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この映画は、実在の人物を題材にしたフィクションである。

ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐

 職業:アメリカ空軍特殊部隊パイロット
 父:カメハメハ大王の末裔
 母:エリザベス女王の妹の夫のいとこ

 と、自称していた結婚詐欺師。

 もうこの時点で、完璧なギャグです。
 無茶苦茶するにもほどがあるねん!

 しかし、映画館で物語を観ていると、大変なことに気づきます。

「この話、喜劇(コメディー)ではなく、悲劇(エレジー)だ・・・。」

 この話は、クヒオ大佐と松雪泰子演じるお弁当屋社長との話を軸に進められます。

 借金を残して消えた両親。
 ギャンブルで作った借金をせびってくる弟。

 そんな重荷を背負いながら、彼女は健気に街の小さなお弁当屋を経営し、生活しています。
 働いてばかりで、楽しい事なんてほとんどなかった人生。

 そんな彼女の所にふと舞い降りてきた夢の世界。
 それが、クヒオ大佐と、彼が語る世界だったのです。

 それは、まるで、高度経済成長の中、脇目もふらずにモーレツに働いていた日本人が、盲目的にあこがれていたアメリカのような存在。

 コカコーラのCMでも振り返ったように、そこには、自分たちが体験したことのない素晴らしい世界が広がっているように見えたのでしょう。

 しかし、このクヒオ大佐が暴れていたのは、1990年代前半。
 折しも、アメリカがクェートに侵攻した時期。
 映画の最初にも、このことが、しつこいくらい触れられています。

 この、湾岸戦争で、日本は軍隊を出さない代りにとんでもない額の戦費を負担することになりました。
 そして、そのことについて、誰にも感謝されませんでした。

 お弁当屋さんも、同様に、多額の金をクヒオ大佐に渡し、従業員の給料を払うことができなくなります。多くの人に迷惑をかけました。

 クヒオ大佐は、このことについて、こうのたまいます。

「私は、相手が望んでいることをしてあげただけだ!」
 そう。クヒオ大佐は、お弁当屋さんに夢を与えてあげていたのです。

 イミテーションの軍服を着て
 カセットテープで飛行機の騒音を流しながら電話をし、
 3箇所もスペルが間違った名刺を用意し、
 わざと片言で喋る日本語を駆使して。 

 しかし、クヒオ大佐が作っていた夢は、お弁当屋さんのためだけではありませんでした。
 クヒオ大佐自身の夢なのです。

 父親の虐待。
 貧乏ゆえの仲間はずれ。

「私は足が速かったので、一番野球が強いチームで、センターを守っていました。
 でも、ピッチャーがすごく上手かったので、ボールが飛んできません。
 だから、空ばかり見ていました。
 それで、飛行機が好きになったのです。」

 空を見ていた理由は嘘だけど、彼は、空の向こうにひとつの夢を見ていたのは本当なのでしょう。

 さらに折しも公開された2009年。
 この前の年に、アメリカは、今まで行ってきたこと全ての化けの皮がはがれました。

 国民全員に無茶な借金をさせることで作ってきた巨大消費
 相手の都合も考えずに、自国の利益のためだけに介入した国際紛争
 ありもしない金をふくらませて作った経済大国

 アメリカは言うでしょう。
「私は、世界が望んでいることをしてあげただけだ!」
 そして、態度を軟化させながらも、アメリカ人の心にはまだ、自分たちが世界の中心であるという強烈な自負が残っているようにも感じます。

 それは、ボロい自宅アパートの一室でも、片言の日本語と腕立て伏せを続けるクヒオ大佐のように。
 まるで、それを止めてしまえば、自分自身が消えてしまうような、そんな必死さで。

 映画の中でも、クヒオ大佐の嘘は、
「その嘘を信じたい」と思っている人にしか、通用しませんでした。

 2009年現在。
 アメリカの嘘を信じたい人は、世界中にどれくらいいるのでしょう?
 そして、アメリカは、世界と自分に嘘を貫き通すことができるのでしょうか?

 クヒオ大佐の悲劇(エレジー)は、アメリカと世界全体の悲劇(エレジー)につながっているような気がします。
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今、日本で一番凄い会社だと言われているユニクロ。
 数年前まではトヨタ様でしたが、不況と円高でその地位を奪われています。(3年後には返り咲いていると思いますが)
 
 経済誌などにも、その素晴らしいっぷりは連呼されており、凄い会社なんだろうなあと思うのですが、実際にその会社で働いていた人と話をすると、実際のところは・・・ということがわかります。

 しかし、雑誌もテレビも新聞も、広告が収入の柱の一本であり、その大黒柱となっているトヨタ様やユニクロに火をつけるような記事は書けないわけです。

 じゃあ、知り合いがいないと何もわからないのかというとそうでもなく、世の中にはあえてそういう危険な場所に突っ込みたがる人がいるわけで、書籍や週刊誌に紛れていることがあるのです。

 トヨタ様に関しては、「自動車絶望工場」という傑作があります。
自動車絶望工場―ある季節工の手記 (講談社文庫)自動車絶望工場―ある季節工の手記 (講談社文庫)
(1983/09)
鎌田 慧

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 フリーライターがトヨタの期間従業員(今で言うところの派遣社員)として工場に入ったときの状況をそのまま書いた本なのですが、これを読んだ結果、

「自動車は、3万点の部品と、従業員の命の削り節で出来ている」
 と、確信し、非常に自動車に近づきたくなくなる、素敵な内容です。

 さて、ユニクロに関しても、元従業員の友人にいろいろ聞いていたのですが、あえてココでは書きません。
 どっかで、スパイスの効いたレポがないかなーと思ったら、電車の広告で発見し、生まれて初めて週刊文春を購入しました。

 記事の話題に行く前に、ユニクロって何?って話を。

 私は以前より、格差社会について
格差は広がっているんじゃない。
 世界全体を見れば、格差は縮まっている。
 貧しい中国やインドの人たちの収入が上がり、豊かな日本やアメリカの収入が下がっているのだ。
 貧しい人の方がコストが安い上に、一生懸命勉強し、一生懸命(長時間という意味ではなく)働くから、この流れは止まらない」

 と、いっていました。
 この流れを一番上手く使っているのがユニクロです。

 日本で何が売れたかのデータをネットで即中国に送信。
 中国で生産。日本に直送。販売。
 季節の変わり目には日本で開発した商品の設計図を中国に送信。中国で生産。

 日本人でしかできない店舗での販売や、システムの開発、商品開発以外は全部中国で行うことによってコストを下げ、あの低価格・高品質を保っているわけです。
 ついでにいうと、派遣社員とサービス残業という日本のクレイジー習慣も上手く使っていますね。。

 基本的に、革新的な方法で効率を高め、よりよい製品を安く提供するという、まさに経営の鏡のような体制。非のつけどころがありません。

 ただ、たまったもんじゃないのが、ユニクロ以外の洋服屋。
 ジーンズを690円とかで売られちゃったら、ジーンズメイトの業績なんでだだ下がりですよ・・・。

 服飾業界は壊滅状態。日本の不景気の一役を買っているデフレ創出企業です。

 この状況をどっかでみたことがあるなーと思ったら、途上国の古着市場です。
 アメリカ人をはじめとして、キリスト教徒の人はチャリティーで古着を送るのが大好きです。
 でも、教会とかで集められた古着は、紆余曲折を経て、途上国の地元の有力者にわたり、有力者は裏社会の人にこれを販売します。
 で、その裏社会の人たちは、古着市を開いて、地元の人たちにこれを販売します。

 儲かるのは、有力者と裏社会なわけですが、地元の人たちも格安で洋服が手に入れられるので一揆も起こりません。
 そして、ひどい目に遭うのは、その国にある洋服工場、そして布を織る工場、綿花畑。

 もちろん、ユニクロは正当な(しかも革新的な)商売をしているので、責められるべきではありません。しかし、与えている影響はあまり変わらない気がします。
 上記の話も、元を正せば、途上国の人たちを思いやる先進国の人のやさしさから始まってますからね。。

 こんな風に、どんなものにも良い側面と悪い側面が同居しています。
 そして、ユニクロほど頑張っている会社には、革新的な経営の裏になにか非常によろしくない労働環境など、いろいろ悪い側面がある可能性が高いわけで、ついにそれが週刊誌の話題になるかと思って文春を買ったわけです。

