や印刷屋や出版社はともかく)漫画家だけは生き残って欲しいというのは読者としての希望。だからこの取り組みは応援したい。

しかし、本書に出てくる出版社の「おまえの本を出してやってる感」は凄い。既得権益の権化である、出版社との徹底抗戦を繰り広げる姿は、リアルブラックジャックによろしく。なんちゅうか、21世紀の「まんが道によろしく」です。


僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)
(2012/04/10)
松井博

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僕がアップルで学んだこと、やっと読み終わった。まず一番に感じたことは、Appleといっても、普通の会社であること。社内での足の引っ張り合いもあれば、納期前の休日出勤もある。素晴らしい面だけでなく、ドロドロした面、過酷な面もたくさんある。

それでもAppleが凄いと思ったのは、権限がしっかりと委譲されていること。マネージャーはマネージャーなりの権力を持っており、それを社員は守ってい る。自分の部門のフロアの部屋のデザインまでできるというのは驚きだ。そして、その権力と同時に責任もあり、責任を果たせなければ容赦なく解雇される。

日本企業的「自分たちの仲間だけは何があっても(仕事できなくても)幸せ」という平等ではなく、社員にフェアに権利を委譲し、責任を果たせなかった社員にはフェアに懲罰を与える。徹底的にフェアだ。日本企業に一番足りないのがこのフェアネスだと思う。

そして、信賞必罰なだけでなく、多くの人が働きたくなるような、社員がパフォーマンスを発揮出来るような仕事場を提供しているのも素晴らしい。
Appleやシリコンバレーは必ずしも理想郷ではないけど、会社は社員がパフォーマンスを出せるように必死で仕組みを考えている。厳しいけど、魅力的だと思う。

そんな一見地味な、しかし実直な取り組みを、中からみてわかりやすく書いてくれてるのが、この本。Appleは理想郷ではないけど、日本の会社もAppleみたいになれないわけじゃないということが分かる本。おすすめです!


そして、絶対見て欲しい映画!

SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者

SR.jpg

サイタマノラッパーというインディー映画の三部作完結編にあたるこの作品。
ヤバイ。
ストーリーは埼玉で相変わらずほのぼのニートラッパーしてるIkkuとTom、彼らと袂を分かち、東京に出てラッパー修行をするマイティの交錯。

細かい不満をためながらも、それなりに楽しく生きているIkkuとTom。一方、東京でハードボイルドに際限なく墜ちていくTom。この対比は、古き良き日本の日本人と、2012年を生きる日本人の対比のよう。

彼らの交錯するシーンは、ヤバイ。地獄のような逃走劇と、華やかなステージの対比。ほんの一カ所何かが違っただけで、これだけの…と思うくらいのコントラ スト。しかし、この作品から感じたことは、「それでも生きていかねばならない」「それでも生きていける」ってことだった。

この映画が東京で単館でしか上映していないというのは非常に悲しい。
しかも、今はレイトショーのみの公開になってしまうという悲劇。
でも、この映画の迫力は映画館の中でより一層生きるもの。なんとかして、映画館で観て欲しいと思う。

5月後半からは横浜でもやるみたいだし、全国でもあちこちでやってるので、おすすめです。
単品でも楽しめると思いますが、できたら1だけは観ておくとより楽しめます。
僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる (アスキー新書)
(2012/04/10)
松井博

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