 ながーーーーーーーい前振りでしたが、週刊文春のこの記事、思いっきり期待はずれでした。

 柳井社長が、業績が悪いと幹部を絶対に許さないとか、柳井社長が自ら店舗をチェックし、駄目な店舗直接注意が飛ぶとか、なんというか普通のことが書いてあるわけです。
 店長の談話も「年収一千万円とか言われてたけど、実際は6-700万円。朝から晩までサービス残業バリバリ」程度の良くはないけど日本企業では当然のことが書いてあるだけです。

 私が友人に聞いただけでも、もっと面白いことたくさんあるんだけどなー。この会社。

 仕方がないので、ほかの記事も読んでみたのですが、ことごとく面白くない。。
 これじゃ、一時間ネットサーフィンした方が面白いことがいろいろ読めるよ。。
 そりゃ、雑誌、売れなくなるわけだ。。

 と、いうわけで、どうやらユニクロと週刊文春ではだいぶ役者が違うみたいで、相手にならないようです。
 
 これだけ、事業会社とマスコミの力が離れちゃうと・・・日本人の過剰労働の理由はこんなところにもあるのかもしれませんね。。

 ちっぽけな偽装など、小さくても明確な悪がある場合は、マスコミ全社で集中放火するのですが、一見何の問題もないような会社のほころびというか異常性を見つけ、広げることはできない。

 でも、そのほころびの奥にある異常性の中で、社員は傷つき、倒れ、年間三万人の自殺者が生まれてるわけです。。
 そして、チャリティーが洋服業界の連鎖倒産を呼ぶように、経済を傷つける一因ともなっている。

 なんとか、バランスを保つために、マスコミには頑張って欲しいと思いますよ。ホントに。
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こんにちは。
 新春特別企画。いつもと違う方向性の第二弾。
 最近、映画の話題が多いので、もりぞおさんの映画鑑賞環境をご紹介します。

 もりぞおさんは、そもそもそれほど映画を観る人ではなかったのですが、世界一周から帰国後の住環境が、非常に映画鑑賞に適しまくっているため、月に10本以上観るような生活になってしまいました。

 おそらく、日本で一番映画館密度が高い、東京都新宿区に在住。
 自宅から徒歩2分のところに、週替わりでちょっと(orすごく)古い映画をやる名画館がある。
 自宅から徒歩3分のところに、TSUTAYAがある。
 自宅に100インチのプロジェクターがある。

 この環境故に、最新のロードショーから、観たいと思っていた旧作、全然知らなかった名作まで観放題なわけです。

 こんな環境の中でも変態的なのが、プロジェクター。
 もりぞおさんの家にはテレビがないため、5年以上前からプロジェクターを使っています。
プロジェクター


 EPSONの EMP-TW200という機種。
 2003年製ですが、5年前くらいに中古(電気屋の展示品)を9万円くらいで買いました。
 古い機種なのですが、画像はなかなか素晴らしく、DVDとBlue-rayの違いがハッキリわかるくらいです。

 ハイビジョンプロジェクターが発売され始めたので買い換えも考えたのですが、今でも充分満足なので、3Dプロジェクターの値段がこなれてくるまでコレを使っていこうと思っています。

 そして、プロジェクターを映すスクリーンがコレ。
スクリーン

 でかい!
 比較用にiPod nanoをぶら下げてみました。
 大きさは100インチあります。
 楽天で買った安物のスクリーンなのですが、値段は忘れた。。

 大きさは100インチなのですが、部屋が狭いため、100インチ全開には映写出来ません。
まいこー

 でも、こんな感じ。
 かなりの大迫力。60インチ以上はあるかな?
 燃えます。

 スピーカーは、以前は小さいのを使っていたのですが、このマイケルのDVDを観ていて音楽のしょぼさについうっかりスピーカーを買ってしまいました。
スピーカー
 

 YAMAHAのYSP-500という機種。
 これは、1台のスピーカーから5種類の音を同時に出し、一部は壁に反射させて後ろから前から音が聞こえるようにしたという、恐るべきジャパニーズテクノロジーの結晶。

 当然、5個のスピーカーを使うのとはかなりの差がありますが、しっかりと後ろから音が聞こえてきます。
 
 これも中古(ヤフオク)で4万円くらいで購入。
 良い買い物でした。

 で、再生はPS3。
PS3

 PS2でもそうだったのですが、SONYが命がけで作っているこのメカは、現在発売されているBlue-ray再生できるメカの中で最も費用対効果が高いモノです。

 値段の割に異常に音声と画像の再生レベルが高い。
 やっぱり、コレも中古をヤフオクで購入。2万円くらい。
 
 もりぞおさんは、1000円以下のモノはほとんど何も考えないでモノを買うのですが、一万円を越えるといろいろ吟味しまくって、最良の方法を探しまくる癖があります。

 選択と集中ってやつです。

 ちなみに、旧型のため、音がうるさいので、隣の部屋に置いています。

 そして、映画を観るためには、プロジェクター、スピーカー、部屋の電気、PS3といろいろなリモコンを使わなきゃいけなくなるのですが、これを1台にまとめるスーパーリモコンを使っています。
 リモコン
 
 RM-PLZ510Dというメカ。
 赤外線型のリモコンなら、どんなリモコンの代わりにもなるという凄いメカ。
 このボタンを押すと、スピーカーの音量が上がるとか、このボタンを押すとプロジェクターの電源が入るとか、すべて学習させることが可能なので、滅茶苦茶便利です。

 PS3のリモコンのみ、赤外線型でないために、仕方がなく2台使いにしてますが、今回ご紹介する中で最もお勧めのメカです。
SONY リモートコマンダー 地上デジタルフル対応 ブルー RM-PLZ510D LSONY リモートコマンダー 地上デジタルフル対応 ブルー RM-PLZ510D L
(2008/06/21)
ソニー

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 そんなわけで、もりぞおさんは、東京都新宿区内に引きこもった生活を今日も続けております。
 これから、「愛のむきだし」という日本映画を観るのですが、DVD2枚組 4時間もあるんだよなあ。。。



 ちなみに、PS3をThis is itのBrue-rayと抱き合わせで売るらしい。。
 確かに、お勧めの組み合わせなのですが、ゲーム以外と抱き合わせるというのはなかなかアレだ。

PlayStation 3(120GB) マイケルジャクソン「THIS IS IT」スペシャルパック(CEJH-10009)PlayStation 3(120GB) マイケルジャクソン「THIS IS IT」スペシャルパック(CEJH-10009)
(2010/01/27)
PLAYSTATION 3

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年賀状に「今年の目標は婚カツです。」と書いてみたら、9割の返信にそこに関するつっこみがあり、何かやらなくてはならなくなってきた今日この頃。

 その中でも、一番美味しいアドバイスが、
「磯山さやかが、結婚相手を募集している。」

磯山さやか婚活宣言!年内「絶対入籍」計画

 と、いうわけで、彼女のblogを見てみると、「公開お見合い」の受付をしております。

☆磯山さやかお見合い相手募集☆

 思いっきりただの一枚のHTMLなんですけど・・・。
 しかも、「応募する」ボタンを押すと、メールソフトが立ち上がります。(mailto:って奴です)
 大丈夫なのか・・・このしょぼさ・・・。と思いながら、「番組出演(顔出し有り)」を可にして応募してみました。
 当選すると、公開お見合いが、ニコニコ動画で生中継されます・・。
 
 残念ながら今回は、クリックで投票とかもないので、選考基準もさっぱりわかりません。。競争率が高いのか低いのか・・。

 ネタ的には面白かったのですが、メール一本で終わってしまって寂しいので、続いて映画を見に行くことにしました。

(500)日のサマー
500days Summer


 もりぞおさんは、一昨年8月に日本を出て、赤道直下→南米とずーっと夏を追いかけていたので、2008-9年にかけて500日くらいずーっと夏でした。

 この映画はそんな話では全然なく、主人公の男性がサマーという女性と出会ってから500日間のお話です。

 ただ、普通に1日ずつ綴られていくのではなく、500日がバラバラに出てきます。

 最初、初めてサマーを見かけた1日目なのですが、いきなり400日目くらいに飛びます。そのあと3日目くらいになって・・・と、話があっちこっちに飛びまくるのです。

 基本的には最初の方→最後の方→また最初の方と、段々真ん中に近づいていく、「火の鳥」方式なのですが、途中からその法則も崩れてきます。
 ラブラブIKEAデートのすぐ次に、会話もなくIKEAをぶらつくなど、この編集がとても楽しいです。

 それ以上に、この映画を特徴づけているのが、「完全男性視点」です。

 映画の中で流れる「心の声」はほとんど主人公。
 時々「神の声」として、監督と思われる男の声もします。

 そして、劇中で主人公はサマーに、ぶんぶん振り回されまくります。
 
 明らかに気が強そうなサマーと、明らかに気が弱そうな主人公。
 恋に恋する主人公と、必ず「I like you.」としか言わないサマー。

 時代の趨勢を表現するような、見事な女性上位の映画です。

 しかし、この映画が心地いい。
 監督は、この映画が初監督作品らしいのですが、元々音楽のPVを撮っていた人らしく、音楽と映像が異常にお洒落なのです。

 この監督は、映画の冒頭でこう言っています。

「この映画はフィクションである。
 実在の人物に似ているかもしれませんが、偶然です。
 特に、ジェニー・ベックマンは・・・ビッチ!!

 どうやら、自分がジェニー・ベックマンという人に振られた憂さ晴らしに撮った映画みたいです・・・。

 そして、この映画は、「Love Storyではない。単なるBoy meets Girlの物語です。」
 とのこと。

 従って、濃ゆい愛憎劇は一切出てきません。
 出会って→仲良くなって→ビミョーになって→仲悪くなって→別れて→内緒
 という話が、バラバラの順番で流れていきます。

 そこで、最も問題なのが、「仲良くなって」から「ビミョーになって」の間。
 明らかに、どこかのタイミングで、サマーが主人公に嫌気が差すタイミングがあるのですが、それがさっぱりわからんのです。

 完全男視点で描かれているこの映画。
 主人公も、そのタイミングにさっぱり気付いていないのですが、脚本がしっかりとよくできている映画なので、きっとどこかにそのタイミングが隠されているはずです。

 だめだ・・女心わかんないよ・・・。

 と、言うわけで、読者参加型企画!
 女性読者の皆様、この映画を観て、この「サマー・タイミング」を教えてください。
 直接伝えて頂いても、コメント欄でも、メールでもOKです。

 ただ、この企画、かなり企画倒れ感が漂っています。
 と、いうのも、この映画、東京都内で2館。全国でも10館でしか上映していないのです。。

 地味にいい映画なのになあ・・・。もったいない。。

 と、いうわけで、のだめよりは面白いと思いますので、ヒトツヨロシク。
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 と、いうわけで自殺島です。

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 この不気味な絵を描く漫画家、森恒二。 前作「ホーリーランド」という作品では、
「引きこもりの少年が、家でシャドーボクシングを続けてたら、異常に強くなってしまい、路上の喧嘩で最強になってしまう」
 という恐ろしい話を書いていたのですが、本作ではさらにとんでもないことになってしまいました。

 主人公は、何度も自殺してるのですが、助けられちゃった人。
 病院で安楽死を申し出るのですが、気がついたら・・・無人島にいました・・・。
 しかも、同じような自殺志願者と一緒に。。

 ここから「15少年漂流記」的な展開になるのか、「バトルロワイヤル」的な展開になるのか・・・。

 大筋は、前者なのですが、それ以上に強調されているのは、「なぜ生きるのか?」ということでした。

「生きる意味」を失った連中が主人公なので、当然と言えば当然なのですが、「生と死」が非常に強調された漫画なのです。

 島で目覚めた連中は、数日中に半分くらい自殺してしまうのですが、半分くらいは、必死で生きる手段を探し出します。

 川を探し、野菜を探し、魚を捕り・・・。

 その中で見つけるのが、自分の存在意義なのです。

 多くの魚を捕ることは、一人では出来ません。

 魚がたくさんいるポイントを探し、船のようなモノを作り、島で見つけた網を修理し、網をしかけ、数名で魚を網で追い込む。
 それぞれが、自分の役割に責任を持ち、作業を遂行することで、今日の食事を得ることができるのです。


 彼らが生きていた(ほぼ)現代の日本において、彼らには役割がほとんどありませんでした。
 会社では、役立たずとののしられて、いてもいなくても会社の売上は変わらない。
 それでも、給料は入るので飯は食える。

 ニートに至っては、何もせず、自分でも何もしていない自覚があり、それでも飯は食えている。

 役割がないのに、食えているから必死になることも出来ない。
 そのうち、必死になる方法すら忘れてしう。

人間の欲求には5段階あると言われています。

1 生理的欲求(食欲とか睡眠欲とか)
2 安全の欲求
3 所属と愛の欲求
4 承認の欲求
5 自己実現の欲求

日本では、何もしなくても1-2は満たされているので、欲求かどうかも曖昧になっています。
 そして、3-5に関しては、一部の人には得ることが難しくなっています。

 と、いうのも、1や2を得るために必要な作業がすごく減っているので、全員が一生懸命働かなくても得ることが出来るからです。

 たぶん、日本人の1/3くらいが働けば、全国民の1-2の欲求は満たされるでしょう。
 だから、それを提供する組織である会社には所属出来る人が少なくなる。
 さらに、その中でほめられる人は少なくなる。

 豊かになることで、3や4の欲求が満たされなくなるわけです。

 逆に、無人島に行ってしまえば、1,2の欲求が満たされるだけで満足感が多大になり、それを得るために、必然的に組織、役割が出来、3,4が満たされるわけです。

「途上国の活気」もこれが非常に大きいのでしょう。

 と、いうわけで、前回の「もりぞお世界一周紀行」最終回で、日本は一度貧乏になった方が幸せになれるというようなことを書いたのです。

 しかし、その上にあるのが、5 自己実現の欲求

 日本が豊かなままで幸せになるためには、これを育てるしかない訳です。

「自分は自分。そして、自分がしたいことはコレだ。」
 これが明確かつ揺るぎないものになれば、どんな状況でもポジティブになれる。

 キューバとか、「人生を楽しむ」っていう価値や、「キューバはキューバ」って価値が揺るぎないからあんなに楽しそうなんだろうな。。。

 2巻現在、主人公は、「自分が生きるために、動物を殺すこと」に対して真剣に向き合っています。
 この様な経験が積み重なることによって、「自分は何のために生きるのか」という事を見いだし、自己実現の欲求が満たされて行くのでしょうか?

 そのプロセスを、これからの日本人の歩んでいくプロセスと重ねてみていくと・・非常に楽しみです。

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 もりぞおさんの数少ない愛読誌、kamipro(紙のプロレス)

 最新号の中心は、青木真也という日本プロ野球でいうところのイチローのようなダントツの実力を持った男が、アメリカメジャーのチャンピオンシップに挑戦し、完封負けしたことの特集号です。

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(2010/05/07)
不明

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 この件に関しては言いたいことは山ほどあるのですが、興味がある読者の人が少ないと思うので、表紙にも載っていない小さな特集記事「プロレスと政治」について書きます。

 と、いうのも、今回の参議院選では、タンコロリンこと谷亮子だけでなく、プロレスラー兼ガン患者の西村修や、前田日明など、プロレスラーの出馬が噂されているのです。

 プロレスラーは、どうしようもない人がたくさんいるのですが、その中でもきわめてどうしようもない人が議員になっています。
 アントニオ猪木、大仁田厚・・・。

 そして、今回フューチャーしたいのは、前岩手県議会議員、ザ・グレート・サスケです。

sasuke.jpg

 もりぞおさんが先週観に行った、みちのくプロレスの創始者であり、現社長でもあります。

 当時、みちのくプロレスの社長でありながら、社員およびレスラーにハブにされていたサスケは、一人で勝手に県議会議員に自由党(現在の民主党)から立候補。見事当選してしまいました。(岩手県は小沢一郎のお膝元)

 東北の英雄と言われた彼がやったことは

・覆面で議会に出ることに対し「表情が分からないから駄目」といわれ、表情が分かるような特製マスクを作った。
・「岩手県内にUFOの目撃情報が多数相次いでいるが、県はどう認識しているか」と質問した(ちなみに回答は「県民に危害を及ぼすことがあったら考える」)
・アメリカの通信傍受装置「エシュロン」(フリーメイソンとかツチノコみたいなもの)が三沢基地にあると思われるがどうするか?(回答「わかりません」)
・プロレス巡業の移動のための新幹線代を公費で払っていたことがばれて怒られる(「新幹線の混み具合を調べていた」と弁明)

 そして、

・AVに出演したことを問い詰められる。


 問題となったAVはコレ。

サスケのジュニアはヘビー級チャンピオン!! [VHS]サスケのジュニアはヘビー級チャンピオン!! [VHS]
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サスケのジュニアはヘビー級チャンピオン!!
 素晴らしすぎるタイトルが目をひきます。

 内容は、レビュー記事をご参考に。

バカAVレビュー 『サスケのJr.はヘビー級チャンピオン』

 ちなみに、パッケージには「みちのくプロレス公認」と書いてあります。
 町の体育館で行われているプロレス会場の売店でも販売してたのでしょうか。。

 意味もなくイラクや北朝鮮に行った猪木や、杉村太蔵の教育係を自ら買って出て無視された大仁田など、プロレス出身の議員にはろくな人がいません・・・。

 それでもなお出馬要請があるのは、その変な知名度からでしょう。

 とりあえず、議席をとって、後は資金集めパーティー&ワイドショー要員という、すてきなお仕事。
 日本の国政の大きな問題を感じます。

 ちゅか、民主主義の全ての国に多かれ少なかれある問題なのですが、政治家にとって選挙が大切なもの過ぎるんですよね・・・。

 選挙で当選すれば政治家としての全ての権利を手に入れることが出来、
 選挙で落選すれば、ただの無職。

 例えば、自分の会社で6年に一回の査定会議で契約延長かクビかが決るんだったら、査定会議の前数ヶ月だけ全力で仕事しますわ。
 ちゅか、査定会議に関係ない仕事なんかやってらんないでしょ。

 タレント議員は、知名度がある上に、選挙に落ちてもタレントという仕事があり、失業者にならないため、政党にとって非常に便利な存在なわけです。

 小沢一郎は、とにかく選挙を大切にして、各議員に地元の結婚式や葬式に通わせたり、毎日路上で演説やらせたり、村祭りに行っておばあちゃんと握手させたりしています。もちろん自分もやっています。

 でも、多くの国民にとってはそんなことされても何もいいことがないわけで、そんなことしてる暇があったら、国の借金減らす方法考えろよ!って思うわけです。

 選挙のために無駄な時間を使い続ける国会議員。
 選挙のためにバカを立候補させ続ける政党。

 最近、選挙が諸悪の根源のような気がしてきました。

 根本的な対策としては、ワイドショーに出てたからとか、村祭りで握手してもらったからという理由で投票しないことなのですが、たぶんそれは無理でしょう。。

 だったら、もちっといろいろな人が立候補できるように、サラリーマンに選挙休暇および議員休職を認めるとか、落選した人を議員監査室みたいな形で(格安で)雇用するとか、落選者セーフティーネットを作る必要があるんじゃないかなあ・・なんて思ったりするわけです。

 先日、BBT(大前研一がやってるビジネススクール)の人と話をしたのですが、政治家を志す「一新塾」への入学者が滅茶苦茶増えているそうです。

 そんな人へ道を作るために、なんとかならんかなあと、このステキ過ぎるレイアウトの記事を読みながら物思いにふけるわけです。


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週刊ダイヤモンドが過激なタイトルの特集を打ちました
週刊 ダイヤモンド 2010年 8/28号 [雑誌]週刊 ダイヤモンド 2010年 8/28号 [雑誌]
(2010/08/23)
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 この特集、私の内容として非常に納得感があり、ぜひ一読をお勧めします。
 
 日本の法律は、正社員が非常に解雇しにくい法律になっています。
 そして、その事により、日本企業および従業員が不幸は非常に不幸になっているという現実があります。

 一見、従業員にとって非常に厳しいと思われる「解雇」
 これができないことで、企業だけでなく従業員も不幸になっているという理由は3つあります

1.賃金が高いが仕事の能率が低い正社員を解雇できないため、新規雇用が出来ない
 特に、50代の人間は20代の人間の倍以上の賃金のため、50代の解雇が出来れば20代を2-3人雇うことができる。

2.業績悪化などの際に正社員を解雇出来ないため、解雇が容易な「非正規社員」という差別階級を作って調整の余地を作っておかざるを得ない
 「非正規社員」は「長期間働かない」という理不尽な理由で給料が非常に低くなっている。本来は単価が高い人を一時的に解雇した方が業績回復に効くのだが、現状では単価の低い人から解雇するという酷いことをやるしか方法がない

3.大手企業は法律に則って解雇を行なうが、中小はそんな余裕がないので、法律無視でバンバン解雇する
 裁判を起こせば従業員が勝てるが、中小企業を解雇された従業員に、時間的、金銭的余裕がなく泣き寝入りするしかない

 理不尽極まりないこの状況をよく見てみると、誰が得しているかが分かります。

「大企業の」「50代の」「正社員」です。

 どうやら、問題は大企業にありそうです。
 そこで、もりぞおさんがジャパニーズトラディショナル東証一部上場カンパニーに在籍していた経験を踏まえて、
日本の年功序列な大企業の正社員の状況を年代別に書いてみます。

年代給料労働量会社的に備考
20代安い過剰労働お買い得右も左も分からないうちから洗脳されています
30代やや高い過剰労働優良物件30代に入ってやっと給料が上がりバランスが取れます
40代 管理職高い超過剰労働優良物件残業代がつかないのをいい事に死ぬ寸前まで働かされます
40代 非管理職やや高いそこそこ赤字物件子会社に飛ばされないことだけが仕事上の目標です
50代 管理職超高いそこそこ赤字物件本社でのし上がるか、天下りするか悩みどころです
50代 非管理職高い戦力外不良債権しがみつくことが、生きる意味です

 この様に、日本の大企業で働く従業員は20代の安月給過剰労働で作った貸しを、50代で取り返すというのが実態です。

 もりぞおさんは、この仕組みを大学生の時に気づいたので、20代は初任給が高い外資系企業で働き、30代に給料がぽんと上がるところで日本企業に乗り換えるという、合理的な道を歩んだのですが、その後仕事をしないで世界一周に出るという超非合理的な道に迷い込んでしまいました。。

 そんな事はともかく、この仕組みが成り立つには2つの前提が必要です。

1.管理職のポストが増える

 4,50代で会社に利益をもたらすのは管理職です。従って、4,50代で管理職の割合が高ければ高いほど会社は儲かります。
 つまり、管理職が増える = 会社の規模が拡大して、新しい事業がバンバンうまれることが必要です。

2.4,50代より2,30代の方が人数が多い

 基本的に会社に利益をもたらすのは2,30代です。そして、会社に赤字をもたらすのは出世コースから外れた4,50代です。
 つまり、若者の方が多くなる = 年を追うごとに新入社員がたくさん入ってくることが必要です。

 少子高齢化と、日本国内の事業をバンバン海外に移行しているこのご時勢、1,2の前提とは全く逆に動いているのは明確です。
 つまり、年功序列の仕組みはすでに破綻しているのです。

 破綻しているのに、まだ残っているのはなぜか。誰が得するのか。
「大企業の」「50代の」「正社員」です。

 しかし、さすがに、年功序列の給与体系は少しずつ崩れてきています。
 管理職になれない人の給料の伸びは30代でぴたりと止まり、そのまま一生変わらないという非常な給与体系の大企業が出てきています。
 給料の伸びは法律でどうこうできるものではないので、労働組合がぎゃーぎゃー騒いでも、もはやあまり影響がありません。

 そこで、大企業の4,50代そしてその利益を代表する労働組合が必死で守っている最後の砦がこの「解雇規制」なのです。

 正社員は特別な事情がない限り解雇が出来ない。

 これが、4,50代の非管理職正社員の命綱なのです。

 この命綱を切ったら、この人たちはみんな死ぬのか?
 今の社会制度っていうか、日本企業の掟では死ぬ人はたくさん出てくるかもしれません。

 給料は年齢によってある程度決まるので、4,50代を採用する際には高い給料を払わなくてはならない
 社員は定年までうまく育てて使うことが前提なので、働ける期間が少ない社員を雇いたくない

 こんな理由で、4,50代の元正社員を雇いたい企業は少ないでしょう。

 しかし、新卒で就職して、年功序列で給料が上がって定年まで働き続けるという考えをとっぱらえばどうでしょう?

 一つの企業で数十年も働いてきた人。それなりに何らかの技能は持ってます。
 その技能が必要な会社が、必要な期間だけ人を雇える仕組みがあれば。
 その職務に応じて、安い給料で50代の人を雇える風潮があれば。
 なんとかみんなサバイブする事が出来るんじゃないでしょうか?

 そして、日本企業は人件費削減で業績上がるし、若者は就職出来て収入が上がるし、若者が買い物して景気が良くなるし、スキルのある若者が増えることで国際競争力も回復する。
 多少の犠牲で、日本国内の多くの事が好転する可能性があるのです。

 今、民主党の支持母体は労働組合であるため、解雇規制にメスを入れる事は限りなく不可能に近いと思います。
 また、4,50代は人口が多く、投票率もそこそこ高いため、この人たちが不利になる法案を出すことは、どの党でも難しいと思います。

 でも、今の日本の人口と、世界の情勢を考えれば、新卒を取って年功序列で給料が上がって定年まで働き続けるという仕組みを維持することは不可能なのです。
 それを無理やり維持するために、変な仕組みを作って多くの人を不幸にするのは終わりにしないと・・・日本という国だけでなく日本企業も沈んじゃいますからね。

 まあ、多くの大企業は、その前に日本国から逃げちゃいそうですが。。
 
 
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(2010/08/23)
不明

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もりぞおさんは、芸能情報について全く興味がありません。
そもそもテレビを見ないので芸能人の名前をよく知らない。ましてや、芸能人がくっついたの離れたのなんざ、まるで興味がない。(ちゅか、周りの人にも興味がない)

そんな私が、芸能レポーターの梨本さんの最期の自伝を献本して貰い、書評を書こうと思ったのは、彼のtwitterをフォローしたからです。

梨本勝。御年、65歳。
芸能雑誌の記者を経て、芸能レポーターに。
数々のスキャンダルを暴いて、芸能界の鼻つまみ者に。
その後、ジャニーズ関係のあれこれを暴きまくって、テレビから干される。
が、ネットの有料サイト、梨本芸能裏チャンネルにて、独自情報を流し続ける。
http://ura-channel.jp/pc/index.html
2010年8月、肺がんで死去。

彼の仕事については、どうでもよくて誰も助けない情報を、人に迷惑をかけまくりながら暴いて騒ぐ仕事なわけで、何一つ共感出来ることがありません。
しかし、彼の仕事のスタイルに関しては、共感することが多いです。

芸能界で最大の権力を持つジャニーズ事務所。
そして、芸能関係で最大かつ最強の仕事場であるテレビ局。

最大権力の嫌がることを、最強の仕事場でわめき散らすと、仕事場から干されるのは当然の道理です。

それでも、「権力に屈しない」という強い意志でわめき、各局をクビになりまくり、ついにはテレビ局と袂を分かち、自分でメディアを作り始める。

これを始めたのが御年60歳。

そして、65歳でガンで入院したときにも、iPhoneを使って病室からtwitterでつぶやきまくる。
勿論、病室にPCからファックスから持ち込みまくり事務所のようにしてスタッフに指示を出し、自分のサイトを更新し、きちんと稼ぐ。

そのアグレッシブな仕事っぷりと、最期まで新しいモノに興味を持ち、使いこなしていくパワーは、見習いたい。自分がじじいになったときにも、ああいうじじいになりたいと思わせてくれるモノがありました。

じじいになってもこのバイタリティがある人です。
本書の中にある、若き日のエピソードはめちゃくちゃです。

雑誌記者なのに漢字を書けないからといって、取材内容を記者に口頭で伝えてたとか、
締め切り前は2日間徹夜。でも、校了後に徹夜で飲むとか、
殺人事件の被害者の両親に突撃し、包丁を振り回されるとか、
やっぱり全く尊敬できない、むしろ軽蔑の対象となるエピソード目白押し。

後半は、病状のなか少しずつ書き綴った文章が散文的にならんでおり、内容がまとまっておらず、本の体を成していない感じすらします。

しかし、その文章から病状の悪化を感じると共に、最期まで生きる気力を持っていたんだなあと感心させられる。

まあ、奥さんの談話だと、昨日まで元気だった所に、のどを詰まらせてあっさり逝ってしまったようで、最期まで人騒がせなんだかよく分からない死に様だったみたいですが。

彼が愛した、芸能レポーターという仕事。
私はその仕事に何一つ愛を感じないのですが、その仕事を極めていくための方法論と姿勢に関しては大いに学ばせて貰いました。

徹頭徹尾上から目線で大変恐縮ですが、ご冥福をお祈りします。

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(2010/09)
梨元 勝

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ギリシャに一週間近くいて、ギリシャ人に対してはいい思い出しかありません。

もちろん、街中を歩いていて、明らかにスリである奴が近づいて来た事は複数回あったし、アテネの博物館の前で、自称イタリア人の明らかに怪しいおっさんに声をかけられて、一緒に飲みに行こうと誘われたりしたことはありました。
また、鉄道ストの影響で、生まれて初めて飛行機も乗り逃しそうにもなりました。
どの国でも普通に起こる困った事は、やっぱりしっかり起こったわけですが、そんな困ったギリシャ人以外の印象が非常に強いのです。

今回、欧州を6ヶ国回るのですが、恐ろしい事に全部の国で公用語が違います。とはいえ、フランス語、イタリア語、英語、ポルトガル語、スペイン語は、ほぼ全て英語と同じアルファベットであり、私の中のそこそこの英語とちょびっとのスペイン語の知識があればなんとかなる言語です。
しかし、ギリシャ語だけは、文字から違う。
数学とかで使うあのギリシャ文字が本当に使われているわけで、なんか、町が幾何学的。



例えば、ギリシャ語で「P」は英語でいう所の「R」であり、英語でいうところの「P」は「π」と書くわけです。

もう、看板が全然読めないために人に聞く回数が多くなるわけですが、この時の答え方が非常にいい感じなのです。
多くのギリシャ人が英語ダメダメなのですが、必死で英語っぽいことを話してみたり、周りにいる英語が喋れそうな人を呼んできて通訳を交えて教えてくれたり。
ブラジルとかキューバで感じた人懐っこさとお節介さを、こんなところで感じるわけです。

宿のオヤジも非常に優しく、特に、メテオラの麓の村、カランバカで泊まった宿のおっさんは最高でした。

宿に着くなり、喉が乾いただろうと2リットルの水を持って来てくれ、バイクでメテオラ行くと言ったら、手書きの地図で一生懸命道を説明してくれ、帰ってきてから「やばい!バイク屋で手袋落とした!」と言ったら、わざわざ車でバイク屋まで取りに行ってくるのです。

また、そのメテオラでは、途中の展望台でギリシャ人の団体旅行の人たちと仲良くなり、



「一緒に昼飯食べていけよ!」ってことで、昼飯をご馳走になってきました。



氷のように冷えたミートパイや、なんかのテロではないかと思うくらい甘い餅の様な菓子は、あまり食えた物ではないのですが、いろんな人たちが次から次へといろんな物をくれるので、全部食うまで翌日の朝までかかりました。

こんな、ギリシャ人。
なんというか、全体的に田舎のおっちゃん、おばちゃんです。

数百年前に世界の中心だったギリシャは、21世紀の今となってはすっかりヨーロッパでも片田舎。
首都のアテネの街だって、ロンドンやパリはもちろん、リスボンやダブリンと比べても、はるかに日本の地方都市感が溢れています。

そんな、田舎のおっちゃんたちに経済の話を聞いても、明確な答えは返ってきません。

「それが、ギリシャのスタイルだからねー」
「仕事がない人が増えて、困ってるんだよー。給料も減るしねー」
「税金もちょっとあがって、その分ちょっと物価もあがってるねー」

「何が悪い」とか「こうすべきだ」といったことは一切聞けず、現状のぼんやりとした愚痴ばかり。その愚痴も、あきらめからなのか、何も考えていないのか、ものすごく軽い。

本当にこの国は、何度も何度もストやデモが起こるほど困窮してるのか?

まあ、本当に困っている人は、こんな風に観光客の相手をしてる暇などないだろうし、何か難しい考えがあっても、英語で観光客に説明するのが面倒なのかもしれない。

でも、私の一番感じたのは、「田舎のおっちゃんに、そんな事考えさせない方がいいよね」ってことです。

資本主義社会で生きているのに、経済について無知なことは自殺行為だと思います。それはまるで、Tシャツと短パンで冬のヨーロッパを旅行する様に。
風邪をひこうと凍死しようと自己責任。勝手にしろよとほっとくと思います。

同様に、ニュースを読んで感じていたギリシャ人は、明らかに働いてないし、明らかに国家公務員多すぎだし、まあ、破綻してしかるべきだなと思える状況でした。

でも、実際にギリシャの街を歩きながらギリシャ人と話をしてると、非常に同情的になってしまいます。

こんな素朴な人たちを金融のゲームに巻き込んじゃいかんよね。。とか、こんなよくわかってない人たちを、とりあえず、公務員として雇うことで現状の失業率を下げて支持率を上げるようなことをしたら、本気で自分たちは大丈夫だと思っちゃうよ。。とか。

時計の針は簡単に戻せるものではなく、この豊かな暮らしは、金融システムを含めた現代文明および資本主義のルールがなければ成立しないものです。

でも、目の前の素朴な人たちをみるにつけ、「なんとかこういう人たちが、何も考えないで今まで通り生きて行ける社会にならないもんかねえ」なんてことをも考えてしまいます。

もちろん、それは、野生のサバンナを動物園のように作り変えるようなことであり、かつ、私が思う「幸せ」の指標である、人生の自由度が大きく下がるような社会なんですけど。

で、まあ、そんな理想的な社会が簡単にやってくるわけがなく、ギリシャはもうしばらく経済状況が悪化して、多くのギリシャ人にとって悲しいことが起こり続けるのでしょう。
そんななかで、ギリシャ人のこの素朴さも、事態がより一層深刻化する中で、少しずつ変わって行くんでしょう。

そして、過ぎてゆく日々を踏みしめて僕らは行くのだ。

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さて、ローマから世界一えげつない、アイルランドの航空会社ライアンエアーでアイルランドのダブリンへ。
この時の飛行機代は、今回の旅で最安の57ユーロ(6200円くらい)でした。

そもそも、アイルランドって言われて、どこにあるかを知っている人がどれくらいいるのかというのも問題ですが、ココです。

地図

日本では非常にマイナーな国であり、それ故に、「周りにアジア人留学生が少ないから、英語語学留学にはお勧め(ただ、訛りがあるけど)」と言われている国でもあります。

(物価が恐ろしくかったのに)大人気のイギリスのすぐおとなりにも関わらず、なぜこれほどマイナーなのか?その秘密を探るため、世界50ヶ国近くを観光しまくってきた私が、がっつりと観光してみました。

地球の歩き方ヨーロッパ編を見ると、地図が載ってるのが首都ダブリンだけで、それ以外にいくつかの都市や観光地が紹介してあるのですが、ぶっちゃけぴんとくるモノがありません。

この感覚は、パラグアイウルグアイに通じるモノが・・。

しかし、自分で見ることが大切なので、ダブリンで泊まった宿のおやぢに「この国一番の観光地に連れて行け」と、海原雄山風に聞いてみたところ、案内されたのは、ダブリンの真反対にある

地図2

モハーの断崖でした。
まあ、真反対でも、現地ツアーで余裕で日帰り出来てしまうくらい、この国は小さいのですが。

で、そんな風に一日がかりで行ってきた崖は、こんな感じ。

P1000798.jpg

確かに、迫力がある崖ではあるのですが、直前にメテオラの神秘的な崖を観た後だとなんとも・・・。
ちなみに、ヨーロッパでおすすめの崖として、サンマリノ共和国の美しい崖もあります。
また、崖だけで一日ツアーにするのはさすがに気が引けたのか、いくつかの古城などにも止まったのですが、これがまた、何の風情もないただの古城です。

P1000766.jpg

この国の観光業で生きていく人は大変だなあ・・・と思いながら、法人税を安くして外資企業(特に金融)を誘致する理由も分かった気がしてきたわけです。

そんなわけで、きっと観光客誘致はどーでもいいと思っているんだろうと予想して、ダブリン市内を歩いていると、過去見た中で、最も豪華な観光案内所にたどり着きます。

P1000825.jpg  

国の反対側まで行って見た古城よりも数倍立派な建築物。
この中も、「民間のショッピングモールかよ!」と思わせるほど見事な施設です。

P1000822.jpg

複数の窓口では、地図などを配っていたり、ツアーやホテルの受付をしていたり。
館内は無線LANがつながり、なんと、専用のiPhoneアプリまである!

P1000824.jpg

このアプリがまた、滅茶苦茶良くできている。

J.jpg

GPSやGoogle Mapと連携して、近くにあるレストランや観光地を検索したり、デジタルコンパスで案内してくれたり。しかも、コンパスに関してはネットに繋がってなくても使えるし。

これがあれば、超方向音痴のもりぞおさんも、楽々歩いて市内をうろうろ出来るってモンです。
これが無料なんだから、本当に素晴らしい!と、現地では思ってたのですが、帰ってきたらしっかり450円請求されていました・・・。

ただ、こんなアプリがあっても、見たいモノが少ないという弱点があります。

基本的に、東京のそこそこ大きな街みたいな感じで、美味しいレストランとか2ユーロショップとか、便利な店はたくさんあるのですが、特段変わったものはあまりないというか・・。

王宮はまあすごいけど、フランスやイタリアとはレベルが違うし、バイキング博物館は熱海の秘宝館みたいで良くも悪くもアレだし、

P1000871.jpg

街一番の観光地であるギネスビールの工場も、

P1000875.jpg

「それって、キリンビールの生麦工場ではタダで公開してね?」ってモノだし。
(ただし、こっちは、観光客専用の見学設備が作られており、工場見学というより博物館って感じだった。実際の工場は別の棟なので、製造現場好きの私としてはかなりアレですが、上の方にあった過去の広告映像は面白かった。)

あと、ホテルでやってたアイリッシュダンスは素晴らしかった。中国雑伎団やラスベガスのショーといった先頭集団の後ろにいる第二集団という意味で。

まあ、要するに、アレだ。
やっぱり、観光客を呼ぶには力不足なんだ。観光資源という点でも、ネームバリューという点でも、国の広さという点でも。
それは、資金を投入して、豪華な案内所を作っても、根本的な解決にはならない。

人口が少なくて内需も期待できず、観光客の誘致も難しいこの国。
彼らが執れる手段は、規制を緩和して新しい企業を興させたり、法人税を安くして海外から企業を誘致することしかなかったんでしょう。

それ故に、ライアンエアーの様な、良くも悪くも滅茶苦茶な企業が出てきたり、ヨーロッパの金融基地として、世界屈指の1人当たりGDPの額になったんでしょう。

内需がそこそこあって、観光資源も山ほどある日本ではなかなか切れない舵を、思い切って切ったが故の繁栄。

次回では、その繁栄が残した後遺症を見てみます。





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今回の旅では、なんとなく、今まで行ったことがないギリシャとポルトガルを多めに回ろうと考えていました。
とはいえ、24日(活動時間22日)で6ヶ国という無茶苦茶なスケジュールだったため、ポルトガルに滞在できる日数が一週間もないことに気付いたのは、ポルトガル行きの飛行機の中でした。

地球の歩き方ポルトガルを読みながらどこに行こうか目星をつけていたわけですが、空港から市内のバスの中でこの本をあっさりなくしてしまいました。。

ダブリンからの飛行機が一番安かったという理由だけでたどり着いた街は、南部のファーロという港町。
地球の歩き方ヨーロッパには、存在すら載っていないようなマイナーな街です。

この街には何もなさそうなので、とりあえずバス乗り場に行き、バスで4時間、町中まとめて世界遺産の街、エボラに行くことにしました。
決めた理由は、町の名前が「エボラ出血熱」っぽかったことです。

今調べたら、「エボラ出血熱」の名前は、ザイールのエボラ川から来ているそうですが。

この町の特徴は、旧市街がまるごと城壁に囲まれていること。
同様の町、クロアチアのドブロクニクに行ったときはたいそう感動したもんですが、ヨーロッパには似たような町が結構たくさんあります。

この町の一番高い大聖堂の上からあたりを見回すと、白と茶色の家々が密集して町を作っていることがわかります。

P1000998.jpg

そして、その教会のすぐ隣に、ギリシャ正教の神殿跡が残っているのがちとシュールです。

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そして、なぜかこの町にはシュールなアートが蔓延しており、

妙に可愛い兵隊さん

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三つどもえの争いを続ける見にくい乳幼児

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自分の現在の状況に気付いているそぶりが見えないジーザスクライスト

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などなど、すっとぼけた状況が満載です。

なんか、町全体もこんな感じで、なんというか、平和。
朝ご飯食べようと思って、適当なレストランに入れば、マドレーヌとコーヒーと菓子パン頼んで、たったの2ユーロだし、

この町の名物であるコルクで作られた財布を買ったが、いざ使おうとすると1万円札がギリギリアウト気味だし

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(まあ、ユーロ紙幣の方が日本円より小さいんだけどね)

なんか、いろんなモノが微妙にずれているわけです。

大航海時代では先陣を切って世界征服を目指し、日本に火縄銃からマドレーヌまで、いろんなものをもたらしてくれたポルトガル。

それが、今となっては、ヨーロッパの西の果てに、スペインに間借りしているような、借り暮らし国家。
ギリシャとおなじで、元世界最先端、現ただの田舎モンという素敵な状況に安住している感を感じます。

アイルランドと比べると気候も温暖であり、身を切るような寒さは全然感じない。(ホテルに暖房がなくて、夜はえらいこっちゃ寒かったけど)
町を歩いても、危険なそぶりはまったくない。
レストランのおやぢも気さくに話しかけてくれる。(英語は通じないことが多いけど)

ヨーロッパの田舎のなかの地方都市は、経済破綻ウォッチャーみたいなことをしている私のすさんだ心とは遠く離れたところにある、のんびりとたおやかなところでした。

夜、町をうろうろしていると、その大聖堂に人が次々と入っていきます。
あまりにも入っていく人が多いので、私もついて行ってみると、そこには、ぎっしり満員の町民の姿が。

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そして始まったのが、聖歌のコンサート。

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楽しそうに、それでいて真面目に聴いているおっさんやおばさんやじいさんやばあさんを見ていると、こういう人が「経済」とかに振り回されないで生きていける世の中になればいいのになあなんてことを思ってしまいます。

まあ、日本の政治家も、田舎のじいさんばあさんを見て、同じような事を思って政権運営しているから、現在の様な惨事に陥っちゃったわけですが。

都会の様子ばっかりを見ていると大切な何かを失うけど、田舎の大切な何かを守ろうと頑張りすぎると、都会も田舎も支えている超大切な何かが崩壊する。

バランス良く、いろいろなことを見ていくのが大切。
そんな事を思う、ポルトガルでした。

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海外を旅行していて思うのが、天気予報が当たらないということ。

一年のほとんどが晴れているカルフォルニアのLAやベイエリアやサハラ砂漠はともかく、雨が降ったらやだなーと思うような観光地に行く前は、やっぱり見てしまう天気予報。
しかし、これがまた全然当たらないわけです。

ポルトガルでも、一日中雨と言われてかなりブルーになりながら向かったシントラという町。
綺麗な町を見下ろすように山の上に古城があるという、非常にドラクエチックな風景なのですが、雨はギリ降りませんでした。(突風で飛ばされそうになったけど)

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ちなみに、この町のレストランで観たテレビで「本日、リスボン市内で警官隊がストライキを起こしています!」という衝撃のニュースを観て、「あああああ!リスボンに居れば良かった!!」と、思ったのですが、レストランのおやぢは、「リスボンは泥棒が多いから、しばらくこの町に泊まっておけ」とかいってきて、かなり呑気です。

さらに、翌日、リスボンのレストランでテレビを観てたら、このシントラの町の山へ向かうバスが谷底に落っこちたというニュースが。「あぶねええええええ。」

世の中何があるのか分かったもんじゃありません。

さて、話は変わって翌日。

今度はリスボン市内をうろうろする日です。
天気予報は「晴れ時々雨」
なんというか、微妙な天気です。

朝、部屋を出るとくもりー。なんで、近所のレストランで11時から始まるポルトガル料理食べ放題までうろうろしていると、あっという間に凄まじい雨!!

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この写真、景色が霞んでいるのは、霧のせいでも、大気汚染のせいでもなく、雨です。
折りたたみ傘が負けそうな雨。ホテルのシャワーよりも勢いがいい雨。

逃げるようにレストランに入り、ポルトガル料理を堪能して外に出ると、

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晴れてるー
まるで、南国のスコールのような天気。
真冬のポルトガルでもこんなことが起こるとは、意外です。

そして、リスボン名物、王宮からの美しい町の風景!

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虹まででちゃって、最高です!

が、賢明な視聴者の方なら見逃さないでしょう。左側に黒い雲が忍び寄っていることを。
5分後。
またも、土砂降り。

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雨の粒のひとつひとつが写真で確認出来るほどの、大粒の雨。
野良クジャクさんも、窓辺で雨宿りしているので、

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私も喫茶店でのんびりと雨宿りです。

30分後。
晴れたー!

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一度の土砂降りならスコール(または夕立)なのですが、2度繰り返すとは・・・さすが、晴れのち雨。
ちゅか、こんなに豪快な「晴れ時々雨」は初めてだ。

すぶぬれのテラスは、まるで雨期のウユニ塩湖のように美しく青空を反射しており、特に行く当てもなくうろうろしているもりぞおさんのすさんだ心に潤いを与えてくれます。

と、おもったら、1時間後、また雨・・・。

この、雨→晴れのコンボは、夜更けまで、合計4回も繰り返され、ポルトガルの「晴れ時々雨」」の恐ろしさを痛いほど堪能したわけです。

レストランのおやぢとの会話
「なんで、リスボンはこんなに雨が降ったり晴れたり忙しいんだ?」
「人がのんびりしてるから、天気くらいは忙しいんじゃないの?」

うるせーよ!
分かってるんなら、さっさと料理を持ってこい!

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ヨーロッパの西の果て、ポルトガル。その首都リスボン。
この町の風物詩は、サンフランシスコとおなじ、ケーブルカーです。

町の各地に路面電車が走っているのですが、そのうちで中央駅すぐ側のケーブルカーがこれ。

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写真で見れば普通なのですが、始発から終点まで5分もかかりません。
っていうか、歩いても数分で登れる坂を一日中往復している路面電車。
明らかに、地下鉄大江戸線のエスカレーターの方が効率的なわけですが、それでも運転手をはりつけて、ひたすらに往復するこの国は、おしなべて洗練されていない雰囲気が漂います。

町の雰囲気は一見華やかなのですが、

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店に出ている看板は、田舎のシャッター商店街さながら。

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田舎らしく、ヤンキーもたくさんいるみたいなのですが、

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このコメントは、深い意味がありそうで、実際は全くない気がしてなりません。

個人的に気になったのはこの会社。

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日本でも、iPhoneをアイフォーンと表記しなくてはならないように、ポルトガルもiPadをiPaadとか表現しなくてはならないのでしょうか?

まあ、街の一部だけみてバカにしてもしょうがないので、雨の中いやいやリスボンの中心部。ポルトガルのシャンゼリゼ通りと言われる場所まで行ってきました。

確かにブランドショップ、発見!

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写真の女性は、頭にヒョウ柄の帽子をかぶっていますが、きっとこれがポルトガル最新ファッションなんでしょう。
大阪のおばちゃんやないでー。

まあ、その向こうに見えるデブのとおちゃんに肩車されるガキとかは、郊外のベットタウンの祝日という感じで、大変微笑ましくてナイスです。

こんな感じで、ポルトガルのシャンゼリゼ通り、高級店が建ち並ぶエリアも少しはあるのですが、通り沿いに100mも歩くと、

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やっぱりシャッター商店街に。

雨も降ってるし、暗くなってくるし、やる気ねえよと思いながら、閑散としたショッピングモールの地下に行くと、ヨーロッパでは見慣れぬ文字が。

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一体なぜ、日本食屋にこんな名前を・・・。

アイルランドでDVDショップに行ったときに、キタノコーナーを発見したくらい、

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キタノ映画でヤクザが知名度あるのは分かるのですが。。

店構えも、看板が白と黒のモノトーンなこと以外は普通だし。。

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ものすごく入ってみたかったのですが、残念ながら定休日でした。

そして、ポルトガルで発見して一番感動したモノ。
我が師西原さんが、いつもゴルゴ13についてバカにしている、「旧ソ連のおばちゃんしかしていない乳バンド」

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これを、ついにポルトガルで発見!

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ここは、旧ソ連なのか!?

そんな感じで、とにかく洗練されていないポルトガル。
次回、洗練されまくっているスペイン編に続きます!



おまけ
世の中に「欧風カレー」という言葉を(主にカレーマルシェのパッケージにて)見ますが、ヨーロッパでインド料理屋以外でカレーを見たことがありませんでした。
が、ポルトガル料理屋でついに発見!カレーwithライス!

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味は、ふぬけたカレーライスにパクチーを乗っけた感じでした。
「これはジャパニーズスタイルか?」って聞いたら、「うちのオリジナルだ!」って言い張っていました。

どうやら、ここも欧風カレーの起源ではなかったようだ。。



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さて、2010年12月に3週間ちょいかけて回ったヨーロッパ破綻国めぐりのblogも最終回です。
前半の、ギリシャ、イタリアでは、連日デモの真っ最中に遭遇し、

アテネでストライキ か弱き労働者たちが集って、世界を変える事ができるのか?
ナポリでデモ行進 ダメな国で若者が大暴れ!それは日本の季節の風物詩のように

その後のアイルランド、ポルトガル、スペインでも、あちこちでデモのポスターや現地のニュースに遭遇してきました。
この様子は、日本でもたまにはニュースで報道されていると思いますし、CNNなどのニュースサイトを見れば年中記事が出ています。

ヨーロッパの破綻国、PIIGSの国々は、国民は不満パンパン、打倒政府に向けてパワー全開なのでしょうか。

結論から言うと、そんな事は全然ありません。
もっというと、現在の日本と大差はありません。

クリスマスが近づく12月の前半から後半まで、これらの国の人々は、みんなで楽しそうに買い物をしたり、教会にコンサートを観に来たりと、例年通りの過ごし方をしているように見えました。

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ものすごく綺麗なスペインの街の通り。
失業率が20%を超えるスペインでは、この街を歩いている人たちの中にも、たくさんの失業者やその家族たちがいると思います。

実際、粉雪がちらつく路上で寝泊まりしている人も目につきます。

P1100679.jpg

まあ、これも今になって増えたわけではなく、4年前に行ったときもそれなりに目にしてたわけですが(まあ、あのときは夏だったけど)。
そして、くまさんが置いてあってチャーミングな所をみると分かるように、それほど悲壮感は漂っていません。

街全体、国全体の雰囲気も同様に、いつものように浮かれた年末であり、悲壮感はない。人と話をしてみても、「困ったもんだね。はっはっは!」レベルの話。

どうやら、経済破綻しても、国民全員が悲惨な状況に追い込まれて、死にたくなるようなことはなさそうです。

もちろん、悲壮感漂っている人は旅人と話なんかしないだろうし、本当にヤバイ人はこの寒い季節に外を出歩いている余裕などないでしょう。
それぞれの国の「大丈夫な人」を見て「けっこう大丈夫だ」と感想を言っているという事は分かっています。

でも、私が「日本経済破綻」という言葉の後ろに感じていた悲惨な状況とはやっぱり大きくかけ離れていたわけです。

日本に来た外国人が、銀座や秋葉原の賑わいを見て、「この国が不況だなんて考えられない」と言っていますが、PIIGS 6ヶ国を回った私も、「この国々が経済破綻国だなんて考えられない」といったレベルです。

「経済破綻、どってことねえ」

blogの記事も、後半バカ芸術とか食べ物の話ばっかりになったことからも伝わっているかもしれませんが、破綻だ!悲惨だ!暴動だ!といってばかりでも話にならない。
人は、その時の状況を時に鈍感になって感じなくなり、時に敏感になって回避して、上手いこと生きていくことができるんです。

20世紀より昔は、食べ物や燃料の供給が限定的で会ったため餓死したり凍死したりすることがあったかもしれませんが、貿易の発達で世界のあらゆる所から食べ物や燃料を調達できる(お金が必要ですが。。)現代では、最低限の生活必需品は何らかの形で手に入れることが出来ます。

死にはしないんだから、あとはなんとかなるだろ。

経済破綻した後の国の様子をインドや南米の国々の現在の様子と並べて鑑みる文章もありますが、インド人や南米人だって、それなりに楽しく暮らしいています。

日本人だけが、金がなくなってダメになるわけがない。

経済破綻して鬼インフレが起こって貯金がパーになったり、金利引き上げでローンが払えなくなったり、国が狂ったような増税をする可能性は低くはなく、しかも、確率は日に日に上がっています。

でも、私は、実際に破綻しつつある国や、実際に貧しい国を回ってみて、「それでも大丈夫」って実感をもったので、普段から普通に「この国、もうだめだねー」って軽口がたたけるようになりました。

将来が不安になっている人たちも、是非自分の眼でこれらの国々を見て、実情を肌で感じてみるといいと思います。
とりあえず、カルカッタ経由、ヨーロッパ行きが、おすすめです。


※と、いうわけで、欧州破綻国巡り編おしまいです。
 来週からは、通常通りの書評に戻ります。

 が、筆者多忙のため、毎週日曜日週一回更新とさせて頂きます。
 来週の書評は、この流れを引き継いで、「日本経済、余命三年」(竹中平蔵など著)です!

日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか
(2010/11/25)
竹中 平蔵、池田 信夫 他

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水嶋ヒロの小説を200円で買ってきた。

KAGEROUKAGEROU
(2010/12/15)
齋藤 智裕

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もりぞおさんは、「どうしてこんなんなっちゃたんだろう」的な作品を突発的に消費したがる傾向があり、これらを小馬鹿にすることに喜びを感じます。

このblogでも、王者・アマルフィをはじめ、踊る3交渉人ツーリストなど、名だたる作品を取り上げてきました。

そして、2010年度最大の問題作といわれたベストセラー。
芸能界を干された水嶋ヒロが、本名で、ウソか誠かポプラ社小説大賞とやらを受賞したこの作品、一体どんなことになっているのか。期待は高まります。

が、それほど酷くはなかった。

アマルフィ的な酷さを想像していたのですが、あれほどメタメタではなく、普通にまとまっている印象。
すごいと思うところもなければ、酷いと思うところもない。

話は、自殺をしようとしている男が、臓器移植のエージェントの男に呼び止められ、自殺を思いとどまり、金で身体を売るという話。

彼の心臓を受け継ぐ20代の少女に偶然出会い、命について考え始める主人公。
そして、奇跡的な偶然により、命を落とす前に彼女に再会する主人公。
しかし、彼の心臓は、ゼンマイ仕掛けになってしまい、30秒以上ねじを巻かないでいると死んでしまう。

 ここまでが8割くらいのストーリーなわけですが、毒にも薬にもならない感じでさらりと書いてあるのでイマイチ心に響いてきません。
 主人公が時折口にする、どうしようもないギャグだけが、心の痛みとして、重い足跡をつけてくれます。

やっぱり、ダメな小説なのか?


しかし、よくよく考えて「これは水嶋ヒロの私小説なのかもしれない。」と思うと、様子が変わってきます。

主人公が40歳なのに、明らかに思考が20代のこと。そして、主人公が命を救うことになる女性。
これ、水嶋ヒロと絢香だろ。

偶然というか運命の巡り合わせというか、命を捨てて女性を救うことになってしまった男。
偶然生き残ったが、彼に残ったのはゼンマイ巻くのを30秒忘れると死んでしまう脆弱な身体。

 水嶋ヒロと絢香にどんなことがあって、芸能界を干されているのかは知りません。
 しかし、あの結婚が現在の状況を作り出している事は間違いないでしょう。

「水島ヒロ」であることを捨て、ただの「齋藤 智裕」となってでも、絢香を守ることを決意した男の悲壮感をそのままぶつけた小説。

「水嶋ヒロ」という芸能人の命はなくなっても、「齋藤 智裕」という身体は2000万円以上でエージェントに売られ、その身体は沢山の人の手であり、足であり、心臓でありという形で移植され、今もまだ生き続けている。

 特に、心臓は、自身が大切だと思っている女性の中で生き続けている。

 あきらめとも、無気力とも言える状況で差し出した命に対して、女性との出会いでその大切さに気付き、その大切なものを失ってでも、彼女を守りたいと感じるようになった。

 そんな、自身の信念と覚悟を書き連ねた小説であれば・・・美しく儚い命である「KAGEROU」がタイトルであることに合点がいきます。

ただ、悲しいことは、彼の文章もゼンマイ式の心臓の様に力弱いことです。

 芸能生命を捨て、これからの人生を賭け、愛するものを守るために、自身の全てを出して書いた小説。
 しかし、この小説を読んだほとんどの人たちは、その魂の叫びには気付かず、ただの意外と読みやすい小説として消化してしまっています。

 伝えたいこと、伝えなくてはならないことは、重く、熱く、力強いのに、それが文章に憑依しない。読者の心を揺さぶらない。
 それは、魂を文章に乗せる才能の問題ではないかと考えてしまいます。

 そして、その才能の問題を考えると、このあと彼が作家として大成できるかというと、かなりの疑問符がつきます。
 それは、30秒ねじを巻くのを忘れると、鼓動が止まってしまうゼンマイ仕掛けの心臓によって動かされている、主人公の命のように。

「齋藤 智裕」という人の物語が、これからどのように進んでいくのか?
 この小説の(無理矢理感のある)結末よりも気になっています。

KAGEROUKAGEROU
(2010/12/15)
齋藤 智裕

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